陽のあたる場所

こたろ

文字の大きさ
上 下
161 / 449
君の鼓動

君の鼓動14

しおりを挟む
「俺の兄弟、上から姉貴、兄貴、兄貴、俺の4人やっけ。


俺、上の兄貴としか血ぃ繋がっとらんのよ(笑)」


「…え、じゃあ連れ子同士の再婚…?」


「違うんよ。姉貴と2番目の兄貴は両親の子なんよ。」


「…へ?どうゆうこと?」



「俺と、上の兄貴は両親の子じゃないんよw



俺ら2人は捨て子で、今の両親に引き取られたんよ(笑)」


「…!」



将吾くんは笑いながら話していたけど、

口しか笑ってなくて、目は涙目になっていた…。




「俺が10代のめっちゃ荒れとった頃、血の繋がった兄貴に言われて初めて知ったんよ。


信じられんくて、めっちゃ動揺して…。

『嘘や!』って兄貴にずっと言い返しとったわ(笑)」


「……。」


「兄貴が『本当や!俺もお前も捨てられたんや!』言われて、

頭が真っ白になってしもうた…。」



「お兄さんから生みの親のことは何か聞いたの…?」


「いや…、俺は何も聞きたないっ!!」


「お兄さんは知ってるの?」


「それも知らんっ!!

そんな事どうでもええっ!!


だから兄貴にもそれ以上何も言うな!!言って…。」


「両親に会いたいとは…?」



「そんな親知らん!!会いたないっ!!


俺の両親は今の両親でええ!!



それでええんよ…。」



将吾くんは今にも泣きそうだった…。



将吾くんの本当の両親はいったい何処へ……?



お兄さんと将吾くんが血が繋がっている時点で、

将吾くんが生まれるまでは家族が一緒だったことは間違いないだろう…。


両親はなぜお兄さんと将吾くんを手放してしまったのだろう…?


今生きているのだろうか…?





しかし本人がそれを知りたくないのなら、知らないままの方が幸せなのだろうか---?



「事情は知らないけど…


今のご両親は、自分の子供じゃない2人を育ててるってすごいね…。」



「そうなんよ!!


めっちゃいい親なんよ。」


「すごいね。そう自信を持って言える将吾くんもすごいし、

将吾くんが血が繋がってないことを気がつかないくらい、

みんな変わらず仲良くしてたってことだよね…?」


「ホンマそうなんよ!




俺の両親も血ぃ繋がっとらん兄弟2人も、めっちゃ良くしてくれとって…



ホンマ最高の家族なんよっ!!」
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

◆アルファポリスの24hポイントって?◆「1時間で消滅する数百ptの謎」や「投稿インセンティブ」「読者数/PV早見表」等の考察・所感エッセイ

カワカツ
エッセイ・ノンフィクション
◆24h.ptから算出する「読者(閲覧・PV)数確認早見表」を追加しました。各カテゴリ100人までの読者数を確認可能です。自作品の読者数把握の参考にご利用下さい。※P.15〜P.20に掲載 (2023.9.8時点確認の各カテゴリptより算出) ◆「結局、アルファポリスの24hポイントって何なの!」ってモヤモヤ感を短いエッセイとして書きなぐっていましたが、途中から『24hポイントの仕組み考察』になってしまいました。 ◆「せっかく増えた数百ptが1時間足らずで消えてしまってる?!」とか、「24h.ptは分かるけど、結局、何人の読者さんが見てくれてるの?」など、気付いた事や疑問などをつらつら上げています。

彷徨う屍

半道海豚
ホラー
春休みは、まもなく終わり。関東の桜は散ったが、東北はいまが盛り。気候変動の中で、いろいろな疫病が人々を苦しめている。それでも、日々の生活はいつもと同じだった。その瞬間までは。4人の高校生は旅先で、ゾンビと遭遇してしまう。周囲の人々が逃げ惑う。4人の高校生はホテルから逃げ出し、人気のない山中に向かうことにしたのだが……。

【完結】私の結婚支度金で借金を支払うそうですけど…?

まりぃべる
ファンタジー
私の両親は典型的貴族。見栄っ張り。 うちは伯爵領を賜っているけれど、借金がたまりにたまって…。その日暮らしていけるのが不思議な位。 私、マーガレットは、今年16歳。 この度、結婚の申し込みが舞い込みました。 私の結婚支度金でたまった借金を返すってウキウキしながら言うけれど…。 支度、はしなくてよろしいのでしょうか。 ☆世界観は、小説の中での世界観となっています。現実とは違う所もありますので、よろしくお願いします。

島猫たちのエピソード2025

BIRD
エッセイ・ノンフィクション
「Cat nursery Larimar 」は、ひとりでは生きられない仔猫を預かり、保護者&お世話ボランティア達が協力して育てて里親の元へ送り出す「仔猫の保育所」です。 石垣島は野良猫がとても多い島。 2021年2月22日に設立した保護団体【Cat nursery Larimar(通称ラリマー)】は、自宅では出来ない保護活動を、施設にスペースを借りて頑張るボランティアの集まりです。 「保護して下さい」と言うだけなら、誰にでも出来ます。 でもそれは丸投げで、猫のために何かした内には入りません。 もっと踏み込んで、その猫の医療費やゴハン代などを負担出来る人、譲渡会を手伝える人からの依頼のみ受け付けています。 本作は、ラリマーの保護活動や、石垣島の猫ボランティアについて書いた作品です。 スコア収益は、保護猫たちのゴハンやオヤツの購入に使っています。

【完結】さよなら、私の愛した世界

東 里胡
青春
十六歳と三ヶ月、それは私・栗原夏月が生きてきた時間。 気づけば私は死んでいて、双子の姉・真柴春陽と共に自分の死の真相を探求することに。 というか私は失くしたスマホを探し出して、とっとと破棄してほしいだけ! だって乙女のスマホには見られたくないものが入ってる。 それはまるでパンドラの箱のようなものだから――。 最期の夏休み、離ればなれだった姉妹。 娘を一人失い、情緒不安定になった母を支える元家族の織り成す新しいカタチ。 そして親友と好きだった人。 一番大好きで、だけどずっと羨ましかった姉への想い。 絡まった糸を解きながら、後悔をしないように駆け抜けていく最期の夏休み。 笑って泣ける、あたたかい物語です。

ナースコール

wawabubu
青春
腹膜炎で緊急手術になったおれ。若い看護師さんに剃毛されるが…

絶望から始めましょう

葦家 ゆかり
現代文学
上京し銀行に就職した風谷真希(かぜたに まき)は、やりたくない仕事や恋人との破局を経て、鬱になってしまう。最後の力を振り絞って引っ越した海辺の町・下田で、海を眺め、新しい人と交流しながらなぜ自分はこうなってしまったんだろうと過去を振り返っていく。不安定な家庭、毒親、愛か何か分からない自分……。 それまでの考え方や人生をリセットし、息のしやすい新しい人生を再構築していく希望と再生の物語。

追悼

アーエル
エッセイ・ノンフィクション
🌻🐰✨️🌻🐰✨️🌻🐰✨️🌻🐰✨️🌻🐰✨️🌻🐰✨️ 文字どおり追悼を投稿します ときどき 投稿するため 公開にしています 他社にも投稿します

処理中です...