陽のあたる場所

こたろ

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沈む太陽

沈む太陽13

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休憩中、将吾くんが黙ってタバコを吸っていると

治さんも気を遣ってか、一緒の時間に休憩をとって将吾くんに話し掛けていた。



俺は将吾くんとペアで仕事をしているから、自然と一緒に休憩をとる事が多い。


俺は将吾くんの横で、黙って2人をみていた--。


「……う~ん…。」


将吾くんは返答に困っている様子だった…。



治さんは根っからのギャンブル好きで、

パチンコやスロット、更には麻雀や競馬も大好きらしい。



『俺の知ってる限りでは、治さん打ってる時が一度イキイキしとるから

あの無邪気な顔は一度福永さんにもみて欲しい(笑)』

と以前将吾くんが話していた。


俺はギャンブルに興味ないから行かないけどねw



『バカみたいに金つぎ込んで金無くなって、俺に『将吾、すまん!頼む!!あと一万だけ貸してくれ!!』

とか言って、『またかよ~。』とか思うけんw

でもあの笑顔みてしまったら、ついつい貸してしまうんよね(笑)』

とも話していた(笑)



治さんはパチンコやってる時の喜怒哀楽がかなり激しいらしく

当たった時の笑顔はまるで子供のように無邪気なようだ。



将吾くんは賭け事にも堅実で、パチンコに行っても少額しか投資しないタイプだ。



「今日はなるべくみんな早く上がれるようにするからさ♪」


「……。」


将吾くんはその後も曖昧に返答して、

行くかはうやむやにしたまま仕事に戻っていった。




治さんは気づいていないのか…?


将吾くんはただ治さんの付き合いで行っていることに…。


パチンコなんて行っても将吾くんの気晴らしにはならないだろうに…。



仕事に戻るとお互い黙ったままで再び重苦しい空気が漂っていた--。




もし俺が将吾くんの立場だったら---?




「将吾くんっ!」


俺は沈黙を破って将吾くんに声を掛けた。

「…はい!?」


突然話し掛けたもんだから、将吾くんはちょっとびっくりしたようだ。



「あのさ、

今日終わったら軽く飲みに行かない?

 ・・
…2人で。」
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