陽のあたる場所

悲壮の連鎖

悲壮の連鎖2

そういえば以前、ケンジが美代ちゃんと結婚する前に、

一緒に住んでいたタカが結婚した"はるちゃん"も、決して美人と言える容姿ではなかった…。



俺とケンジとタカで３人暮らしをしていた当時、

そんなはるちゃんをタカが初めて連れてきた時……


「ね？"はるちゃん"可愛いっしょ!?

俺より８歳も年上なんにめっちゃ若いっしょ!?ｗ

めちゃくちゃ若くて可愛いっしょ!?


フクもケンジもはるちゃんと仲良くしてね♪」


そう言ってタカははるちゃんを部屋に連れ込んだ後…


「フク、見たか…？」

「うん、見たよｗ

正直びっくりした…。」


「だよな!?

どうしたんだアイツ!?」


「どうしちゃったんだろね？ｗ」




そんなケンジと俺がびっくりするのにはワケがあった…。


レゲエ好きなタカは、今までレゲエダンサーやら、ヒップホップダンサーやら…


派手目な女性ばかりと付き合っていたから……


「なぁ、今のはるちゃんってタカの８コも上ってことは…

超"おばさん"じゃん!?」


「うん(笑)

確かにそうだし…


俺はそれ以上にタカがあんな地味な女性を選ぶとは思わなかった(笑)」



そんな地味目な女性のはるちゃんとも、

タカが交際中に俺とケンジもすっかり仲良くなり……


「はるちゃんの作ったおにぎり食べたい♪」


「"お母さん"っ!!

俺もおにぎり食べたいっ♪」



あれからはるちゃんはまるで我が家の男３兄弟の母親のような存在になりつつあった(笑)


「フクちゃんは食いしん坊だから、おにぎりもう１つ作っておくね♪(笑)」


はるちゃんは甘えん坊な俺ら３人に温かく接してくれて、

まるで本当の母親のように優しかった－－－。