陽のあたる場所

剥落の虚偽

剥落の虚偽7

「…ソラニン？」


「そう♪去年映画化もされて話題にもなったんだよね♪

宮崎あおいが主演でさ♪」

「あぁ～、なんかＣＭでやっとったね!!」

「俺はこのマンガの雰囲気が俺は好きなんだよね♪」


「へぇ～。」


「主人公達の設定が、将吾くんと同じ24歳でさ、

内容自体はそんな大したことはないんだけど…


こぅ…24歳のモヤモヤ感が上手く描かれていて

音楽の夢と現実の狭間で葛藤する若者の心が上手くとらえられてんだ。


多分将吾くんも共感できると思うんだよね!!」



この物語の内容は、音楽の夢を追いながらもなんとなく時間が過ぎてしまい、

大人になってきてしまった若者達の物語で、

努力の結果、結局何も状況は変わらずに毎日は過ぎるけど、


そんな毎日も悪くないな…と、なんとなく前向きになれる話だった－－。



「んじゃ読んでみますっ!!

楽しみにしてますね♪」





…だから思う。


勝ち負けや結果が全てでなく、その過程が充実していれば、

ただ自らが自己満できれば、


自分の生き方は"正しい"と捉えることもできるのだと…。