陽のあたる場所２

恩讐の乱

恩讐の乱15

「じゃあさ、浩志さんは最初からプラスだったの？」


「……いや、浩志さんはさ、元々条件で好きになったからね。

長男だけど、地元には戻らず東京に永住するって話だったしさ、

都内で家買うだとか、それもマンションがいいとか、結婚したら子供は2人欲しいとか…

私と条件がピッタリ一致したから『あ！この人だ！』って感じでさ。」


「なるほどね。そりゃ確かに条件はピッタリだったワケね。」


「でも結局離婚するけどさw

だから自分の直感信じたけど、結局失敗してるから占い師さんに頼ってみたワケだけど…。」


「でもそれも結局自分の意思通すんでしょ？（笑）」


「まぁね（笑）

失敗してもいいからとりあえず北海道には行くつもりだよ。

でも占い師さんには『今あなたは、思ってること、言ってること、やってること全部バラバラですよ？』って言われたよw」


「うん。私もそう思うよ？」


「だから『今あなたは自分のことさえよく分からなくなってる状態ですよ？』って言われてさ

『その篤史さんにはすぐに結論を出さず、

とりあえず独りになって考えてみた方がいいんじゃないですか？』って言われたけどね（笑）」


「それこそ私もそう思うよ。」


「まぁそうだよね（笑）

でもさ、こないだ篤史と会った時、篤史がさ『幸子の為にも東京にも家を用意する』って言いだして

『真央や母さんにも会いたいだろうし…』って言ってくれて、いつでも帰れるように東京の物件まで探すとか言ってくれてさ…

まぁ結局それは断ったんだけどさ（笑）」


「…え？

せっかくそう言ってくれたなら都内に用意して貰えばいいじゃんっ！？」


「え、いいよ。私神奈川に実家あるのに、わざわざたまにしか行かない家借りるなんて勿体無いっ！！

気持ちは嬉しいけどそんなのお金のムダだよ！！」


「まぁ確かにそうかぁ…。」


「でもとりあえず、そこまで私のこと考えてくれて、東京にいつでも帰っていいって言ってくれたからさ

北海道行ってもいいかなって思ったの！！

なのにさ、占い師さんは

『もしあなたが北海道に一緒に行っても、彼はあなただけってワケではないですよ？

あなたしかいないってワケではないんですよ？』

って言われて……。」


 「まぁ今はないだろうけど、確かにいずれは分かんないよね？」


「そうなんだよ。

篤史が今後社長になったらさ、

”社長”ってだけでも必然的にモテるもんっ！！」