異世界で商売はじめました。(〇豚は異世界に出荷よー(´・ω・`)そんなー! )

ヒロ三等兵

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58話.大浴場完成

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 お湯ができた事を確認した私を含めた4人は屋上から配管室へ移動した。

 配管室に入り、配管室の二階にある屋上から繋がっている、お湯を出口の配管バルブを開いた。
 配管を通りお湯が金属樽に溜まって行く。
 皆が「「「おぉ!!」」」と、感嘆の声を発していた。

 この樽で水温調節するので、[水温計]が必要だな。
 LV30のスキル枠に[水温計]をセットして、【異世界取引】で110度まで計測できる[水温計]を取り出した。

 水温計を金樽の中に入れて水温を確認する。
 水温は60度か……入浴するには少しばかり熱過ぎるかな。

 次に、屋上から引いている水用の配管バルブを調節して水を出した。
 しばらくお湯が入る様子を見て、水温を図ると35度まで水温が下がっていた。

 うむ、水を入れすぎたか……
 水のバルブを調節して金樽に入る水量を減らした。

 しばらく、様子を見てお湯をかき混ぜてから、水温を図ると43度まで水温が上がっていた。
 おっ、ちょうどいい水温だな。

「お湯がちょうどいい温度になったから。
 よし!! 男湯の配管だけ配置して、テスト運用をしてみよう」

「「「はい」」」

 ……
 …………

 配管の設置が終わるまで、しばらく待った。

「社長。男性用のお風呂の配管を繋いだぞ!!」

「ドワルドさん。
 男性用の洗い場の水溜めと、浴槽は出来上がってるかい?」

「あぁ、出来上がってるぞ!!」

「よし、それなら流そう」

 男湯へ繋がる配管のバルブを開放し男湯の浴槽へお湯を流した。

「次は、男性用のお風呂へ移動だ!!」と言って、私達は男性浴場へ移動した。

「おぉ、お湯が入って来てるのぉ。
 なぁ、社長? お店の裏庭の風呂のような感じに風呂を温めなかったんだ?」

「あぁ、それな。
 直接温めちゃうと、入浴してる人が火傷する可能性あるんだよ。
 個人で理解して使う分にはいいけど、複数人数に使ってもらうなら店側が調整しないとね」

「なぁ社長。お湯が入ったら風呂に入っていいか?」

「いいよ。フローラさんは女性用のお風呂できた時に試してみてね」

「あっ、はい」

 お湯が浴槽に良い具合に溜まってきた。
 これでお湯が溢れると排水された水が浄化槽に行くんだけど……

「なぁ、ドワルド。
 排水溝から先の浄化槽層って出来てる?」

「いや、[配管]待ちだったから出来てないぞ!!」

「あーー!!
 やらかしたぁーーー !!」と、私は絶叫した。

「フローラは屋上行って水の出る魔道具と火をつける魔道具止めてきて!!
 ドワルドは、配管室に行って全てのバルブを締めてきて!!」と、ドワーフ親子に指示を出した。

「おう、わかった(はい、いってきます)」

「あの社長。
 僕が、何かできることは」と、聞いてきた。

「丁度、二人で話す機会ができた事だし……
 サブリーダーの君とは話したくてね」

「僕とですか?」

「要件なんだけど、明日からフローラさんの代わりに君に建設スタッフのリーダーをやってもらうつもりだ。
 フローラさんも、君は頑張り屋なんでリーダーの座を譲るつもりでいる。
 リーダーの仕事を引き受けてくれるかい?」

「僕の事を評価していただき、ありがとうございます」

「そこまで、かしこまらなくていいよ。
 君は初日にフローラさんに食ってかかったじゃないか」

「あ、あれで、力の差を見せつけられまして、頑張るしかないなと……」

「あはは、いいよいいよ。向上心があることはいいことだよ。
 ここのお店の建築終わっても、次の現場があるんだ。
 次は最初からリーダーを張れるくらいに頑張ってくれよな」

「はい!!」と、彼は元気よく答えてくれた。

「社長。配管室バルブ止めて来たぞ!!」

「屋上、魔道具を止めて来ました」

「二人とも申し訳ない」
 お風呂の完成の嬉しさあまり、お風呂に次いで大事な浄化槽の事を忘れる所だったよ。

「ドワルドさん、お風呂の排水溝に案内して下さい」

「おう、こっちだ」

 お店の裏側は店所有の空き地になっていて、従業員以外は立ち入り禁止だ。

 ありゃりゃ……いろんな所から排水ミスして地面が濡れていた。

「社長が整地しててよかったな。
 この程度の被害で済んだぞ!!」

 浄化槽へ繋げる配管を取り出して地面に置いた。

「この配管を、あそこの浄化槽まで繋げて下さい。
 ついでに女性用の配管も同じようにつけて下さい。
 浄化槽から川へ流す所の配管は私が設置してくるから」

 浄化槽を予定地は整地して位置だけを指定していたが掘っていなかった。
 [アースウォール]の魔法をを利用して、穴を掘りつつ壁と床を強化ながら進んだ。
 次は、川に配管を繋げて角度をつけながら、[アースウォール]の魔法で掘り進めた。

「あっ、これ前もやらかした奴だ……」と、私は独り言を呟いた。

 とある事に気づいたが……まぁ、いい仕事を進めてしまおう。
 配管を川向かうように繋げて配置。
 配管周りの土を[アースウォール]の魔法で強化し、配管を埋めなおして浄化槽に戻る。

 また、4面の壁に閉じ込められた。

 仕方ないので今度は階段を作りながら出よう。
 もう一度、浄化槽を魔力を多目に[アースウォール]使い壁を仕上げたら、壁が硬化を続け石化が始まった。
 おっ、これなら水漏れの心配はないかな?

 床もガッチリ石化する程に魔法で固めて、[濾過材]を床に多数敷き詰めてから。
 [アースウォール]の魔法で、階段を作りながら浄化槽から脱出した。

 これで、水質悪化の悪影響は出さないだろう。
 水の魔道具を使うので川の水量が増えるのは確定だが……
 この件は、治水工事を提案して対策をするから大丈夫だろうと考えていた。

「配管の設置終わったぞ!!(終わりました!!)」

「あぁ、ご苦労様。こっちも浄化槽を作り終わったよ。
 そうだ、ドワルドさん。ここの浄化槽は2週間に一度、濾過材の取り替えするので、濾過材を置いとく小屋が欲しいので、そこら辺の空き地に小屋を立ててくんないかな?」

「そんな事か……
 それなら、そこのアンチャンに立てさせるといいさ。
 社長も何か訳ありで、ココに連れてきてるんだろうし」

 私は、サブリーダーの男性に「作ってくれるかい?」と聞いてみた。

「はい、全力でやらせていただきます」

「わかった、お願いするね」と、言って小屋の作成は彼に任せることにした。

「一旦、配管系を全て繋げてから。
 再度男湯と女湯同時にお湯を張りなおそう」

 今日は昼に狩りには行かず、施設を色々見て回って時間を過ごした。
 そろそろ勤務時間も終了だな。

「社長!! 施設の配管設置を完了したぞ!!」

「……という事は?」

「お風呂に湯を張れるぞ!! 社長」

 建築スタッフ全員が浴場に集まり、浴場の完成した姿を見ようと集合していた。

 再び、お湯を張る準備をして、男湯と女湯を同時にお湯を流した。
 お湯が浴槽に溜まっていく……

「溜まったお湯の排水はどうしようか?」

「ココを見てくれ社長」

 ドワルドは、浴槽から溢れたお湯は排水溝へ流れるように工夫していた。
 更に、浴槽の水を排水する際は、排水溝へ繋ぐ水路を開けれるように工夫していた。
 ああ、水門みたいな上下の開閉式か……

「ドワルドさんが機転を利かせてくれて助かるよ。
 溜まったお湯の排水は、私の考えから完全に抜けてたよ」

「おう、せっかくなら良い施設を作りたいからな!! それでだが……
 ワシ達が一番風呂に入ってもいいんじゃろ?」

 ……と、浴場の完成を見に来た建築スタッフ一同が、私の言動に注目した。

「せっかく、お湯を流してるんだし。いいですよ。
 ただし、ドワルドさん。屋上の鍵の管理と屋上の魔道具は止めて帰って下さいね」

「それくらい、お安い御用だ。
 それで酒をだな……」

「みんな、どう思う?」

「いいんじゃないですか!! 今日くらい」と、ドワルドを擁護する声が聞こえた。

「良かったなぁ、ドワルドさん。
 いい部下を持って」と言って、私は焼酎をいつものように手渡した。

 あと2ヶ月で、テナント入れたりしていく感じかな?
 あっ、そうだ。太陽光パネルで発電させて建物に蛍光灯つけなきゃな。
 電気と魔道具の両方を利用するって事で、天気が良ければ[蛍光灯]を使って、天候不順が続けば魔道具の灯りで代用しよう。
 魔道具で発光させて強引に電気を作るってのも、ラッキーインセクトの魔石があればできるのかな?
 
 いや、その方法なら、風力発電向きかな?  まぁ、これはゆくゆく考えよう。

「社長。アタイの事をミンナに伝えてもらっていいですか」

「あっ、そうだったね」

「建築スタッフのみなさん聞いて下さい」

「明日から、ここのフローラさんを私のお仕事にお借りします。
 なので、第2建築班リーダーをサブリーダーやってくれてた彼に引き継ぎます。
 皆さん、覚えておいて下さいね」

 ハイと一同が返事した。

「そしたら、あとは自由に風呂入っててもらっていいから。
 なにか気づいたら後日に報告して下さい。フローラさん、明日からの勤務は2号店に来てください」

「はい、わかりました」

 彼女とも話はついたし、今日の作業は終わったよな? 
 それで、明日はなにをしようか――そうだ!! ギルド長と町長には、一足先にお風呂のお披露目しとくとするか。
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