スキル【疲れ知らず】を会得した俺は、人々を救う。

３話 一章 Gランク冒険者【ヒルフェ】

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　話は今から少し前の出来事だった。
　俺とヒナにキリエは、冒険者になる為に、ランク取得試験の再試験を受けたのだ。
　前回は最終試験の際に、異様な魔物の出現により中止を余儀なくされたのだ。だが一ヶ月が経過し、様々な問題が終息した後に、前回の参加者のみを集めて行う運びとなったのだ。
　その試験は結果的に何の問題も起きず、また造作もなく最終試験を突破して、合格を勝ち取ったのだった。
　そして後日に、ダフネから連絡事項で授与式を行うと知らせを受けたのである。

　そんな事を俺は思い出しながら、二階の廊下を移動していた。二歩先をヒナやキリエが一緒に歩いている。
　やがて突き当たりにまで辿り着き、両開きの扉を潜り抜け、さらに先の階段を下ってくと、屋敷の一階に併設された、冒険者のギルドにやってきたのだった。
　此処は、だだっ広いフロント。吹き抜けた高い天井には豪華なシャンデリア、階段の側には受付のカウンターがあり、反対側の出入口付近には垢抜けたデザインで黒い木目調のテーブルや椅子、革張りのソファーが取り揃えられている。