スキル【疲れ知らず】を会得した俺は、人々を救う。

あおいろ

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エピローグ それからの、これからの。

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 ほぼ同時に、ギルドの出入り口の扉が開いた音がした。
 おまけに、聞き覚えのある声が聞こえてきた。
 俺は思わず、顔を向けて確認する。
 「あ、いましたよ。」
 「あぁ、彼処にいたのか。」
 其方では、テッド達が全員揃って、姿を現していた。たった今、扉を潜り抜けて施設内に入ってきたばかりだった。さらに此方の存在に気がつくと、すぐに駆け寄ってきた。
 「おぉ、君たちも来たか。…ちょうど良いから、座りなさいな。…大事な話があるから。」
 と、リキッドも指示を促す。
 テッド達も順番に座席に着いた。
 その頃合いを見計らい、ゆっくりとリキッド話をし始めた。
 どうやら先日の試験での出来事に、関わる事のようである。
 「結論から言えば、話は大きく分けて二つある。…まず、冒険者のテッド君達には、大変に申し訳ないが再試験をしてもらう事となる。…」
 「でしょうね。…あんな事もありましたし。…後、…結果的に見れば、条件であるボアの牙を取ってきてもいないですから。…」
 「…あぁ、全くもってそうね。」
 「俺なんか、すぐに気絶して、役に立ってないしな。」
 「…はい。…致し方ないです。」
 「ただ、…それを差し引いても、イレギュラーが多かった事もあり、通常の試験とは逸脱していたのも事実だ。…今思えば試験開始前に私もいたのだから、フォン支部長に流されるままではなく、何か対処出来た筈だっただろう。…だから、ギルドとしては今後、君らには出来得る限りの支援を惜しまない事を約束するよ。」
 「そうですか!…なら、安心です。…ありがとうございます。なぁ、皆?」
 「えぇ、それで結構よ。」
 そこまでの話を、冒険者達は聞いたら、互いに顔を見合せながら、納得して頷いたようだった。
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