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2話 三章 ヒナとキリエと街でのあれこれ
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すかさず俺も戦う構えを取って迎え撃つ。拳を振りかざしながら、殴れる準備をしていた。
対してキリエは先程と先程と同じく、手にした刀を振り上げる。
だが次の瞬間、ーー
「ん?」
「え?」
と、俺達は揃って、殺気と気配を感じて頭上を見上げた。
ほぼ同時に、建物の屋根から何かが落ちてきた。
それは人のようである。さらに、ーー
「…このお馬鹿達!!」
と、聞き覚えのある女性の声がしてきた。
「ぐげ!?」ドサッ
「きゃいん!!?」ドサッ
すると俺は顔面に強い衝撃を受け、地面に仰向けで倒れてしまう。
またキリエの方も、同じく倒れた気配がした。
真っ先に俺は正気に戻ると、顔を横に振りながら上半身を起こして、辺りを見回した。
「全く、貴方達は。……」
そこにはダフネが立っていた、顔に怒りを露にし、冷ややかな目付きを向けながら、此方を見つめてくる。
少し遅れてキリエも上半身を起こすと、頻りに周囲を見回していた。やがて目の前の状況に気がつくと、「ひぃ?!」と小さな悲鳴を漏らす。
俺も、顔色を青くしながら、どっと冷や汗をかいていたのだった。
対してキリエは先程と先程と同じく、手にした刀を振り上げる。
だが次の瞬間、ーー
「ん?」
「え?」
と、俺達は揃って、殺気と気配を感じて頭上を見上げた。
ほぼ同時に、建物の屋根から何かが落ちてきた。
それは人のようである。さらに、ーー
「…このお馬鹿達!!」
と、聞き覚えのある女性の声がしてきた。
「ぐげ!?」ドサッ
「きゃいん!!?」ドサッ
すると俺は顔面に強い衝撃を受け、地面に仰向けで倒れてしまう。
またキリエの方も、同じく倒れた気配がした。
真っ先に俺は正気に戻ると、顔を横に振りながら上半身を起こして、辺りを見回した。
「全く、貴方達は。……」
そこにはダフネが立っていた、顔に怒りを露にし、冷ややかな目付きを向けながら、此方を見つめてくる。
少し遅れてキリエも上半身を起こすと、頻りに周囲を見回していた。やがて目の前の状況に気がつくと、「ひぃ?!」と小さな悲鳴を漏らす。
俺も、顔色を青くしながら、どっと冷や汗をかいていたのだった。
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