スキル【疲れ知らず】を会得した俺は、人々を救う。

あおいろ

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2話 四章 冒険者ランク取得試験 (後編)

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 此方が動くと、魔物達も気配を察知したようだ。
 二匹の蛇(サーペンス)達は、即座に顔を振り向かせる。
 「何をしてるの!?!」
 と、ダフネの叱咤する声も聞こえてきた。
 だが俺は決して足を止めずに、相手を目指して突き進む。
 すると最も近く、ーー森の前にいた片方の個体が素早く身を翻して向かってきた。 
 ようやくして、互いに目と鼻の先の距離まで近づいた。
 まず真っ先に蛇(サーペンス)の様な魔物から、飛び掛かりながら、口を開けて噛みつこうとしてくる。
 「よっと。」
 と俺は間一髪で避けると、さらに走る速度を上げながら、魔物の真横を通り抜けた。
 対して蛇(サーペンス)の様な魔物は、勢いあまり地面に激突している。
 その衝撃で、土埃が空中に舞い上がる。
 そのまま俺は走り続けていき、ダフネの方に向かうと、もう片方の蛇(サーペンス)に飛び蹴りを行う。渾身の一撃を叩き込んだつもりだ。
 ガキン!
 しかし、もう片方の蛇(サーペンス)も、鱗で簡単に攻撃を弾いてしまう。すぐさま反撃とばかりに、目にも止まらぬ程の速い動きで迫り来て、身体をくねらせながら巻き付こうとしてきた。
 俺も即座に反応し、蛇の身体を足場にしながら跳び跳ねて乗り越えた。さらに地面に着地したら、離れて距離を取る。
 もう片方の蛇(サーペンス)の様な魔物は、大きな咆哮をあげてきた。怒りの形相を浮かべており、鋭く睨み付けながら此方の動向を目で追ってきていた。
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