陽のあたる場所

こたろ

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B型行進曲

B型行進曲10

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人間とは偏見の塊だ。

先に"女"と分かってしまうと、

女っぽく見えてきてしまうことがある。



俺はせめて先入観だけでも"男"でありたいから、

仲良くなりたい人ほど時間を置いたりもするのだ。


仲良くなってから真実を知ったなら、

今更拒否することなんてできないこともある。




でもこの時の俺らは、まだ互いに気を遣いあっていて…


"友達"と言うにはまだ早すぎただろう…。


「将吾くん、

でも俺は周りに恵まれていたから、

大して苦労もせずに生きてきちゃいましたけどね(笑)」


「ま、その仏っ面なら、人が仰山集まってきそうですもんな!!」


「ハハハっ!!」





「福永さんは友達多そうで羨ましいですなぁ…。」


「……。」




それから数日後---



「福永さん、ちょっといいですか!?」

「…え?」


高円寺で仕事中、俺は治さんに呼び出された。


「あの、悪いんですけど…しばらくの間、

将吾と2人で組んで仕事してもらってもいいですか?」



「…?

はい♪いいですよ!!」



「ホントはシゲルさんのいる日は

シゲルさんと将吾を組ませようと思ってたんですけど…」



「はい…?」




「一度やらせてみたら、どうも将吾がシゲルさんと合わないようで…。


すみません、将吾の補佐役みたいになっちゃいますけど…。」





「俺は全然いいですよ!

俺も将吾くんから学びたいこと沢山あるんで♪ぜひ!!」
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