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溺れる魚
溺れる魚10
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外でタバコを吸っていた将吾くんが
まるで捨て犬のような悲しい目で、俺を見ながらつぶやいてきた。
「うん…。
これから真央の家行くんだ。
アイツんち、都内のクセに計画停電の区域だからちょっと心配でさ…。」
「そっかぁ。そりゃ心配ですなぁ…。
でも良かったですな。ちゃんと会えるなら…。」
「…将吾くんは翠ちゃんと連絡は取れた?」
「うん。メールだけは一応…。
こんな状況っけ。心配だけど…
俺は会えんからなぁ…。」
「そっかぁ…。」
なんだか気の利いた言葉も言えないまま、俺はチャリンコの鍵を開けた。
「ごめん、俺はもう行くね。
夜になると暗くなって危険だし。
停電とかなると、犯罪とかも増えやすいし怖いからね。」
「そうですな。早よ行ったげた方がいいな。
世の中悪い奴もいっぱいおるっけ。福永さん守ったりぃや。」
「うん…。何があるかわかんないからね。
特に女の子は心配だからさ。
特に心配なのが…
性犯罪とかさ!!」
それから俺は急いで一旦家に帰って、
真央の家に行く準備をした。
放射能が心配だから、花粉症の俺は以前買いだめしていたマスクをカバンに詰めて
それからきっと足りないであろう食料もいっぱいカバンに詰めた。
俺はもともと買いだめしてしまう性格だから、震災前から大量な食料を保管していたから…。
おかげで震災後は飲み物以外何も買わずに済んでいた。
他にも足りなそうな日用品を詰めて、
旅行にでも行くかのような大量な荷物を用意した(笑)
すべて用意してから、
『今から家向かうね。』
と真央にメールした。
すると、真央からすぐに返事がきた。
『え⁉今から⁉💦
フクちょっと待って‼💦
私、まだ仕事中だから(笑)』
…え!?
まるで捨て犬のような悲しい目で、俺を見ながらつぶやいてきた。
「うん…。
これから真央の家行くんだ。
アイツんち、都内のクセに計画停電の区域だからちょっと心配でさ…。」
「そっかぁ。そりゃ心配ですなぁ…。
でも良かったですな。ちゃんと会えるなら…。」
「…将吾くんは翠ちゃんと連絡は取れた?」
「うん。メールだけは一応…。
こんな状況っけ。心配だけど…
俺は会えんからなぁ…。」
「そっかぁ…。」
なんだか気の利いた言葉も言えないまま、俺はチャリンコの鍵を開けた。
「ごめん、俺はもう行くね。
夜になると暗くなって危険だし。
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「そうですな。早よ行ったげた方がいいな。
世の中悪い奴もいっぱいおるっけ。福永さん守ったりぃや。」
「うん…。何があるかわかんないからね。
特に女の子は心配だからさ。
特に心配なのが…
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それから俺は急いで一旦家に帰って、
真央の家に行く準備をした。
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それからきっと足りないであろう食料もいっぱいカバンに詰めた。
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他にも足りなそうな日用品を詰めて、
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すべて用意してから、
『今から家向かうね。』
と真央にメールした。
すると、真央からすぐに返事がきた。
『え⁉今から⁉💦
フクちょっと待って‼💦
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…え!?
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