きっと、叶うから

横田碧翔

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高学年編

再スタート

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 3年生の市大会で挫折を経験した僕は、家に帰るとすぐに両親にあるお願いをした。
「もっと本格的にサッカーを学びたいです。平日のスクールに行かせてください」
 あの試合ではっきり感じた差は、経験と知識だと思った。僕は今まで、スピードやテクニックでどうにかしてきたが、それだけでは限界だと感じたのだ。わざとミスをしたふりをして相手を誘ったり、空中での体の使い方を工夫したりと、細かい技術や実戦での経験の差を彼から感じた。それに追いつくには、チームの練習と平日の自主練だけでは足りない。そこで、スクールに通いたいとお願いしたのだ。
「そろそろ言ってくるかなとは思っていたよ。こないだの試合のプレーを見たらダメとは言えないな」
「そうね。来週から体験行けるところを探しておくわ」
にっこり笑い、両親はすぐに承諾してくれた。母の行動力は相変わらずで、次の週には体験に参加することができた。そこで、今まで考えたこともなかった技術や工夫を知った。周りの選手のレベルも高く、僕が想像していたよりもずっとすごいところだった。ここでなら、もっと上手になれる!そう感じた僕は、その場で入りたいとお願いし、スクールに通う新たな生活をスタートさせた。

それから、平日は月、水、金でスクールに通い、土日は自分のチームの練習というスケジュールで過ごした。その期間で粗削りだった僕の技術には磨きがかかり、体の使い方を学んだことで足はさらに速くなった。だんだんと、小さい選手がトップレベルで戦うための力を身につけていった。

 そんな生活を半年続け、僕は四年生になった。その間に、チームに僕と同じ学校に通う慶吾加入した。慶吾は、初心者だったけれど、学校の休み時間や放課後によくサッカーをやっていたから初心者のレベルではない。しかも、空手をやっていたから、とにかくキック力がすごかった。それに加えて身体能力も高く、四年生になる頃には、僕、勇気、勇武に続く実力者になった。個人のレベルアップ+新戦力で強くなった僕たちは四年生の区大会に臨む。
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