陽のあたる場所

君の鼓動

君の鼓動3

それから将吾くんと近くの中華屋で昼食を食べながら、

俺はフと疑問に思っていたことを訊いてみた。


「そういややっと繁忙期になりましたけど、

この職場って閑散期はやること無さ過ぎて極端だし、バイトだと厳しくないっスか？」


将吾くんはアルバイトとして雇われていたから、

どう生計を立てているのかずっと疑問だった。


俺やシゲルは普段フリーランスで仕事しているから問題ないが、

将吾くんのようにここでアルバイトをしているだけだと

閑散期の生活はかなり苦しくなりそうだけど…


「あぁ…。まぁ確かに給料的に時々しんどいですわな。」


「そうゆう時はどうするんすか？

短期バイトでもしたり？」


「……。

まぁ…そんなもんですわな。」


将吾くんは少し濁すようにこたえた。


気まずそうに話す将吾くんをよそに、俺は更に気になってしまって…


「ぶっちゃけ何やってんスか？」


「……。

…あの

……引かないでくださいね。」


「うん。…で？」


「実は金ない時…

ヤ○ザの手下の仕事手伝って、小遣いもらっとるんですわ…。」


「……。

例えばどんな？」


「裏ビデオを運んだり…。ほんと小遣い稼ぎ程度な仕事を…ｗ


…引きました？ｗ」


将吾くんは苦笑いしながら、反応を伺うようにチラッと俺をみてきた。


「別に引きませんけど…。将吾くんはそれでいいんですか？」


「……。

こんな歳にまでなってそんなことやって、俺何やってんでしょうな…ｗ

恥ずかしくて地元の奴らには言えませんわ…。」


「俺、以前将吾くんに『どんな仕事でも誰かの役にはたってる』って言いましたけど

自分が胸張って言えないような仕事ならやらない方がいいと思いますよ。


その仕事、また閑散期にやる気ですか？」


「……。

…もし"やる"って言ったら福永さんはどう思います？」


「俺はどう思うというより…





将吾くんにそんなこと、二度とやらせませんけどねっ！(笑)」