異世界で商売はじめました。(〇豚は異世界に出荷よー(´・ω・`)そんなー! )

ヒロ三等兵

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183話.女勇者を嫁にする。

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 シズクの後始末として最初に城下街の教会にいる教皇の元へ向かった。
 教会側が勇者シズクの神の贈り物ギフトを隠す理由がギフトの内容にあったらしい。

 ギフト:姫騎士

 うん、ギフト名から駄目な感じがするな。

 ・全ステータス強化する。
 ・オーク族、魔王に対してステータスをする。

 魔王とかオーク族の連中と戦わせると……『でも、感じちゃう。ビクンビクン展開』しか予想できない特殊技能だ。
 相手は女性だ……を正直に伝えれる訳がない。
 だから教会側はギフトについて伏せていた。
 ギフトの内容を伝えて結果、勇者としての任務を放棄されるのも困るというのが教会側の理由だったらしい。
 結論ではあるが、こんなギフトをシズクにつけた奴が悪い。

 次に国王陛下にシズクの件で直訴に行った。
 その際、討伐した魔王の遺品を全て国に提出した。

 魔王を討伐した件を国王陛下は喜んでくれたが……
 私の島で魔王に好きにやられていた事と勇者のギフトの件をセットで伝えると陛下は俯いて言葉を失っていた。
 あと、勇者の件は残念ながら彼女には向いていないと陛下に進言した。
 国王陛下もそれは理解されていて、今回の件でシズクの勇者としての扱いを取り下げてもらう事にした。
 ただし、今までの活躍の件に関しては必ず考慮はしてもらうように注意だけはしておいた。

 次に、今回の事件のといっても良いだろう人物に会いに行った。

 お屋敷に帰り、ノルニルの部屋の扉をノックした。

「はい、どうぞ。開いてますよ」

「失礼します」と私は言って、彼女の部屋の中へ入る。

「ノルニルさん。いや、ノルン様。
 何故、私がココに来たか解ってますよね?」

「えっと……
 この、まっ昼間から私をモノにしたいのかな?」

「凄く魅力的な話なんですけど……違います」

「解ってます。冗談です」

「シズクの件です」

「ハイ、解ってます。
 何故、シズクがあのギフトを所持しているのか?
 何故、魔王があの場所を占拠したかという話ですよね?」

「はい」

「シズクに関しては、残念ながら冒険者としての素養がない事を把握していました。
 だからこそ短期間で強くなれるギフトを彼女につけておいたのです。
 それで、良い人でも見つけて結婚して幸せになって貰えば良い位に私は考えてました」

「しかし、勇者という肩書きに責任を感じたシズクが頑張りすぎて勇者としての辞めどきを失ったと?
 だけど、こうなる事も貴方には解ってたんですよね」

「ハイ、解っていました。
 しかし、決まった事を変える事はできませんから。
 姫騎士のギフトを外して、パーティの仲間に襲われるか。
 もしくは、オークキングに襲われるか、魔王にやられるかの違いですよ。
 それでも……彼女にとっての一番良い結末はこの結末ですよ」

「解りました。
 シズクの件は私が責任とりますから良いです」

「貴方の【アイテムボックス】にシズクさんのエッチな絵がありますものね」

「ちょっ……!!
 なんでソレを!!」

「むしろ、何故?  私がソレを知ってないと思うんです?」

「シズクの件から離れましょう。
 藪つついて蛇が出て来そうですから、次の件に移りましょう」

「魔王の件ですよね。
 あの人の希望通りにしてあげただけですよ。
 魔王は女性を手篭めにする事で自身が強化される職業です。
 あの人は願いは……最初から魔王化を希望している人でした」

「何故、画家の旦那の城を選んだの?」

「ちょうど……一年間放置されいる魔王城に良さげな立地であり。
 人が来ない城となるとあの城くらいしかなくて」


「わかりました。
 ノルン様はシズクを傷つける気は無かったという事ですね?」

「そうですね、むしろ。
 これからの展開を考えると少し羨ましいですね」

「最後に、今回の件が私への試練だったんですか?」

「ハイ。私の隣に来るのは大変なんですよ」

「今回の件の納得しました」と言って、私はこの場を離れた。

 次にシズクの部屋に移動した。
 ノックしたが反応がない。

「シズク入るぞ……」と言って、シズクの部屋に入った。

 久しぶりに彼女を見ると……
 既に20歳過ぎて成長もしているが、いつものシズクって感じで好感度が下がる事はなかった。
 布団をかぶってシズクが泣いていた。

「うぅぅぅぅぅーー」

「どうした、シズク」

「意気込んで、魔王を倒しに行ったけど返り討ちにあって、私の大事なモノを奪われちゃった。
 君に奪って欲しかったのに……」

「それって……」

「うん」

「あのな、シズク。今日いろんな人にお前のことを聞いて来たんだ。
 それでさ、もう勇者を辞めて俺の嫁に来ないか?
 奪われて悲しかったのは解るけど、それ以上に俺が大事にしてやる」

「うん。そうする」

「けど、あのクソ野郎に何度もやられて……
 アレは大丈夫なのか?」

「あー、妊娠?  それはね最初に冒険に出る前に、女神様が貴方が本当に危ないと思った時に好きな人を思いながら飲みなさいって薬を渡してくれたの。
 私の好きな人以外とは子供が作れない薬です……ってね」

 へぇ、ノルン様やるじゃないか……

「だけど……初めては、キミが良かったなぁ」と言われたので、俺はベッドに潜り込みシズクにキスした。

 [ヒール]と[ヒーリング]の魔法を応用して彼女の一部の治療を行った。

「ハイ、これで元どおり。今夜が楽しみだね」

「えっち」と言って、彼女は照れていた。

「ハハハっ!! 女神様もねキミに嫌がらせでギフトをつけた訳じゃないらしい。
 残念ながら君には冒険者としてのセンスが欠けていた。
 だから、そのギフトをつけてなければキミはパーティメンバーに襲われてるし、その後にオークキングに襲われてたってさ……」

「まるで女神様にあって来たみたいな言い方だよね?」

「えっ、知らない? 
 俺は、教会から[神の使い]って呼ばれてるんだよ」

「そしたら、あの女神様は私達を結びつけてくれたんだね」

「そこまで考える人かなぁ、あの人?」「良いの!! 私がそう思いたいの!!」

 これで私は10人目のお嫁さんと結ばれる事になった。
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