陽のあたる場所

こたろ

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沈む太陽

沈む太陽36

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「……。

元気ではないかもしんないっスけど、なんとか生きてますよ(笑)」


一瞬"元気です"と言おうか迷ったけど…やめた。

ケースケさんは鋭いから、多分嘘だと気づいてしまうだろうし…。



「震災の時大丈夫だったか?」


「大丈夫ですよ♪

家の中もちょっと本棚が倒れたくらいで済みましたよ。」


「マジ?うちの中は特になんも影響なかったぞ?」



それからしばらくケースケさんと震災の話をしていた--。



「震災から1ヶ月以上経ちますけど、まだみんなちょっと冷静じゃないですよね?

なんだか仕事にも影響でてますし。

昨日電話してた友達も震災後忙しくて精神的にも疲れるっぽくて…。」


昨晩電話していた俺の友人"桃井"は今かなり仕事で疲れているようだった…。


桃井が働く千葉の障害者施設では、

液状化で閉鎖となった施設から障害者を受け入れにより、今相当忙しくなっているようだった。


障害者施設で働くのはただでさえ精神的に疲れるだろうに…。


「そうだな。みんな今まだ普通じゃないよな。

こんな時だからこそ、この状況をどう仕事で生かすか課題だな。


で、考えてたんだけどさ、

とりあえず今年の夏は全国で徹底的な節電モードになるじゃん?」


「それは間違いないですね。」


「だから節電で暑くなればTシャツを着替える回数も増えるだろうし、

今年の夏はTシャツに力を入れていこうかと…」

「マジっすか!?そこまで考えてるんですか!?」


「そりゃ考えるよ。

この仕事で飯食ってるんだから。ちゃんと先を考えないとな。」
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