陽のあたる場所2

こたろ

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嵐の危疑

嵐の危疑7

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「浩志さんも仕事辞める前までは良かったんだけどね。

もう離婚するつもりだけどさ、最期に花嫁姿だけでもお父さんに見せれて良かったわ(笑)」


父はあの倒れた日から1年4ヶ月後、今年の1月に他界した……。


「そうだね。ホントそう思うよ。

私も結婚願望なくても、お父さんに花嫁姿だけは見せてあげたいなって思うもん。」


「やっぱり?(笑)

私はさ、昔お父さんの事嫌いだったけど、それだけは見せれて良かったって思ってる。

でもさ、今年亡くなったことに関しては、しょうがないって思うし、元々これがお父さんの寿命なんだろうな…って。


亭主関白で今までお母さんの事散々束縛して、お母さんは友達に会うことすら許されなくて…

お父さんが帰って来る時にお母さんが不在だと機嫌悪くなるし…

あれだけお母さんを束縛し続けて、自分は遊んでキャバ嬢と連絡とってるしww」


「確かに(笑)

フクんちは亭主関白の極みだよねwwママさん大変だっただろうね…。」


「うん。だから、あれだけ自己中に生きてたんだから、死んでもさ正直『もう充分でしょ?』って感じで…。

だからもし、浩志さんが占い通りに亡くなったとしても、それが寿命なんだなって思うわけ。

あれだけ贅沢三昧で好きなもの食べ続けて生きてきて、普通は48なんていったらとっくに子供いてさ自分にお金なんてかけられないのにさ。」


「そもそも贅沢してなきゃあんな体型になんないしね(笑)」


浩志さんは結婚当初から160㎏以上あって、かなりの巨体だった(笑)

結婚したら自分の料理で痩せさせようと試みたけど、結局外で食べてしまうから意味もなく今でもほとんど変わっていない…。



「だよね(笑)

浩志さんと結婚を決めた時は、太ってることも、浩志さんの家の中がゴミ屋敷バリに汚かったことも、

全部私がなんとかしてあげればいい!って思ってたけど…」


「それがダメっ!!

フクはお母さんじゃないんだからっ!!」


「だよね(笑)

だから結婚して分かったよ!


なんでも代わりにしてあげることが”優しさ”じゃないんだって!!」
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