陽のあたる場所

こたろ

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沈む太陽

沈む太陽21

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その瞬間将吾くんの表情が変わった…。


「…え?マジ……?」


将吾くんは目を見開いて、飲んでいたビールのグラスを持ったまま止まってしまった。


「将吾!俺はおまえと音楽を一緒にやっていきたい。

だから仕事に追われるだけの毎日は嫌なんだ!!


『こんな毎日じゃ俺はやりたい事もできない!!

プライベートの時間も作れないなんて納得いかない!!』

って上司に不満を全部ぶちまけてやったよ!!」


「ハギ、おまえ……」


将吾くんは言葉に詰まって、顔をくしゃくしゃにしながら目を閉じた。

グラスと反対の右手で口を覆いながら、今にも泣きそうな表情になっていた…。


「ハギ、ありがとぉ…。

で、上司はなんて…?」



「そしたらさぁ

『お前は今まで何年も努力して積み上げてきた功績を全て無駄にする気か!?

俺はお前を見込んで今の仕事を与えている!!

俺の信用まで裏切るつもりか!?』」

って言われてさぁ…。」



俺は冷静に考えていた…。


ハギの熱い気持ちは将吾くんとしては嬉しい限りだろう…。

しかし、現状を知る限り今音楽で生活できるとは思えない…。


せっかくずっと続けてきたカメラの仕事を彼が辞めてしまったら、

彼の未来は一体どうなってしまうのだろうか--?
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