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第5話 ポテトオムレツ
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暫くした後である。
二人は揃って、片付けを始めていた。
サーラは調理道具を川の水で洗い、鞄に閉まう。
その間にアニタは、火の後始末をし終えた。
「さぁ!…食べちゃった分と、ケリーさんのお土産分を取りにいこうっと。」
「あぁ、そうだね。…」
と二人は立ち上がって再び歩きだし、崖に生えた木々の真下にまで戻ってくると、今度は一緒に岩場を登り始めた。
するとサーラは、ずんずんと先頭を進んでいき、身軽な動きで上へ上へと向かい続ける。瞬く間に木の位置にまで辿り着いている。
同じ様にアニタも崖を登り、後を追いかけながら、
「サーラ。…アンタ、意外と登るの上手いね。」
「だって、私。…ハンターの娘だもん。…木登りとか日常茶飯事だよ。…いつもはお父ちゃんと一緒に卵を取りにきているからね。」
「あぁ、…それもそうか。」
と話をして納得していた。
ほぼ同時に、サーラは鳥の巣のある枝の側に辿り着く。すると、さらに頭上の方から声が聞こえてきた。
「おぉい、サーラちゃん!」
と誰かが呼んでいる声だ。
サーラは顔を上に向けて振り返る。
すると崖の縁には、村のハンター達がいた。屈んだ状態で此方を見下ろしていた。
二人は揃って、片付けを始めていた。
サーラは調理道具を川の水で洗い、鞄に閉まう。
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「あぁ、そうだね。…」
と二人は立ち上がって再び歩きだし、崖に生えた木々の真下にまで戻ってくると、今度は一緒に岩場を登り始めた。
するとサーラは、ずんずんと先頭を進んでいき、身軽な動きで上へ上へと向かい続ける。瞬く間に木の位置にまで辿り着いている。
同じ様にアニタも崖を登り、後を追いかけながら、
「サーラ。…アンタ、意外と登るの上手いね。」
「だって、私。…ハンターの娘だもん。…木登りとか日常茶飯事だよ。…いつもはお父ちゃんと一緒に卵を取りにきているからね。」
「あぁ、…それもそうか。」
と話をして納得していた。
ほぼ同時に、サーラは鳥の巣のある枝の側に辿り着く。すると、さらに頭上の方から声が聞こえてきた。
「おぉい、サーラちゃん!」
と誰かが呼んでいる声だ。
サーラは顔を上に向けて振り返る。
すると崖の縁には、村のハンター達がいた。屈んだ状態で此方を見下ろしていた。
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