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3話 二章 初依頼と異形の魔物と祖父の友達と【ヒルフェ】
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今にも一触即発な空気が漂いだす。
「「!?」」
しかし突然、辺りに強い地響きが伝わってくる。
その揺れが収まると、今度は足元の地面に亀裂が走りだし、隙間から紫色の煙の様なのが吹き出してきて甘い匂いが漂いだした。
俺は直感的に危険を感じ、後ろへと飛び退いて距離を取ると、鼻と口を手で塞いだ。
その直後に、少年も距離を取って、回避している。
二人揃って少し吸い込んでしまい、大きく咳き込んでいた。
チュー、チュー。
そこへ入れ替わる様に、鼠(ワイルズ)が現れる。何処かから迷い込んできて、此方の目の前を横切っていく。やがて紫色の煙の中に飲み込まれてしまい、薄らとシルエットだけが映し出されている。
目の前の様子に、俺達は視線を外せなくなる。
すると、不思議な事が起きた。
魔物の影は苦しみ踠いている。次第に紫色の煙が晴れていくと、変貌した姿を露にした。
その鼠(ワイルズ)は、両目が赤く色が変わる。身体も大きく膨れ上がり、殆ど成人の大人と変わらない位だった。上顎と下顎の門歯も長く伸び、背中の毛も逆立つと鋭く尖っていた。もはや先程までの苦しんでいる弱々しい様子もなく、威嚇する様な咆哮をあげている。
「「!?」」
しかし突然、辺りに強い地響きが伝わってくる。
その揺れが収まると、今度は足元の地面に亀裂が走りだし、隙間から紫色の煙の様なのが吹き出してきて甘い匂いが漂いだした。
俺は直感的に危険を感じ、後ろへと飛び退いて距離を取ると、鼻と口を手で塞いだ。
その直後に、少年も距離を取って、回避している。
二人揃って少し吸い込んでしまい、大きく咳き込んでいた。
チュー、チュー。
そこへ入れ替わる様に、鼠(ワイルズ)が現れる。何処かから迷い込んできて、此方の目の前を横切っていく。やがて紫色の煙の中に飲み込まれてしまい、薄らとシルエットだけが映し出されている。
目の前の様子に、俺達は視線を外せなくなる。
すると、不思議な事が起きた。
魔物の影は苦しみ踠いている。次第に紫色の煙が晴れていくと、変貌した姿を露にした。
その鼠(ワイルズ)は、両目が赤く色が変わる。身体も大きく膨れ上がり、殆ど成人の大人と変わらない位だった。上顎と下顎の門歯も長く伸び、背中の毛も逆立つと鋭く尖っていた。もはや先程までの苦しんでいる弱々しい様子もなく、威嚇する様な咆哮をあげている。
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