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序章
夢のはじまり
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「僕の夢はサッカー選手になることです!」
ここから僕のサッカー人生は始まった。
寒さが厳しくなり、街ではコートやマフラーを身につける人もちらほら出てきた十一月の始め。五歳の僕は神社にいた。そう、七五三だ。やたらと袖が長く、動きづらい服を母に着せられたことはよく覚えている。その後、千歳飴をもらって機嫌が良くなったこともセットで。僕の地域の七五三は、神社の境内で将来の夢を叫ぶという習慣があった。「魔法少女」やら「うさぎ」やら「仮面ライダー」やら。みんなが次々に叫んでいくうちに僕の番が来た。それまでの僕は、仮面ライダーになりたいと日頃から言っていた。だから当然、仮面ライダーになりたいと叫ぶと思われていた。しかし、僕はこう叫んだ。
「僕の夢はサッカー選手になることです!」
サッカーなんてほとんどやったことも、観たこともなかった僕が、そう叫んだ。両親や同級生の親はもちろん、同級生ですら驚いていた。周りの驚き方に僕も驚いたが。
その後、長い長い写真撮影を終えて帰宅した僕に、両親は優しく問いかけてくれた。
「サッカーやりたいの?」
僕は黙って頷いた。
ここから僕のサッカー人生は始まった。
寒さが厳しくなり、街ではコートやマフラーを身につける人もちらほら出てきた十一月の始め。五歳の僕は神社にいた。そう、七五三だ。やたらと袖が長く、動きづらい服を母に着せられたことはよく覚えている。その後、千歳飴をもらって機嫌が良くなったこともセットで。僕の地域の七五三は、神社の境内で将来の夢を叫ぶという習慣があった。「魔法少女」やら「うさぎ」やら「仮面ライダー」やら。みんなが次々に叫んでいくうちに僕の番が来た。それまでの僕は、仮面ライダーになりたいと日頃から言っていた。だから当然、仮面ライダーになりたいと叫ぶと思われていた。しかし、僕はこう叫んだ。
「僕の夢はサッカー選手になることです!」
サッカーなんてほとんどやったことも、観たこともなかった僕が、そう叫んだ。両親や同級生の親はもちろん、同級生ですら驚いていた。周りの驚き方に僕も驚いたが。
その後、長い長い写真撮影を終えて帰宅した僕に、両親は優しく問いかけてくれた。
「サッカーやりたいの?」
僕は黙って頷いた。
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