陽のあたる場所

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儚いユートピア

儚いユートピア14

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2011年4月29日、ゴールデンウイークの初日から

ケンジは期間限定で高円寺で働くことになった。



ケンジは横浜に住んでいて遠い為、働く間は新宿の俺の家から通うことに決めた。


「おはよ♪久々だなっ!!

おまえデカいし目立つからすぐ分かったよ(笑)」


「おう♪

でもフク、おまえの方が目立つっつーの!!(笑)」



朝方、高円寺駅で待ち合わせた俺らは2人で職場に向かった--。



イケメンで外国人みたいな長身のケンジと、チビで派手なファッションの俺で

相変わらず、2人共目立つ凸凹コンビだ(笑)


職場に着いて、早速みんなにケンジを紹介すると…


「いやぁ福永さん、ハンパないっすね!w

想像以上にイカツいんスけどっ!ww


俺、多分福永さんの紹介じゃなかったらケンジさん現れた瞬間逃げ出しちゃいそうですよ(笑)」



そんな治さんの反応を俺は楽しみながら、更にケンジのキャラをみんなに知って欲しくて…


「ハハハッw

こいつ、見た目完全にプッシャーですからねw

昔、電車で座席に座ってたら、混んでるのにケンジの両隣だけ席が空いてたことなんかもあるんスよ!?(笑)

しかもこんな顔して、更に今度から船の仕事するらしいんスよっ!!(笑)」


「アハハハハっ!!

ケンジが船とか超犯罪の匂いすんじゃん!?(笑)」


ケンジに会ったことがあるシゲルはケンジが現れた瞬間から爆笑だった(笑)


「ケンジさんっ!!w

船で何密輸する気ですか!?(笑)


俺警察にケンジさんの事聞かれても完っ全他人のフリしますからね!?w」


「「アハハハハっw」」



みんなで盛り上がる中、将吾くんはあまり反応がなく無口だった…。


「……。」



…ま、いっか。


まだ10日間もあるし、ケンジとは後々仲良くなってくれれば…。



俺がわざわざ仲を取り持たなくても、きっとケンジなら……



「フクちゃぁ~ん☆

どうしよ?私、何すればいいのかしら?


とりあえずフクの応援してればいいかしら?(笑)」
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