陽のあたる場所

沈む太陽

沈む太陽9

「いつもの２つで♪」

天使に向かってピースして、将吾くんはいつもお馴染みの席に着いた。


俺はその正面の席について、２人で再びさっきの話の続きをし始めた－－。



「病院通ってる時はさ、前の彼女と同棲しとって、

彼女も一緒に病院来てくれててさ

薬飲む時も彼女が

『将吾くん！はい、お薬の時間ですよ～♪』

って言ってくれて、俺も

『うん♪』

って甘えとってさ(笑)」


「うわっ！ｗ

いいなそのシチュエーションっ!!(笑)」


「４つも年上の彼女だったけん。

あの頃はめっちゃ彼女に甘えとったわ(笑)」


「羨ましいな(笑)

俺もそんな彼女が欲しいっ!!ｗ



アンタそんな見た目して意外と甘えん坊だからな(笑)


まぁ年上ならそのギャップに母性くすぐられるのかもなっ!!(笑)」



「でもさぁ…彼女には

『私は将吾くんのお母さんじゃないのよ!?ｗ』

って言われて…。


実はその前の彼女も年上で、同じく３年付き合っとったけど…

同じ事言われたんよ…ｗ


俺が甘え過ぎたんやね…？(笑)」


「ハハっ!!

まぁ年上なら甘えられるのも嬉しいかもしれないけど、

やっぱり彼女も将吾くんに頼りたい時もあっただろうね？」


「そやね…。

翠ちゃんなんて年下やから、余計俺がこんなんじゃまずいとは分かっとるけど…。


まぁ、そんな面も見せる前にフラれたっけｗ

どーしようもないですなぁ…。」



将吾くんは俺の５コ下で、翠ちゃんは更に３コ下で、まだ若い。

『若い時って、大人な人に憧れるからね(笑)』と以前真央が言っていた。


いくら年上でも中身が大人でないと、年下にはウケが悪いのだろうか…？


真央は『10代の頃なんて"大人な男"ってだけで自慢になるし、ブランドみたいだった(笑)』

とも話していた(笑)



逆に男も若い時は年上の女に憧れたりもする。


やっぱり大人って、子供な自分より知識や経験が豊富だから、憧れるのも無理はない。


ただ、年を重ねると人は価値観が変わって行くから……。




「俺も同じので♪」


…え？