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3話 序章 事件と会議
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そうして暫しの後に、擦り合わせも終わった。
ようやくリキッドとダフネは解放され、互いに肩を並べて廊下を歩き、城の玄関を目指している。
ついでにドンドも追いかける様に、一歩後ろを付いてきていた。だが階段を降りる途中で、今までの不満が我慢の限界に達して、大きな溜め息を吐きながら文句を言う。
「…全く、こんな仕事、やってらんねぇぜ。」
「聞こえてますよ。…ドンド。…まだ城の中なんだから、国王に対しての不敬と取られてしまいますよ。」
それをダフネが振り返らないまま、指摘していた。
ドンドは、やや口を紡ぐものの、尚も怒りは余計に治まらずいて、さらにぼやき続ける。
「ったく。…相変わらず、うるせぇ奴だな。…アンタだって、目上の立場に暴言吐くんだろうが。…」
「私はいいんです。」
「よくねぇよ!!…少なくとも、リキッド殿や俺は、アンタよりは偉いんだよ!…しかも、リキッド殿に至っては俺達の父親でも可笑しくない年齢なんだぞ。」
「この人の何処に敬う要素があるんですか?…」
「…アンタも人の事言えないだろうが!!」
「っち、…本当に貴方は昔から、生意気ですよね。」
「そっちもだわ、この腹黒女!!」
そのまま、二人の言い合いは白熱する。
慌ててリキッドが間に割り込み制止を図る。
「まぁまぁ二人共。…こんなところで止しなよ。…すぐに喧嘩するんだから。」
「全くですね。…相も変わらずに、ドンドも毎回言い負かされるのに、こりないですよね。…リキッドの兄ぃも、そう思いませんか?」
「そうだよね。…」
すると同時に、ふと彼らの背後から、誰かの声も聞こえてきた。先程の会議でも、よく耳にした声である。
真っ先にリキッドが気がつき、すぐに振り返った。
同じように、ダフネとドンドも顔を向けると、二人揃って、うんざりした表情をしていた。
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