スキル【疲れ知らず】を会得した俺は、人々を救う。

あおいろ

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3話 三章 祖父の友達と同世代の亜人と【ヒルフェ】

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 次第に俺は我慢の限界を迎え、話を遮る様に、先程から思っていた疑問をぶつける。
 「…それよりも、この馬車は何時になったら【ビーギニング】に到着するんだ?」
 「え?」
 「なんだって?…」
 すると彼等は揃って、呆けた仕草をしていた。さらに互いに顔を見合わせると、再び此方へと向き直る。
 まずドンドが口火を切って、喋りだす。
 「おいおい、…此処は、【ビーギニング】からしたら、山の反対側だ。…山越えするだけでもまだ数刻は掛るぜ。」
 「そうだね。…これでも急いでいるつもりだよ。でも何も問題が起こらない場合だとしても、到着は明日の午前になるかな?」
 ついでにアスターも、補足説明を入れてきていた。
 「な、なんだと!!?…俺は【ビーギニング】の方の森にいたんだ!…どうして、…」
 と俺は慌てふためく。彼等の話を聞いて、理解が追い付かない。
 「あれだ。…お前、遺跡の中に入ったろ。…」
 対してドンドは苦い表情のまま、冷静に努めながら説明をしだした。
 「…あの遺跡は、大昔の人々によって、ある理由から作ったんだ。…ただ実際には山の中の出入り口で、伝承では此処等一帯の連なった山々は、大きな空洞がある天然の迷路となんだよ。…奥へと入り込んでしまえば方向感覚が狂って遭難してしまう危険もある。…しかし、遺跡は山の至る場所に存在していて、必ず別の遺跡に繋がっているんだよ。…お前達は奇跡的に、外に出れる滝から運良く出てこれたんじゃないか?…」
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