スキル【疲れ知らず】を会得した俺は、人々を救う。

あおいろ

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序章 地獄までの夢

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 僕は夢を見ているのだと気がついた。
 何故なら目の前に映る光景は、まだ幼い頃に実際に体験した出来事だからだ。
 もう長い間、同じ夢を何度も繰り返し見ており、ずっと忘れたくても出来ないのである。

 親代わりだった祖母の心臓が止まった。
 もともと病弱だった事も原因だ。さらに無理してまで働き過ぎたのである。
 診療所のベッドに横たわる祖母に蘇生措置をしていた医者は、「残念ですが。…もう、これ以上は…」と首を横に振るう。
 僕は目の前の光景を、ただボーッと見つめていた。
 死の概念を理解していなかったのだ。
 翌日になり、共同墓地へと祖母を埋葬し終えてから、僕は大泣きしていた。
 もう祖母には会えない。と子供ながらに寂しさを感じ、不安に押し潰されそうになる。
 参列していた村人達は憐れみながらも、囁く様に僕の今後を話していた。
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