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2話 四章 冒険者ランク取得試験 (後編)

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 「私は、次の大貴族だぞ!…わかっているのか!?」
 「あぁ!?」
 ふと俺は威圧しつつ、腕に力を入れて振りほどこうとするが、相手の言動に違和感を感じて、集中が出来ずに上手くいかない。
 「あ!?」
 その時、隣ヒナが驚いて声を出して、前方を指差していた。
 俺達の視線が、一斉に向けられる。
 その視線の先では、まだダフネが蛇(サーペンス)と交戦しているところだが、ー
 その側まで、サベルが勢いよく迫っていた。さらに、ー
 「嘗めるなぁ!…くそ蛇がぁぁ!」
 と怒鳴りつつ、刀を振り上げながら切りかかっていく。もう刀の切っ先が当たる寸前だった。
 だが、それと同時に不思議な事が起きた。
 蛇(サーペンス)だった魔物は、二つの頭の分かれた身体の裂け目が、大きく開きだしていき、千切れた部分の肉や皮膚が急速に再生していた。
 そうして最終的には、蛇(サーペンス)だった魔物が二体の個体に分裂してしまうのだった。
 そのまま左側の頭が、サベルの方に向き直り、口を大きく開けながら襲いかかりだす。
 「は?…」
 対してサベルは固まってしまい、間抜けな声を漏らしていた。すると直後には、もう片方の蛇(サーペンス)だった魔物に、成す術もなく丸飲みにされたのだった。
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