異世界で生きていく。

モネ

文字の大きさ
上 下
108 / 128
第四章の話

ジーナさん

しおりを挟む
「恋人じゃねぇよ。」
「あらそうかい。まぁ頑張んな。」
ジーナさんがニヤニヤしている。
なんか読み取る力でもあるのだろうか。
「それで、私に用ってのはなんだい?」
「はい、ドクミダケ薬が欲しいのですが。マリンで調達は難しいので、ジーナさんのところで調達してきてほしいと依頼を受けました。」
「なるほどね、いいよ。」
「えっ、いいのか!?」
「即答ですね!」
レンさんとケイさんがびっくりしている。
「あぁ、私はこの子気に入ったよ。ドクミダケ薬は用意するよ。それより調合した品を見せてみなさい。」
「ありがとうございます!私がした物ですか?まだまだ未熟ですが。」
私はポーションを出した。
ジーナさんが吟味する。
「ほぉ。まだ駆け出しって感じだが、悪くないね。」
あとはブルーナさんに受け取ってもらった、ソープ、ヘアケア用品も出した。
「これはソープにシャンプーとトリートメント。もうこんなものまで作れるのかい?」
「はい、ただそれは私がただ自分に合った物を使いたかったので作っただけなので、完璧なものにはなっていません。」
「んー、良い香りだ。」
「わぁ、本当に良い香り」
フルリちゃんもクンクンとしながらそばにいた。
「あのよかったら使ってみて意見をもらえませんか?まだあるので、よかったらそれ使ってみてもらえませんか?」
「いいのかい?」
「はい!フルリちゃんも良かったら使ってみてくれる?」
「うん、ありがとう!」
「ありがとう、ではいただくよ。今お茶を用意するからそこの椅子に座りな。あんたらもね。フルリ、お茶の用意を。」
「はい!」

フルリちゃんが美味しいハーブティーとお茶菓子のクッキーを出してくれてお茶をした。
「それで、お前たちはどういう関係なんだい?」
「ブッ。」
レンさんが吹き出した。
「レン、口元拭いて。」
ケイさんがさっとハンカチを出す。
「悪りぃ。なんだよ。調合の話かと思ったらその話か。」
「いいじゃないか?有名な冒険者のレンとケイ。それにこんな美女を連れてたら恋人だと思うだろう。」
ジーナさんは優雅にお茶を飲みながら話す。
「モエとは俺が依頼の途中で会ったんだよ。マリンに行くって言うんでそれで知り合った。」
「それで宿泊先をと私の宿に連れてきてくれたんです。」
「なるほどね。で、モエはどちらが好きなんだい?」
「えっ?」
「この2人は強くてハンサムでどこに行っても目立つしモテる。そばにいて媚びるわけでもなく、計算して接してる感じでもない。」
「モエはそういうやつなんだよ。」
「モエさんはそういう感じではないですね。」
「んー、私、いまいち好きとかそういうのわからないんです。好きとか聞かれれば好きです!でもその、恋とか愛とかは。それよりも旅をして冒険者として経験を積みたいし、調合スキルもあげていきたいのが1番の思いです。」
「自分の考えを持ってるね、そこらへん頑固だ。」
「クッ。ジーナのいうとおり、モエは確かに頑固かもな。」
レンさんが笑った。
「それがモエさんの良いところですよ。」
ニッコリ笑うケイさん。
「自分の足で人生歩こうとする考えは嫌いじゃないね。気に入ったよ。せっかくだ、店の中好きにみるといい。ウチは他の薬屋にはないものがたくさんあるから気になったことがあれば聞いておくれ。」
「はい!ありがとうございます!」
嬉しい!いろんな薬品とかが見れる!
私はワクワクしながら店内を見た。

その間にドクミダケ薬の準備をジーナさんがしてくれている。
たくさんの種類の薬とかがあって興味津々。
「モエさん、楽しそうですね!」
「はい!こんなにたくさんの種類を見れる機会なかなかありませんから♪」
「フフッ。ジーナさんが初対面の人を木にいるってなかなかないんですよ。やはりモエさんにはなにか魅力があるようですね。」
「そうなんですか?でもジーナさんに気に入ってもらえたならよかったです。私もジーナさん好きです!」
「モエのそあういうところが人を惹きつける魅力なんじゃねぇの?」
レンさんも笑っていた。

しばらくして、ジーナさんがドクミダケ薬をらいくつか持ってきてくれた。
「お待たせ。今渡せる分だよ。」
「わぁ、初めて見ます。」
「だろうね、なかなか貴重なんだよ。まずドクミダケっていうキノコを使うんだがこれが見つけるのがなかなか大変でね。そして慎重に扱わないとキノコの質が落ちるんだよ。だから貴重な薬品なんだよ。」
「はい!ありがとうございます。代金はマリンギルドよりジーナさんへ振り込むそうです。大丈夫でしょうか?」
「あぁ、構わないよ。よろしくね。」
「はい!」
「あと2日ほどヨルダの街で過ごして帰ろうぜ。またジーナのところに来れる。」
「はい!嬉しいです!」

「ほぉ。そういうことかい。」
「ん?何がだ?」
「いや。レン。頑張りな!」
「あぁ。ん?」
「フフッ。レンに励ましのお言葉ですよ。」

謎のやりとりがあったが、私もよくわからなかった。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

前世で魔神だった男、嫁と再会して旅をします。

明石 清志郎
ファンタジー
高校二年生の神山周平は中学三年の卒業後幼馴染が失踪、失意のままに日常を過ごしていた。 ある日親友との会話が終わり教室に戻るとクラスメイトごと異世界へと召喚される。 何がなんだかわからず異世界に行かされた戸惑う勇者達……そんな中全員に能力が与えられ自身の能力を確認するととある事実に驚愕する。 な、なんじゃこりゃ~ 他のクラスメイトとは異質の能力、そして夢で見る変な記憶…… 困惑しながら毎日を過ごし迷宮へと入る。 そこでクラスメイトの手で罠に落ちるがその時記憶が蘇り自身の目的を思い出す。 こんなとこで勇者してる暇はないわ~ クラスメイトと別れ旅に出た。 かつての嫁や仲間と再会、世界を変えていく。 恐れながら第11回ファンタジー大賞応募してみました。 よろしければ応援よろしくお願いします。

オタクな母娘が異世界転生しちゃいました

yanako
ファンタジー
中学生のオタクな娘とアラフィフオタク母が異世界転生しちゃいました。 二人合わせて読んだ異世界転生小説は一体何冊なのか!転生しちゃった世界は一体どの話なのか! ごく普通の一般日本人が転生したら、どうなる?どうする?

路地裏生活をしていた私ですが、実は騎士様の実の娘でした

上野佐栁
ファンタジー
 主人公がとある漫画の世界に転生してしまう話し。転生した先はまさかの死確定のキャラクター。死を回避するために本当の父親と再会しなければならない。もしできなければ死が待っている。

神に異世界へ転生させられたので……自由に生きていく

霜月 祈叶 (霜月藍)
ファンタジー
小説漫画アニメではお馴染みの神の失敗で死んだ。 だから異世界で自由に生きていこうと決めた鈴村茉莉。 どう足掻いても異世界のせいかテンプレ発生。ゴブリン、オーク……盗賊。 でも目立ちたくない。目指せフリーダムライフ!

漫画オタクの俺は『神と一緒に』転生する

寺印乃力
ファンタジー
漫画オタク、ゲームオタク、ファンタジーオタク。 3つのオタク要素を全て兼ね備えたオタクマンこと箕形 篤。 彼は成人してからは建設企業の優良社員として生活していたが、影ではずっと 漫画やゲームを買い漁っていた。しかし、突如として神に殺されてしまい、、、 転生した。その神と共に。 〜作者より〜 何番煎じでしょうか。異世界転生無双物。50?100? 多分もっとありますね(笑)。かな〜〜りご都合な設定で、甘い小説なので なんでも許せる方向けですね。後、初めての文章なので、文章にミスがあったり 設定に甘さが有るかもしれません。ご了承お願いしますm(_ _)m ギャクやコメディ的要素も混ざっているかも知れません。 作者は思考回路が単純明快すぎるので、お気に入りしてくれたり優しい感想を 頂けるだけでモチベが爆上がりします。しかし、否定的なコメントを されるといじけちゃうのでやめてあげてください。 6/28改定しました。 8/11改定しました。←プロット時の設定のままだという事に気が付いた

称号チートで異世界ハッピーライフ!~お願いしたスキルよりも女神様からもらった称号がチートすぎて無双状態です~

しらかめこう
ファンタジー
「これ、スキルよりも称号の方がチートじゃね?」 病により急死した主人公、突然現れた女神によって異世界へと転生することに?! 女神から様々なスキルを授かったが、それよりも想像以上の効果があったチート称号によって超ハイスピードで強くなっていく。 そして気づいた時にはすでに世界最強になっていた!? そんな主人公の新しい人生が平穏であるはずもなく、行く先々で様々な面倒ごとに巻き込まれてしまう...?! しかし、この世界で出会った友や愛するヒロインたちとの幸せで平穏な生活を手に入れるためにどんな無理難題がやってこようと最強の力で無双する!主人公たちが平穏なハッピーエンドに辿り着くまでの壮大な物語。 異世界転生の王道を行く最強無双劇!!! ときにのんびり!そしてシリアス。楽しい異世界ライフのスタートだ!! 小説家になろう、カクヨム等、各種投稿サイトにて連載中。毎週金・土・日の18時ごろに最新話を投稿予定!!

異世界転生した時に心を失くした私は貧民生まれです

ぐるぐる
ファンタジー
前世日本人の私は剣と魔法の世界に転生した。 転生した時に感情を欠落したのか、生まれた時から心が全く動かない。 前世の記憶を頼りに善悪等を判断。 貧民街の狭くて汚くて臭い家……家とはいえないほったて小屋に、生まれた時から住んでいる。 2人の兄と、私と、弟と母。 母親はいつも心ここにあらず、父親は所在不明。 ある日母親が死んで父親のへそくりを発見したことで、兄弟4人引っ越しを決意する。 前世の記憶と知識、魔法を駆使して少しずつでも確実にお金を貯めていく。

辺境領主は大貴族に成り上がる! チート知識でのびのび領地経営します

潮ノ海月@書籍発売中
ファンタジー
旧題:転生貴族の領地経営~チート知識を活用して、辺境領主は成り上がる! トールデント帝国と国境を接していたフレンハイム子爵領の領主バルトハイドは、突如、侵攻を開始した帝国軍から領地を守るためにルッセン砦で迎撃に向かうが、守り切れず戦死してしまう。 領主バルトハイドが戦争で死亡した事で、唯一の後継者であったアクスが跡目を継ぐことになってしまう。 アクスの前世は日本人であり、争いごとが極端に苦手であったが、領民を守るために立ち上がることを決意する。 だが、兵士の証言からしてラッセル砦を陥落させた帝国軍の数は10倍以上であることが明らかになってしまう 完全に手詰まりの中で、アクスは日本人として暮らしてきた知識を活用し、さらには領都から避難してきた獣人や亜人を仲間に引き入れ秘策を練る。 果たしてアクスは帝国軍に勝利できるのか!? これは転生貴族アクスが領地経営に奮闘し、大貴族へ成りあがる物語。

処理中です...