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儚いユートピア

儚いユートピア65

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「フクおはよ~っ!!」

「フクっ!!おまえいつの間に家出たんだよ!?

俺全く気づかなかったよ!!(笑)」


治さんと話した後、俺はしばらく黙々と仕事をしていると

9時前にようやくケンジとシゲルが一緒に出勤してきた♪



「ハハっw

2人とも爆睡してたから黙って出てきちゃった(笑)」


「ってか、フクサンキュ~♪

さっきフクから電話こなかったら、俺ら完全に寝坊してたわ(笑)」


「ハハハっw

とりあえずケンジは起きなさそうだなって思ったから、モーニングコールしないと!!って思ってさ(笑)」


実は30分程前に、俺は心配になって2人に電話をかけていた…w



「アハハっ!!

フク、完全にケンジの"お母さん"じゃん!?(笑)」


「「アハハハハハっ!!」」



そしてこの日、ケンジが高円寺で働く最終日となった…。


この日、誰よりも別れを惜しんでいたのは……?


「福永さん…

今日でケンジさんともお別れっスね…。


今日はもう福永さんちには泊まらんの?」


「うん。今日は荷物だけ取りにきてそのまま横浜帰るってさ♪

早く子供にも会いたいだろうしね…。」


「…そっかぁ。寂しくなるなぁ。


…なんか

結婚すると大変やね…。」


「だよな。治さんもなんだか調子狂ってきてるしねw

"結婚"ってそんな簡単なことじゃないからね…。」


「正直、ケンジさんの事羨ましいと思ったけど…

俺にはまだ全く考えられんし、まだまだ遠い未来の話やね…。」


「ま、その前に"相手"がいないとな♪(笑)」


「うるせぇww」


「でもま、早まるなよ?


昨日みんなでケンジが出てるPV観てたけど

俺ホントは、アイツにはあぁゆう仕事やってて欲しかったんだよね…。


アイツさ、元々毎月ヒップホップ系雑誌のファッションスナップに載ってたし

モデルの仕事の依頼なんかもあったし…

あぁやって所詮エキストラだけどCMやPVに出演してて…


もっと自分から売り込めば、アイツはもうちょいイイ線までいったと思うんだよね…。」


「うん、ケンジさんめっちゃ格好いいもんね♪」


「アイツって目立つじゃん!?

一度見たら忘れないし、しかも格好いいし…。


なんか勿体無いなぁ…って。




でも…


もう結婚しちゃったから今更だけどさ(笑)」
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