異世界で商売はじめました。(〇豚は異世界に出荷よー(´・ω・`)そんなー! )

ヒロ三等兵

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104話.ネタばらし。

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 ギルドの来客室にて――
 ギルド長のマルコと、副町長の二人スミス神父とミルコが各々椅子に座っている。
 私とアリアは空いている席に座った。

「私の呼び出しに応じていただき、ありがとうございます。
 この度、業務に完全復帰しましたので挨拶と、先日の顛末の確認の為に呼び出さていただきました」

「私は先程ハジメ君と挨拶してるんで、先に副町長の二人から挨拶して下さい」と、マルコさんが言ってくれた。

「ハジメ君。大丈夫だったみたいだね。
 本当に良かった」と言って、スミス神父が私の状態を心配してくれてたみたいだ。

「町長!! 倒れた割には元気そうで何よりだ」

「ミルコさんも、一度死んだ割に元気そうじゃないですか」

「そりゃ、そうだ」

「「あはははは」」と、私とミルコでお互い見てを笑いあった。

「それで……ハジメ君がギルドへ来たのは、先日の貴族との件だよね」
 ……と、ギルド長が聴いてくれた。

「ハイ、そうです。
 私が倒れていた間の出来事を御三方に聴きたくて、ギルド経由で呼び出してもらいました」

「それじゃ、最初に教会から報告をするね」

「はい、お願いします」

「結論から言うと――死者0人、行方不明者1人、生存5000人だよ」

「そうですか。
 行方不明者はリストア様ですよね?」

「そうだ。
 それ以外の人達も治療が終えたので、[サドタの街]の帰路に着いてるよ」

「わかりました。
 救護活動の手伝いをして頂きありがとうございます」

「次は、私かな?」と、ギルド長が言ってきた。

「はい、お願いします」

「さっきスミス神父が言ってくれた通り――
 全ての敵兵を確保して、その翌日には釈放を行い、ボルグ様の指示で帰路につかせたよ」

「わかりました。
 ギルドの支援に感謝します」

「それじゃ、残りは私だな。
 今回の件の責任と賠償に関しては、[サドタの街]の貴族であるボルグ様が引き受けるとの事だ。
 それと、今回の戦闘の為に作られた城壁を本格的に改修する案が出ている」

「そうなると……
 今回のゴタゴタの費用の請求はボルグ様にって事だよね?」

「あぁ、そうだ。
 だが、[サドタの街]への帰路の最中だろう」

「そうだよね。
 それは到着するであろう、一週間後にやるとして城壁は残すんだね?
 つまり、撤去作業はしなくていいと?」

「それで構わないよ」

「出入り口が、一箇所は不便じゃない?
 南は抜けれるようになってるから、北の高台部分を取り払っておこうか?」

「たしかに……
 その件は町長に任せたよ」

「解った。明日にでもやっとくよ」

「それと、もう一点ある。
 町長の施設に対して、募金がカナリの額が集まってきている。
 今月末にでも持っていけばいいか?」

「服屋でも募金の話を聞いたよ、募金は月末で大丈夫だ。
 それと、驚かれるかもしれないんだけど……二週間後に3号店をリニューアルオープンして営業再開します」

「「「えっ!!」」」

「それで、一週間後にはほぼ完成しますんで、御三方遊びに来てください。
 もともとから、一週間はテストも兼ねて従業員と施設の全てを完全休業にして、テナントの人達にも解放する予定だからね」

「リニューアルという事は……
 何か変わるのかい?」と、ギルド長が食いついて来た。

「今度は、浴場のお風呂の種類が増えます」

「「「ほぉーー」」」

「まず、サウナですね。この辺りでも有名な蒸し風呂施設です。
 次に浴槽を増やして、蒸し風呂施設とセットで水風呂を作ります。
 その次は、薬草風呂ですねハーブなどの香りがするお風呂を作ります。
 最後に、壺風呂です大浴場とは違い一人用のお風呂になります。
 今回増えるのはその4つですね」

「あまりにも仕事が早すぎると思うぞ……
 貴族に襲われる前から準備してたな?」と、ミルコが言って来た。

「おっと、それ以上は言っちゃいけない。
 もともとから、3号店はリニューアルするつもりはあったからね。
 今のウチの建築班が集まれば、こんなモノですよ」

「これだけのゴタゴタがあっても、ハジメ君はいつも通りだね」
 ……と、スミス神父が言った。

「まぁ……筋書きを作って、ソレをなぞってるだけですよ。
 今回の件は、私の嫁さん達の身の危険もありますし。
 ソレを排除するように動いただけですよ」

「一体何をしたんだい?」と、スミス神父に聞かれた。

「ライアン神父に聞いてません?
 この町に来た理由とか」

「あぁ、ソレですか?」

「ソレを上手く使って、貴族の矛先を完全に私に向けたんですよ。
 あまりにも効果的でスピード決着になりましたけど……」

「ハジメ君。
 その件は詳しく聞かせてほしいね」と、マルコが言ってきた。

「3人も知ってると思いますが?
 エミリー、シェリー、キャリーに対して、あの貴族が執着してるのを知りました。
 なので、貴族が[セカンタの町]に来てくれたお礼の名目で、彼女達三人を私の嫁として貴族に紹介したんですよ。
 あの場で嫁にちょっかい出そうとするなら問答無用で消せましたけど――
 ソレを回避するように貴族の息子のボルグ様とは話がついてました」

「ほうほう」

「それで、貴族の標的を私に向けたんです。
 ただ……それだけでは弱いので貴族の悪癖を全て潰すように動いたんですよ!!」

「「「おー」」」

「今ここにいるアリアなんですけど――
[サドタの街]の教会の子で、あの貴族に養子という名目で教会から貴族に託されてます。
 実際は、貴族から酷い事をされてるのを三号店を貸し切りにした際に確認できていました。
 彼女達が酷い扱いを受けていたので、彼女達の存在をまず救わないと矛先の向きが緩くなってしまうので、手持ちの15万ゴールドを使って、この子や壊れている少女達も含めて私が全て買い取りました」

 更に、私は話を続けた。

「お金が手に入れば、貴族は必ず少女を買いに動く。
 だから、あの街のギルドと協力して少女達を買わせないようにまず動きました。
 次に供給源となっていた教会、そのものをなくしました。
 その流れで、ライアン神父と孤児院の子供達はこの町に来てもらいました」

「確かに……そこまで対策を念入りにやってれば三人を嫁に持つハジメ君に矛先が行くな」
 ……と、私の計画のポイントをスミス神父が言い当てた。

「それで、矛先がこちらに来るのは解ってたので――
 貴族が大規模な出兵した場合は、ギルドを通じて連絡をもらうようにしてたので事前に対策が取れました」

「要するに、ハジメ君があの貴族をハメたのだね」と、スミス神父が関心してた。

「ウチの町長は、本当に恐ろしいな……。
 噂のドラゴン位じゃ手に負えないな」と、ミルコが言った。

「まぁ、3号店の目途もついてますし。
 一週間位はノンビリできそうですね」

「ハジメ君も、今まで忙しかっただろうし。
 嫁さん達と一緒に居てやればいいさ」と、マルコが言った。

「そうですね。家族サービスをしたいと思います」

 反転衝動の件や魔王の事については色々と面倒なので伏せておいた。

「とりあえず、今回の件はこんな感じです。
 呼出しに応じて頂いてありがとうございました」

「町長。この町を守ってくれて、ありがとうな」と、副町長のミルコが言ってくれた。

「私は、この町の町長ですから」と言って、アリアと一緒にギルドを離れた。

 それから、一週間の外出は狩にいく程度で、家の皆と一緒にノンビリと過ごした。
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