スキル【疲れ知らず】を会得した俺は、人々を救う。

あおいろ

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間章 ある男達の末路

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 「…フォン支部長。…先程の発言は、どういう事だい?…やはり、冒険者の皆がが言っていた事が事実だったんだね。…だとすると君は他人の生命に対して故意に危険を及ぼそうとしたんだな。…また重大な問題があったにも関わらず、隠蔽までしようとしたのかい?…ギルドの管理者、いや人として許される行為ではないぞ!」
 「っ!…いや、それは。…」
 「この件は、あまりにも悪質だ。…早急に東地区のギルドの統括管理者とも話をさせてもらい、追って処分を言い渡させてもらう。」
 「だ、騙されないでください、…リキッド殿!?」
 と、フォン支部長は口を開いて反論する。未だに逃れようと必死になり、頭の中で考えを巡らせ、
 「…こいつの言っているのは出鱈目です!…私にも罪を着させて逃れようとしているに違いない。…相当な嘘つきです!…そのヒルフェとかいう何処ぞの知れぬガキと一緒で、私達を騙そうとしているんですわ!」
 と言って逃れようとしていた。
 しかし、リキッドは聞いて睨み付けだすと、ハッキリと宣言してきた。
 「…何を勘違いしているか知らないがヒルフェ君を、嘘つき呼ばわりするんじゃない!!」
 「ひぃ!?」
 「…彼は正真正銘、…私の大事な孫だ!…言葉使いは悪いけど、嘘つきだなんて言われる様な子じゃない!…全部、事実しか言っていない!」
 「し、しかし、今さっき、昨日会ったばかりと。」
 「…昨日会ったばかりだから、家族じゃないと言いたいのかね?…彼とは長年、会いたくて会いたくて、ようやく廻り会えたんだ。…君に否定される筋合いはない!…私の大事な家族を侮辱するなら、…それ相応の態度を取らせてもらうからな!!」
 「ヒィィ?!?」
 フォン支部長は彼の言葉を聞いて、怯んでしまう。遂には何も言えなくなり、力尽きる様に項垂れて呆然としていた。同時に自分はもう逃れる術はないと悟って、ようやく大人しくなったのだった。
 「あ、あぁ、あ。…」
 またルサールも背筋に寒気を感じると共に、腰が抜けて動けなくなっていた。もはや自分だけでは成す術もなくなったと、諦めてしまうのである。
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