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戦士の呟き

戦士の呟き32

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「だってそれはフクがその子に特別な感情持ってたからでしょ?w

そうゆうのなら覚えていても普通なんじゃない?」


「……。

…そっかw」



そういえば、誕生日を覚える特技は母親譲りかもしれない…。


「幸子、明日はモエちゃんの誕生日よ?」


高校に上がって、モエと全く関わりがなくなった後も

母親はわざわざそんな事を教えてくれていた。



母親は知らない…。


もうモエとミキとは会ってないことを…。



そうゆう事をわざわざ教えてくれる母親は鬱陶しくもあった…。


『モエの誕生日くらい私だって覚えてるし…。』


なんで母親は私の友人の誕生日まで覚えているのだろう…。



私は、母親を時に"異常者"と感じていた--。



…そうだ。

あれは中学の授業参観日に発覚したんだ…。



授業参観日、どの母親も勉強する子供の姿を見にきているのに、

うちの母親だけは違って、教室の後ろに貼ってある子供たちの個人プロフィールを見ながら、

ずっと何かを手帳にメモしていた。



個人プロフィールには自己紹介文や趣味や特技の項目、

そして、自分の誕生日まであらゆる事がその用紙に記されている。



私は母親のその行動が気になってしょうがなくて

家に帰った後、母親に訊ねてみた。


「お母さん!

今日の授業参観、一体何をメモしていたの?」


「みんなのプロフィールをメモしていたのよ?

ほら?

○○くんは寝る事が特技なんだって(笑)



あ、そうそうモエちゃんとミキちゃんはね…」


と、手帳を開いて自慢気に語りだした瞬間、私は恥ずかしさでいっぱいになった…。


「お母さん、恥ずかしいよっ!!

なんでそんなの一々メモしてるの!?

モエとミキのまでなんて…


わざわざ他のクラスまで行ってメモしてたの!?」


母親はキョトンとしながら、黙って今度は近くに貼ってあるカレンダーに向かって歩きだした。


「別にいいじゃない?

幸子のお友達がどんな子なのかお母さんも知りたいのよ。」
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