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3話 4章 前編 山の調査と修行と【ヒルフェ】
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やがてリキッド達が食事を終えた後、ようやく猫亜人族を捜索する部隊が動き出す。
俺達を含む全員が移動した。それぞれの馬車に乗り込むと、ゆっくりと連なって走り出す。目指すは山の反対側で、昨日とは山道を逆に進んでいる。
前へ行く度にワゴンが揺れていた。車窓からは景色が流れており、山林の中へと移り変わっていく。
その様子を俺は、窓際の席から眺めていた。すると、目の前から此方を呼ぶ声がしだした。
向かい側の席にはアスターとドンド、さらにミーツが横並びに座っている。また此方側の席には俺がいて、隣にはリキッドとヒナが腰掛けている。因みにダフネとキリエは、もう一つの馬車の方に乗っている。
俺が前に振り向くと、ドンドがリキッドに話しかけだす場面だった。
「リキッド殿、調査に協力していただきまして感謝いたします。」
「いや、なになに。…気にしないでくれたまえ。…私個人としてもギルドの統括管理者としても、見過ごせない事だからね。…協力は惜しまないよ。」
「…それでも只の山道の案内の為だけに、わざわざ貴方が直々にされるなんてのは、申し訳ないでさぁ。」
「君たちは此処等の土地勘は疎いだろう。…そんな人達が無闇に山を動き廻るのは危険だよ。…それにもしかしたら人命が掛かっているかもしれないし、ギルドから別の人間を派遣するにも凄く時間を押してしまう。…だったら、今いる人間で対処するしかないさ。」
「重ね重ね、申し訳ない。…」
「ただ、私自身も時間に余裕があるわけではないし、…より長期化する様なら、もっと別の人間を用意はしてもらう様に手配させてもらうよ。」
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