スキル【疲れ知らず】を会得した俺は、人々を救う。

あおいろ

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間章 合間の出来事

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 すぐさまテッドは側まで行くと、バンダナの男の身体を背負いだす。
 「はぁ!?…まさか、こんな間抜けを助ける為に、戻って来たってのか?」
 「アンタ!!…何を考えているのよ!?」
 すると後ろの冒険者達は、合流した途端に口々に文句を言ってきた。
 「さっきはゴタゴタで、彼を置いて慌てて逃げてしまった。でも置いてけぼりには出来ないだろう。」
 とテッドは主張する。真剣に真面目な表情で訴えていた。
 「馬鹿が!只でさえヤバい状況なんだぞ!…足手まといは、無視すればいいだろうが!」
 しかし、ノイマンがより怒りを露にしだし、大声で怒鳴りつけてくる。さらに唾が掛かかる距離まで詰め寄ると、顔を近づけてきた。殆ど恫喝している勢いである。
 「テメェ!…嘗めてんのか?…あぁ?!」
 もはや鼓膜が破れんばかりの声量である。
 それにテッドも対抗して、より大きな声で反論しだした。
 「だからこそ、見捨てて行ける訳ないよ!!」
 「ふざけてる場合か!!」
 「ふざけてるのは、どっちだ!!」
 やがて二人の口論は白熱してしまう。今までで最も大きな怒声と迫力である。
 (嘘、…普段は温厚な方のテッドなのに、凄い勢いで怒っているわ。)
 と美女は目を見開きながら、目の前の様子に驚きを隠せない。
 「うぅ、…」
 とノイマンも、次第に相手の迫力に気圧されだした。すぐに反論しようと考え込むも、言い返す言葉が見つからない。
 辺りも険悪な雰囲気の中、静まり返える。
 テッドは深く溜め息を吐くと、またノイマンを鋭く睨みつけだし、ゆっくりと冷静な口調で語りかける。
 「人が人として、誰かを助けようとする行動の何が悪いんだ。…皆同じ命なんだよ!」
 「……。」
 「…いつも君は脅すみたいに言っているよな。…そうすれば思い通りになるだろう。…でも、そんな傲慢な態度だから、周りに敵を作るし、今回だってフォン支部長に睨まれたんだぞ!!」
  「くっ、!?………」
 ノイマンはたじろぎつつも、話を黙って聞いている。歯を食い縛りながら、表情が苦虫を噛み潰した様に変わっていく。なんとなく思うところがあるようだ。
 すると彼の肩に、テッドが徐に手を置いた。
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