陽のあたる場所

沈む太陽

沈む太陽27

仕事場に戻るとまたお互い黙々と仕事をこなし、

今日も残業だったけど…


「将吾！これから打ち行かね？

まだ１時間くらいは行けっからさぁ！」


パチンコがやってる時間には仕事が終わった(笑)


「……。


すみません、治さん。


俺、今日はギター弾きたいんで…。」



将吾くんは付き合いで行っていたパチンコを断った。


「お～、全然いいよ！気にすんな!!


いいよいいよ!!そっち頑張れよ!!」


治さんはなんだか動揺していた(笑)



また翌日、将吾くんと昼飯を食べてから仕事場に戻ると…


「あれ？治さん、シゲルは!?」


「シゲルさん、さっきお父さんが亡くなったらしくて帰らせました…。

すぐに北海道に向かうみたいですよ。」


「マジっすか…。」



シゲルの父親はもうずっと危篤状態で、

シゲルは先月も地元の北海道に帰ったりしていた…。


『もう覚悟しなきゃね…。』とシゲルもずっといつ亡くなるか分からないと自覚していた。


まさかこんなに忙しい時期のこのタイミングで…。



シゲルは来週には北海道の友達の結婚式も控えていたため、

長期休暇をとってしばらく北海道にいることとなった－－。




そして翌日からはまた更に忙しくなり、

仕事場で日付が変わるのが当たり前になってきていた。



それから、将吾くんはまたずっと暗いままだった…。






「将吾が全く笑わなくなっちゃったのがちょっと心配だな…。」