スキル【疲れ知らず】を会得した俺は、人々を救う。

２話 一章 始まりの街【ビーギニング】と、二人の少女

１

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　整備された街道が、遥か先まで伸びている。
　そこを、俺達を乗せた豪華な馬車がゆっくりと進んでいく。
　俺は車窓を少し開けてから、外の景色が通りすぎていくを眺めている。率直に抱いた感想は、綺麗な場所だと感動していた。
　その視界一杯に、産毛の様な柔らかそうな芝と小さな黄色の花が、風に撫でられて揺れている。
　この辺りは、湾岸沿いにある草原のようだ。見渡す限り大きく広がっているようで、のどかな印象を受ける。
　そして遥か遠く先には、キラキラと輝く青い巨大な水溜まりが見えている。
　(あれが海か。)
　と俺は思った。まさか見れるとは予想してなかった。自分の胸が高鳴るのを感じつつ、深く呼吸をして落ち着けていく。
　かつての坑山で過ごした時に、他の人から話は聞いた事があり、あまりにも大きく美しいと知識では知っていた。だが、どうやら想像を越えているようだった。これなら目的地に着くまで退屈せずにすみそうである。外を見てれば退屈はしない。
　ただ、ーー