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41話.シスターのご奉仕

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 お店の二階に3人で住むようになった。
 ベッドが増えた事により他の従業員にバレると思ったので、その件をお店の皆に伝えた。
 しかし、従業員の皆は微塵も驚かなかった。

「ちょっと!! 少しくらい驚こうよ……みんな」と、俺は従業員達の無反応にツッコミを入れてしまった。

「シスターさんとは、そういう仲なのはわかりきってたしのぉ。
 シェリーに関してもなぁ、店長は常にダダ甘だしのぉ」と、ドワルドに返答されてしまった。

「そんなに小さい娘が好きなら儂の娘とか嫁にどうじゃ?
 気は強いが働き者じゃぞ!!」

「嫁とかそういうのは抜きで――
 このお店を働き先としての紹介なら引き受けて良いよ」と、ドワルドの提案をはぐらかした。

 それに、エミリーとシェリーと一緒になったばかりだし。
 流石に知りもしない人を嫁にもらうとか無謀なことはできない。

「従業員のみんなに、バレてました」と、エミリーに対して伝えた。

「むしろ、バレてないと思ってたのはハジメさんだけですよ」

「お兄ちゃん。
 教会のみんなも知ってるんだし、お店のみんなも知ってるよ」

 あはは、ソウデスヨネ……
 気にした俺が馬鹿でした。
 こんな出来事はあったが、お店の営業に影響はなかった。

 そして、エミリーの誕生日の当日の仕事明け。

「お兄ちゃん。
 今日は私は教会に行っておくから。お姉ちゃんをよろしくね」

 ……と言って、シェリーは何かを悟って子供達と孤児院へ帰っていった。
 他の従業員も空気を読んでそそくさと帰った。

 そのおかげもあり、お店の中には俺とエミリーの二人きりの状態になっている。

「陽が出てる間に、二人きりなるのは久しぶりですよね。ハジメさん」

「そうですね。
 いつも何かしらやってるからね、今日は従業員の皆が気を利かせてくれたのかな。
 今日は誕生日のお祝いをすると言ってましたし、エミリーさんの服を買いに行きましょう」

 彼女との誕生日デートだから、魔法で移動すると味気ないので、【転送魔法】を使わず徒歩で服屋へ移動することにした。

 そして、移動中は彼女が俺に寄り添う形で歩いる。
 その結果、俺の腕に彼女の胸が当たっている、彼女の成長を腕に感じ取っていた。
 至福の徒歩移動の終了。いや、服屋の前に到着した。
 二人でお店に入って行った。

「あら、エミリー。
 いらっしゃい、エミリーとシェリーが娶られたって聞いたけど――
 やっぱり、アンタだったのかい」

「はい、一緒になることができました。
 おかげさまで……」

「おかげさまで? 
 何か私がしたのかい?」

「前来た時、指輪を買っとけと言われたんで。
 シェリーの誕生日の日に二人に指輪渡して、彼女達と一緒になりました」

「なんだい、アンタはアレをまに受けたのかい。
 エミリー、アンタの旦那は押しに弱いから嫁のアンタがしっかりしなよ」

「あはは、言われてますよ。
 旦那様」と、エミリーがからかって来た。

「勘弁してよ、二人とも」

「「あはは」」と、俺は二人掛かりで笑われた。

「それで、今日は何の用だい?」

「今日は、彼女の誕生日に服をプレゼントするつもりで、このお店に来ました。
 それじゃ、エミリーは好きな服選んで来ていいよ」
 ……と言ったら、自分の元を離れて彼女は服を選びに行った。

 エミリーが俺の元を離れたら、今度はおばちゃんが俺に近づいて来た。

「また、アンタの好みの服を選ぶかい?」

「いや、今日は純粋にエミリーに選んでもらおうかなと思ってまして。
 女性の服選びが長いのは覚悟して来てますんで、彼女が服を選ぶのを手伝ってやってください」

「金額は?」

「決めてないので、彼女が選んだモノを買いますよ」

「なるほどね、わかったよ」と言って、店員はエミリーの近くで接客し始めた。

 時間がだいぶ過ぎ、彼女が購入する服を決めたようだ。
 エミリーが服を持って、試着室へ入っていき彼女は着替えていた。

 試着室から出てきた彼女は頭から靴の先まで白で統一している。
 白のワンピースと帽子と靴――エミリーさん。アナタはどこのエロゲーのヒロインですかと色んな意味で俺に推してきていた。 
 この前見た、彼女の白ワンピより良い生地なんだろうなぁ。
 ……と、しょうもないことを考えながら、彼女に見とれていた。

 すでに、ヒロインに主人公は攻略されてるんですから。
 これ以上、攻めてこなくても良いんですよ。まぁ、悪い気はしないけど……

「どうですか? ハジメさん」

「良いですね。
 すごく清純そうで、エミリーさんのイメージにぴったりですよ」

「そうですか……嬉しいです」

「その服にします?」

「ハイ」

「んじゃ、店員さん。
 この服下さい」

「靴と帽子もセットだけど良いかい」

「構いませんよ」

「500ゴールドだよ」

 500ゴールドを店員に渡した。

「まいどあり」

 買い物を済ませた二人はお店を出て家路に着いた。

「すいません。
 私の服にそんなに使わせて……」

「いいの、いいの。
 副業でカナリ稼いでるから」

「どれくらい? 稼いだんです?」

「ビッグフロッグ1000匹を1匹40ゴールドで売ったなぁ」

「ハジメさんは、冒険者でもやっていけますね」

「私は商人だからね。
 従業員の皆と作り出す、お金や笑顔の方が好きなんだよね」

「ふふ、知ってます」

「さすが、エミリーさんだね」

「あの、ハジメさん。
『エミリーさん』ではなく、エミリーって呼んでくれませんか」

「えっと、エミリー」

「はい」

 こそばゆいな、この感じ……
 そんなやりとりをしていたら、自宅に到着した。

「ハジメさん。
 今日はありがとうございます」

「いえいえ、どういたしまして」

「あっ、そうだ。
 俺しか持ってないモノを君にやるよ、何かに使ってくれ」

 ……と言って、女神の羽衣の一部を彼女に渡した。

「これは?」

「女神ノルン様の羽衣の一部」

「えっ!! そんな貴重なものを?」

「君はすでに教会から離れているからね。
 プレゼントしても自分のために使ってくれるだろうと信じてる。
 服の材料になるんじゃないかな?」
 ……と言って、女神の羽衣を手渡した。

「いえ、少しも残さず。
 使い切ってみせます」

「あはは、頼もしいね。
 そういえばシェリーも、今日はエミリーの誕生日って事で、空気読んで孤児院に行っちゃったんだよな」

「二人ですし、前みたいにお風呂入ります?」と、エミリーが誘ってきた。

「混浴ですよね?」と、俺が聞いたが普通に返答が帰ってきた。

「はい」

 すでに、エミリーは俺のお嫁さんなんだ断る理由がない。

「そうだね。
 せっかくだし一緒に入ろう。
 そういえば、お風呂もしきりが出来たんだね」

「お風呂は凄く人気ですよ、掃除当番をやりたがる人もいますからね。
 掃除番特権で一番風呂に入れますし」

「ここのお風呂って、そんなことになってたんだ」

 俺の知らないところで物事が進み始めてるなぁ。
 トラブルさえなければ上の人間は出張る必要はない。
 責任だけ取るのが上の役目だって、綺麗事を言ってるドラマあったなぁ。
 綺麗事なのはわかってるけど、俺はそうありたいな……

 お風呂場に着いた。

「それじゃ、お湯を沸かすから。
 ちょっと待っててね」

 水の魔道具に魔石を入れて、水を金桶に放水する。
 薪を石釜の中に入れて、火の魔道具に魔石を入れて薪に火をつける。

 お湯が湧き出すの確認して、火の魔道具を止めて水の魔道具でお湯を冷ます。
 手でお湯を触って確認し、ちょうど湯加減と思った所で更衣室に向かった。

「お風呂の準備できたよ、入ろう」

 男の着替えは簡単だ。
 さっさと着替えて、タオルを持って湯船に浸かる。

 フゥ……。気持ちいいな。

 彼女を直接見ないように、前を向いとくかな……
 前みたいに衣ズレの音は聞こえないし。
 彼女はいつ入ってくるんだろか?

 緊張する……

「ハジメさん。こっち向いて下さい」

「そっち向いたら、見えちゃう」

「見てください。
 私はアナタの嫁になったのですから」

 エミリーは赤くなりながら、タオルで胸と下半身を隠していた。
 エミリーがお風呂に入るとお湯が溢れた。

 そしてお風呂に入った時に、彼女はタオルを外した。

「どうですか? 私の身体」

「えーと、何度か見させてもらいましたけど……
 今日は、ハッキリ見えすぎてエロいです」

「バカっ」と言って、彼女は赤くなって俯いてる。

「いえ、言い間違えました。
 すごく綺麗です」

「ハジメさんのソレ、すごく大きくなってますよね」

「すいません。
 流石に、この状態で平常心は保てません」

「ハジメさんの事だから、女神様に出禁喰らった時にセクハラしたんですよね?」

「そうですね」

「女神様に私とできる範囲を聞いたんですか?」

「エミリーさん。アナタはエスパーですか?」

「また、『さん』って、ついてますよ。
 それじゃ、ハジメさん。私達の今できる事やりましょ」

 ……
 …………

 元シスターによる――
 手と口と胸のご奉仕を堪能して俺は賢者モードに至った。
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