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171話.レベル40突破の夜。
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砂漠での狩りを終えて、私達は[フォースの城下街】のお屋敷に帰ってきた。
その後は、各々がギルドへ行ったり自室に戻ったりと好きに行動を始している。
私が今日やる事は決まっている。
お屋敷にいる、アリア、リリス、ノルニル、フローラ、リーネの5人を[セカンタの町]の自宅へ呼び出した。
そして、屋敷にいる嫁達と自宅へ移動した。
エミリー、シェリー、キャリーの3人も自宅の食事スペースに集めて重大な発表を皆に伝えた。
「この度、私、二階堂ハジメは……
レベル40を突破しました!!」
「えっ!!
……という事は、本番解禁ですか? お兄さん」と、キャリーがド直球発言をブチ込んできた。
「うん、そうなるね。
ようやく……本当の意味で君達の旦那になれるよ」
「エミリー。ホントに待たせたね」
シェリーが私の腕をクイクイと引っ張る。
「お兄ちゃん。私も……」
彼女の頭を撫でてやって「シェリーも待たせたね……」
「今日は、最初に結婚したエミリーとシェリーに譲りますよ」と、キャリーが言ってくれた。
その発言に皆も同意してくれたみたいだ。
みんなで夕食を食べて、久々にエミリーとシェリーと一緒にお風呂に入った後、私は緊張していた。
私の寝室に二人がいる事を再確認する。
一度、エミリーに振られたと勘違いしたり。
思いっきり積極的な一面も見せてくれる……この子。
私が疲れている時に甘やかしてくれる優しい子。
ようやく、この子の旦那になれる時がきた。
この子の泣き顔を見て断る事が出来なかった、あの時から私はこの子の事が気になっていた。
そんな色々の事を考えている間に、彼女の心と身体を奪い完全に私の嫁にしてしまった。
エミリーが痛がっていたのを見て、シェリーは身を構えるが……次はシェリーの番だ。
この子には、いっぱい優しくしてやりたい。
彼女をナデナデしているだけで個人的には幸せなので、シェリーに対しては今日はそれでもいいかなと思っていると……
私が動いてこないのがシェリー的に不服そうである。 そんな顔されたら、私も我慢できない。
彼女の身軽い身体を持ち上げて、あの時のゴブリンにさらわれた時の光景を思い出してしまう。
あの時は不覚にも、裸体のシェリーを見て鼻血が出てしまった。
時々、彼女が見せる悪女の素質……それでも可愛いから許せてしまう可愛い彼女。
小さい身体で一生懸命に頑張るシェリーが大好きだ。
そんな色々の事を考えている間に、彼女の心と身体を奪い完全に私の嫁にしてしまった。
それから後も、二人と一緒に長い夜を過ごした。
彼女達の心を奪う、悪い魔王がこの私だ。
彼女達の魔王として、彼女達を独占し続けて見せる。そう、私が死ぬまでな……
……
…………
神の贈り物:魔法使いを喪失しました。
魔王の因子を解除しました。
……
…………
朝か? いやもう昼か?
「ハジメさん。起きてください!! 二人が扉をノックして待たれてますよ。
私達が先に部屋を出ますね」
エミリーが私にひっついているシェリーを起こし、一緒に自宅へ帰ろうとしている。
エミリーとシェリーと共に、立ち上がろうとした時に痛みを感じたのか、少し足を引きずったような歩様を見せた。
フフフ、なんか可愛いな。
二人が着替えを済ませて部屋を出て行った。
私もそれを追うようにして、着替えて部屋を出ようとしたが出る前に、[クリア]の魔法をかけておいた。
そして、部屋を出ると……
「「昨夜は、お楽しみでしたね」」と、二人にどこかで聞いたようなセリフを言われてしまった。
「うん、お楽しみでしたよ。
二人とも待たせてごめんね」
「二階堂さんには、しっかり働いてもらいますから!!
覚悟してくださいね!!」
「おー、怖い怖い。
それじゃ、[サドタの街]に一度行こうか」
「ハイ」と、シズクが言った。
シズクをリーダーとしたパーティを組み直して、【転送魔法】で[サドタの街]へ移動した。
「そういえば……
この通信の指輪を返そうか?」と、私はシズクに聞いてみた。
「いや、いい。
二人が持ってて下さい。その方が私も頑張れる気がするから」
街を出て、シズクにオークの巣までの道案内を頼んだ。
しばらく、道案内をしてもらうとオークの巣へと到着した。
「へぇ、こんな所にオークの巣とかあったんだね。
私は夜中に平原を抜けてきたから、こんなのあった事に気づかなかったよ。
仕事明けに寝る前に探索しながら、[サドタの街]へ移動してきたんだよね【転送魔法】と【マップ】を使ってね」
念の為に、強化されたオークと戦闘してみたが、それほどの強さを感じなかった。
ただ、画家の旦那が軽く苦戦していたので、シズクのギフト効果によりオークが強化されているのは確かだろう。
シズクもレベルが上がった分だけ、前より楽に倒せたと言っていた。
私も二人にあわせて剣での戦闘しているが、いかんせん私の武器が強すぎる。
ミスリルの剣でも鉄武器を叩き切れるので、今の武器だと振るだけで戦闘が終わるが正しい。
私の今回の役目は二人の引率役だなと実感した。
「よし、二人に支援魔法を掛けるよ!!」
[ブレッシング][スピードアップ]の魔法をパーティにかけた。
「ス、凄い!! 物凄い練度の支援魔法」と、シズクが感動していた。
そして、その後もオーク達と何戦か続けていると大広間があった。
「二階堂さん、画家さん。
ここがオークキングの部屋です!!」
「「 了解!! 」」
私は、支援魔法をかけ直した。
「私が二人の支援に回るので、二人は戦闘を行って相手の手の内を潰していってね」
オークキングがオークの群れを連れて、雄叫びをあげて士気上昇をかけた。
「ブロォォォォォオオオオオ!!」と、オークキングが雄叫びをあげている。
「二人とも一旦下がれ。
まず、私が仕事しよう!!」
私は[ビッグボイス]のスキルを使い、相手を威圧した!!
「うぉおおおおおおおおおおおお!!!」と、相手の雄叫びを打ち消すかのように、コチラも雄叫びをあげた。
モンスターの雄叫びをの効果を打ち消し、逆に相手側にデバフを加えた。
「二人ともゴー!!
雑魚は私が対処するから、二人はオークキングを頑張ってな」
[ビッグボイス]のスキルの威圧により足の止まったオーク達に[ファイアストーム]の魔法を放ち雑魚達を蹴散らす。
二人がオークキングと向き合った。
雑魚を蹴散らした私は、オークキングに対して[鑑定]のスキルをかける。
名前:オークキング:ボスモンスター
属性:火属性
弱点:水属性
状態:超興奮中 (特殊なギフト持ちに対してステータスが三倍になる)
ん? 特殊なギフト持ち?
三倍か……。シズクは5レベル分強化されているので、前回よりは戦闘できると思うが?
ステータス全二倍と、特定モンスターに対してステータスを三倍にさせるギフトが何か想像がつかないな。
ステータスを確認するとオークキングのステが三倍になっているせいで、シズクと画家の旦那のステータスが負けていた。
なんとか、二人ともオークキングと戦えてるが防戦一方になり始めた。
私は[スピードダウン]の魔法をオークキングに放った。
「スピードだけでも落としたから、まずは体勢を立て直しなよ。
相手の弱点は水だ、雑魚オークと弱点属性が一緒じゃないから気をつけろ!!」
ヒントを出して属性付与すれば、このステータス差くらいなら潰せるよな?
「私が時間を作ってやる!!
属性付与してやるから……一旦、後ろに下がれ!!」
二人がバックステップで後退した後、[アイスウォール]の魔法で薄めの氷の壁を作った。
それと、おまけの[アイススパイク]だ!!
このモンスターが、バカなら突進して大打撃だ!!
二人とも、俺の元へ戻ってきたので二人の武器に水付与を入れた。
バリーン!! と氷の壁が割れる音が部屋に響いた。
モンスターの突進により氷の壁が案の定破れた!!
「二人とも、トドメだ決めてこい!!」
[アイススパイク]の魔法に突き刺さり身動きが取れない、オークキング。
職業の効果なのか先に画家の旦那が短刀での一撃を加えた。
その後にシズクの太刀がオークキングの首を刎ねた!!
俺は二人を賞賛し拍手した。
「二人ともお疲れ様!!」
「二階堂さんに、助けられましたね」「商人の旦那、強いな」
二人からの帰ってきた賞賛にこう答えた。
「毎日8時間戦えれば……
これくらいすぐになれるよ」と、私が言うと二人ともゲンナリしていた。
「勇者が街に凱旋するときに、討伐したモンスターが必要だろ?
シズクが持っていけばいい」
「僕もそれで構わない!! 僕も今回は手伝いだからね」
「二人とも、ありがとう!!」
「「どういたしまして」」と、二人で同時に答えた。
「そう言えば、オーク達はこの先から現れてきたよな……
先があるのかね?」
先へ進むと、むせかえるような血の匂いが部屋の中に充満していた。
「ここから先は、ヤバいぞ!!
グロ耐性なければ下がってろ……」
俺にもそんな耐性はないが、女性に行かせる訳にはいけない。
「私は勇者よ!! 引くわけにはいかないわ」
「知らんぞ!! どうなっても……」
この場所には、元人間だったモノの頭蓋骨や骨が所狭しと捨てられていた。
血の色に染まった床の色……
ここで、オーク達が人を食ってたというのか?
更に先に進むと、牢屋みたいな部屋があった。
床には血だまりがあった血だまりを踏みながら部屋の奥へ進むと、血が靴にまとわりつく感じがして足元を見てみると靴が血塗れになっていた。
流石に、これは俺も結構きつかったがなんとか耐えた。
しかし、シズクは耐えきれず嗚咽をあげながら後ろに下がっていった。
「画家の旦那、アンタは大丈夫なのかい?」
「血まみれのシーンは、よく描いてたからね」
「そ、そうかい?」
「そういう、商人の旦那は?」
「商売の為にモンスター討伐しまくってるから、血には多少耐性できたかもしれんな」
「お互いに、ロク理由じゃないな……」
「全くだ!! 俺は緩く商人をやりたかったんだ」と、二人で軽口を叩きながら牢屋の鍵を開けた!!
「「 ぎゃあーーーーーーー!! 」」と、牢屋から叫びが聞こえる。
「来ないでくれ!! もう嫌だ……!!」
ボロボロになった、男性と女性が叫びながら私達に恐怖している。
ボロボロの服だが、男性の服にはどこかで見覚えがあるような?
ボルグ様が着ている服に似ている。
コイツに似ている奴を俺は良く知っている。
だが奴は、こんなに痩せてはいなかった。
しかし、俺の記憶がコイツは腐れ貴族のリストアだと言っている。
男の前だと言うのに、恐怖で叫びながらも下半身はアレが元気な状態とか……なんのジョークだ!!
コイツ、完全に壊れてやがる。
女性も服はボロボロに破れ、服というよりは布が体に被さっていると言うのが正しいだろう。
叫び狂ってる男性と同様に、この女性の下半身にも隠すためのモノが一切なく、この二人はまるで繁殖の道具として使われたような感じだった。
乱れた格好の女性ではあるが、ここまで悲惨だと欲情できない。
とりあえず、この場所にあるモノを全て【アイテムボックス】に入れておいた。
壊れた男性と壊れた女性を[スリープ]の魔法で眠らせて、荷物を持つようにして牢屋から出た。
シズクを見つけたので、その場で脱出しようとしたが……
シズクから胃液を吐いたような匂いがしたので、彼女に[クリア]の魔法をかけた。
その後【転送魔法】で、シズクと画家の旦那をお屋敷の前に置いていった。
そして、オークの被害者であるこの2名を[サドタの街]のギルドへ連れて行った。
その後は、各々がギルドへ行ったり自室に戻ったりと好きに行動を始している。
私が今日やる事は決まっている。
お屋敷にいる、アリア、リリス、ノルニル、フローラ、リーネの5人を[セカンタの町]の自宅へ呼び出した。
そして、屋敷にいる嫁達と自宅へ移動した。
エミリー、シェリー、キャリーの3人も自宅の食事スペースに集めて重大な発表を皆に伝えた。
「この度、私、二階堂ハジメは……
レベル40を突破しました!!」
「えっ!!
……という事は、本番解禁ですか? お兄さん」と、キャリーがド直球発言をブチ込んできた。
「うん、そうなるね。
ようやく……本当の意味で君達の旦那になれるよ」
「エミリー。ホントに待たせたね」
シェリーが私の腕をクイクイと引っ張る。
「お兄ちゃん。私も……」
彼女の頭を撫でてやって「シェリーも待たせたね……」
「今日は、最初に結婚したエミリーとシェリーに譲りますよ」と、キャリーが言ってくれた。
その発言に皆も同意してくれたみたいだ。
みんなで夕食を食べて、久々にエミリーとシェリーと一緒にお風呂に入った後、私は緊張していた。
私の寝室に二人がいる事を再確認する。
一度、エミリーに振られたと勘違いしたり。
思いっきり積極的な一面も見せてくれる……この子。
私が疲れている時に甘やかしてくれる優しい子。
ようやく、この子の旦那になれる時がきた。
この子の泣き顔を見て断る事が出来なかった、あの時から私はこの子の事が気になっていた。
そんな色々の事を考えている間に、彼女の心と身体を奪い完全に私の嫁にしてしまった。
エミリーが痛がっていたのを見て、シェリーは身を構えるが……次はシェリーの番だ。
この子には、いっぱい優しくしてやりたい。
彼女をナデナデしているだけで個人的には幸せなので、シェリーに対しては今日はそれでもいいかなと思っていると……
私が動いてこないのがシェリー的に不服そうである。 そんな顔されたら、私も我慢できない。
彼女の身軽い身体を持ち上げて、あの時のゴブリンにさらわれた時の光景を思い出してしまう。
あの時は不覚にも、裸体のシェリーを見て鼻血が出てしまった。
時々、彼女が見せる悪女の素質……それでも可愛いから許せてしまう可愛い彼女。
小さい身体で一生懸命に頑張るシェリーが大好きだ。
そんな色々の事を考えている間に、彼女の心と身体を奪い完全に私の嫁にしてしまった。
それから後も、二人と一緒に長い夜を過ごした。
彼女達の心を奪う、悪い魔王がこの私だ。
彼女達の魔王として、彼女達を独占し続けて見せる。そう、私が死ぬまでな……
……
…………
神の贈り物:魔法使いを喪失しました。
魔王の因子を解除しました。
……
…………
朝か? いやもう昼か?
「ハジメさん。起きてください!! 二人が扉をノックして待たれてますよ。
私達が先に部屋を出ますね」
エミリーが私にひっついているシェリーを起こし、一緒に自宅へ帰ろうとしている。
エミリーとシェリーと共に、立ち上がろうとした時に痛みを感じたのか、少し足を引きずったような歩様を見せた。
フフフ、なんか可愛いな。
二人が着替えを済ませて部屋を出て行った。
私もそれを追うようにして、着替えて部屋を出ようとしたが出る前に、[クリア]の魔法をかけておいた。
そして、部屋を出ると……
「「昨夜は、お楽しみでしたね」」と、二人にどこかで聞いたようなセリフを言われてしまった。
「うん、お楽しみでしたよ。
二人とも待たせてごめんね」
「二階堂さんには、しっかり働いてもらいますから!!
覚悟してくださいね!!」
「おー、怖い怖い。
それじゃ、[サドタの街]に一度行こうか」
「ハイ」と、シズクが言った。
シズクをリーダーとしたパーティを組み直して、【転送魔法】で[サドタの街]へ移動した。
「そういえば……
この通信の指輪を返そうか?」と、私はシズクに聞いてみた。
「いや、いい。
二人が持ってて下さい。その方が私も頑張れる気がするから」
街を出て、シズクにオークの巣までの道案内を頼んだ。
しばらく、道案内をしてもらうとオークの巣へと到着した。
「へぇ、こんな所にオークの巣とかあったんだね。
私は夜中に平原を抜けてきたから、こんなのあった事に気づかなかったよ。
仕事明けに寝る前に探索しながら、[サドタの街]へ移動してきたんだよね【転送魔法】と【マップ】を使ってね」
念の為に、強化されたオークと戦闘してみたが、それほどの強さを感じなかった。
ただ、画家の旦那が軽く苦戦していたので、シズクのギフト効果によりオークが強化されているのは確かだろう。
シズクもレベルが上がった分だけ、前より楽に倒せたと言っていた。
私も二人にあわせて剣での戦闘しているが、いかんせん私の武器が強すぎる。
ミスリルの剣でも鉄武器を叩き切れるので、今の武器だと振るだけで戦闘が終わるが正しい。
私の今回の役目は二人の引率役だなと実感した。
「よし、二人に支援魔法を掛けるよ!!」
[ブレッシング][スピードアップ]の魔法をパーティにかけた。
「ス、凄い!! 物凄い練度の支援魔法」と、シズクが感動していた。
そして、その後もオーク達と何戦か続けていると大広間があった。
「二階堂さん、画家さん。
ここがオークキングの部屋です!!」
「「 了解!! 」」
私は、支援魔法をかけ直した。
「私が二人の支援に回るので、二人は戦闘を行って相手の手の内を潰していってね」
オークキングがオークの群れを連れて、雄叫びをあげて士気上昇をかけた。
「ブロォォォォォオオオオオ!!」と、オークキングが雄叫びをあげている。
「二人とも一旦下がれ。
まず、私が仕事しよう!!」
私は[ビッグボイス]のスキルを使い、相手を威圧した!!
「うぉおおおおおおおおおおおお!!!」と、相手の雄叫びを打ち消すかのように、コチラも雄叫びをあげた。
モンスターの雄叫びをの効果を打ち消し、逆に相手側にデバフを加えた。
「二人ともゴー!!
雑魚は私が対処するから、二人はオークキングを頑張ってな」
[ビッグボイス]のスキルの威圧により足の止まったオーク達に[ファイアストーム]の魔法を放ち雑魚達を蹴散らす。
二人がオークキングと向き合った。
雑魚を蹴散らした私は、オークキングに対して[鑑定]のスキルをかける。
名前:オークキング:ボスモンスター
属性:火属性
弱点:水属性
状態:超興奮中 (特殊なギフト持ちに対してステータスが三倍になる)
ん? 特殊なギフト持ち?
三倍か……。シズクは5レベル分強化されているので、前回よりは戦闘できると思うが?
ステータス全二倍と、特定モンスターに対してステータスを三倍にさせるギフトが何か想像がつかないな。
ステータスを確認するとオークキングのステが三倍になっているせいで、シズクと画家の旦那のステータスが負けていた。
なんとか、二人ともオークキングと戦えてるが防戦一方になり始めた。
私は[スピードダウン]の魔法をオークキングに放った。
「スピードだけでも落としたから、まずは体勢を立て直しなよ。
相手の弱点は水だ、雑魚オークと弱点属性が一緒じゃないから気をつけろ!!」
ヒントを出して属性付与すれば、このステータス差くらいなら潰せるよな?
「私が時間を作ってやる!!
属性付与してやるから……一旦、後ろに下がれ!!」
二人がバックステップで後退した後、[アイスウォール]の魔法で薄めの氷の壁を作った。
それと、おまけの[アイススパイク]だ!!
このモンスターが、バカなら突進して大打撃だ!!
二人とも、俺の元へ戻ってきたので二人の武器に水付与を入れた。
バリーン!! と氷の壁が割れる音が部屋に響いた。
モンスターの突進により氷の壁が案の定破れた!!
「二人とも、トドメだ決めてこい!!」
[アイススパイク]の魔法に突き刺さり身動きが取れない、オークキング。
職業の効果なのか先に画家の旦那が短刀での一撃を加えた。
その後にシズクの太刀がオークキングの首を刎ねた!!
俺は二人を賞賛し拍手した。
「二人ともお疲れ様!!」
「二階堂さんに、助けられましたね」「商人の旦那、強いな」
二人からの帰ってきた賞賛にこう答えた。
「毎日8時間戦えれば……
これくらいすぐになれるよ」と、私が言うと二人ともゲンナリしていた。
「勇者が街に凱旋するときに、討伐したモンスターが必要だろ?
シズクが持っていけばいい」
「僕もそれで構わない!! 僕も今回は手伝いだからね」
「二人とも、ありがとう!!」
「「どういたしまして」」と、二人で同時に答えた。
「そう言えば、オーク達はこの先から現れてきたよな……
先があるのかね?」
先へ進むと、むせかえるような血の匂いが部屋の中に充満していた。
「ここから先は、ヤバいぞ!!
グロ耐性なければ下がってろ……」
俺にもそんな耐性はないが、女性に行かせる訳にはいけない。
「私は勇者よ!! 引くわけにはいかないわ」
「知らんぞ!! どうなっても……」
この場所には、元人間だったモノの頭蓋骨や骨が所狭しと捨てられていた。
血の色に染まった床の色……
ここで、オーク達が人を食ってたというのか?
更に先に進むと、牢屋みたいな部屋があった。
床には血だまりがあった血だまりを踏みながら部屋の奥へ進むと、血が靴にまとわりつく感じがして足元を見てみると靴が血塗れになっていた。
流石に、これは俺も結構きつかったがなんとか耐えた。
しかし、シズクは耐えきれず嗚咽をあげながら後ろに下がっていった。
「画家の旦那、アンタは大丈夫なのかい?」
「血まみれのシーンは、よく描いてたからね」
「そ、そうかい?」
「そういう、商人の旦那は?」
「商売の為にモンスター討伐しまくってるから、血には多少耐性できたかもしれんな」
「お互いに、ロク理由じゃないな……」
「全くだ!! 俺は緩く商人をやりたかったんだ」と、二人で軽口を叩きながら牢屋の鍵を開けた!!
「「 ぎゃあーーーーーーー!! 」」と、牢屋から叫びが聞こえる。
「来ないでくれ!! もう嫌だ……!!」
ボロボロになった、男性と女性が叫びながら私達に恐怖している。
ボロボロの服だが、男性の服にはどこかで見覚えがあるような?
ボルグ様が着ている服に似ている。
コイツに似ている奴を俺は良く知っている。
だが奴は、こんなに痩せてはいなかった。
しかし、俺の記憶がコイツは腐れ貴族のリストアだと言っている。
男の前だと言うのに、恐怖で叫びながらも下半身はアレが元気な状態とか……なんのジョークだ!!
コイツ、完全に壊れてやがる。
女性も服はボロボロに破れ、服というよりは布が体に被さっていると言うのが正しいだろう。
叫び狂ってる男性と同様に、この女性の下半身にも隠すためのモノが一切なく、この二人はまるで繁殖の道具として使われたような感じだった。
乱れた格好の女性ではあるが、ここまで悲惨だと欲情できない。
とりあえず、この場所にあるモノを全て【アイテムボックス】に入れておいた。
壊れた男性と壊れた女性を[スリープ]の魔法で眠らせて、荷物を持つようにして牢屋から出た。
シズクを見つけたので、その場で脱出しようとしたが……
シズクから胃液を吐いたような匂いがしたので、彼女に[クリア]の魔法をかけた。
その後【転送魔法】で、シズクと画家の旦那をお屋敷の前に置いていった。
そして、オークの被害者であるこの2名を[サドタの街]のギルドへ連れて行った。
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