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2話 四章 冒険者ランク取得試験 (前編)

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 ワゴンの窓から外の景色が映り込み、【ビーギニング】の街並みは、後ろへと行き過ぎていく。
 「此方をどうぞ。」
 その時、ダフネが座席に置いてあった籠を、徐に手渡してきた。
 「これは?」
 と俺は何気なく籠を受けとった。ふと中から香る匂いを感じると、食欲が刺激されてしまい、自ずと蓋を開けて中身を取り出していた。
 それはサンドイッチだった。因みにパンの中身は、焼いた肉と葉野菜が入っているようだ。
 「…朝食です。…もう試験開始まで時間がないので、ここで召し上がってください。」
 とダフネが説明してくる。
 さらにはリキッドが間髪入れず、指摘しだす。
 「あの、それ。…私の朝食分じゃないのかい?」
 「……後で、代わりを作りますから、今は我慢してください。」
 「そんな、……トホホ。」
 「それよりも、貴方は彼に説明するのだから、其方を先にしてください。」
 しかし次の瞬間には、普段の様にダフネからは、ぞんざいな対応であしらわれてしまい、ついでに急かしていた。
 「…わ、わかったよ。」
 とリキッドは渋々ながら口を開き、喋りだした。
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