陽のあたる場所２

悲歎の果て

悲歎の果て35

「正直、お互いの金銭感覚の違いは初めから気になってたから、篤史の価値観が変わってくれたのは凄く嬉しいよっ！

でも家を売っちゃうのはちょっと勿体無いとは思うよ？

まぁ家は篤史の財産だから、売るでも貸すでも篤史が決めて構わないけどさ。」


「まぁもし売らないにしても貸すかなんかするわ！

俺があそこに住んでても、また変なの来て近所迷惑になるだろうし、どっち道引っ越しはするさ！

あとは前のカミさんの慰謝料の問題さ。」


篤史は数年前に奥さんと別れてから、毎月十万円前後の慰謝料を払い続けていると話していた…。

そして今現在も…。


「だねっ！篤史は慰謝料払い過ぎだよっ！」


「ははっw分かってるよw

今までいくらくらい払ってきたんだろうな？ww

多分計算したら一千万くらいいくんじゃねぇか（笑）」


「普通そんなに払う必要ないでしょ！？

弁護士は通さなかったの？」


「あぁ、通さなかったさ。」


「マジかぁ…。だからそんなに…。

も～っ篤史はさ、

仕事はできる人なのになんでそうゆう事面倒くさがるかなぁ？」


「それだけ払ってでも別れたかったってことさ（笑）

とにかくあの時はカミさんから今すぐにでも解放されたくてさ！」


「でも子供もいないのにその金額はちょっとねぇ…。

私の友達なんて子供いても毎月養育費の5万円のみしか渡してないよ？」


「実は子供は出来たのさ……。」


「…は？

いないって言ってたじゃん！？」



「あぁ言ったさw

だから俺の子ではないんだけどさ（笑）」