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2話 四章 冒険者ランク取得試験 (中編)

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 それから暫くして、ー
 「では、次の試験を行いますので、皆様は此方にお集まりください。」
 とギルドの職員から、呼び掛けがあった。
 それを受けて、次々に受験者達が、一ヶ所に集まりだしていた。
 やや遅れて、俺とヒナも一緒に赴いていく。
 ふと少し先の方では、キリエが一人で歩いている姿もあった。
 やがて、殆どの受験者達が目的の場所へと辿り着いた。
 そこは、砂浜と岩場の境目の場所である。なんと先程までいたところだった。
 「ほう。」
 と俺は思わず声を漏らして、辺りの景色に視線を向けていく。
 その目の前の光景は、なんとも迫力がある。
 此処の岩場のすぐ側には、切り立った崖が見上げる様に高く聳えており、頂上周辺は鬱蒼とした森が広がっている。また崖の側面には、上まで続く急な坂道が伸びており、森の奥深くまで通じているようだ。
 その景色に、他の受験者達も見た途端に、様々な反応を現す。
 ある者は息を飲み、身体を強ばらせているようだ。
 またある者は、気迫に満ち満ちており、動き回りそうになるのを堪えている。
 そうして辺りに、緊張感のある空気が漂いだした。
 すると、今度はギルドの職員達が動きだし、手分けしながら、受験者の一人ずつに小さな何かを手渡していく。
 次第に順番が巡ってきて、ー
 「ヒルフェ様も、此方をどうぞ。」
 とマアが呟きながら、持ってる物を差し出してくる。
 俺も素直に受け取った。さらに、まじまじと確認する。とても見覚えのある物だと気がついた。
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