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エピローグ 新しい家族と、赤ん坊の名前。

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 「あっ。」
 その時、ふとサーラは何かを思い出し、すぐさまリリャーに質問する。
 「ねぇ。…そういえば、この子の名前ってなんなの?」
 「え?…名前…。」
 「うん。…ずっと気になっていたの。…」
 「えぇと、それは。…」
 対してリリャーは渋い顔をしながら、やや言葉を濁してしまうも、渋々ながらぽつりと発言する。
 「…実は、この子の名前は決まってないの。…あの、…夫になる予定だった人と一緒に名付けるつもりだったから。…その後も色々とあったし、…それから、ずっと有耶無耶になってたの。」
 それを二人は聞くと、なんとなく察する。
 だから真っ先に、アニタが提案しだした。
 「じゃあ、これから考えようよ。」
 「はいは~い、賛成!!…賛成!!」
 とサーラも喜んで同意しており、ぴょこぴょこと身体を上下に揺らしている。
 「…ん?…なんだ、いったい?」
 「…どうかしたのかい?」
 さらに、そこへ他の村人達も、彼女達の様子に気がついたようで、次々と挙って側まで寄ってきだした。まず老人達が中心に群がりだし、遅れて御婦人達も後に続いてくると、事情を聞き出す。
 リリャーは圧倒されて、思わず腰が引けながら、先程と同じ内容の話を打ち明けてしまっていた。
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