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第七話 違和感 二
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爆発による閃光と衝撃波。
それが収まると、目の前には見知らぬ男が立っていた。
黒い軍服にサーベルのような細長い武器を腰から下げている。
風に揺られる黒髪は艶やかで、後ろ姿からでも分かる鍛えられた体。
男がちらり、とこちらを見る。
「お怪我はありませんか?」
まるで場違いな程に、安心感を感じさせる丁寧な言葉遣い。
身に纏うオーラは洗練されており、まるで聖騎士の同胞を見ているかのようだった。
「あ…ああ、なんとか」
聖騎士にこんな男がいたか?などと逡巡し、思わず言葉に詰まる。
「それは良かった」
この男は私を助けてくれたのだ、そう理解するのに時間が必要だった。
誰かに助けられるなど、聖騎士になってから初めての経験だった。
聖騎士は基本的に地域へ派遣され、優れた個人の能力により、各地の治安維持に貢献するもの。
魔法は回避するべし、と教えられ、それを今まで実践してきた。
先の爆発魔法でギエリールを庇った為、まともに受けてかなりのダメージを負ってしまった。
今もこうして回復魔法をかけ続けていないと、立っているのも辛い。
更にあの魔法を受けていたら、確実に死んでいただろう。
☆
爆発が町を揺らしました。
爆発地点は少女を連れて行った医療所。不安は的中したようです。
目の前で山賊のアジトから救い出した少女が、女性の騎士らしき人物に向けて、魔法を放とうとしています。
オーラで戦艦に使われるような強度の透明な装甲を再現し、女性の前に出現させます。
爆発力を抑え込んだ所で装甲を消して、女性と少女の間に割り込みます。
「これはどうしたのでしょうか?ただならぬ雰囲気ですが」
少女が苦笑いを浮かべて私を見据えます。
「…あんたに用は無いの。何処かへ行ってもらえないかしら」
「そうはいきません。せっかく助けた貴方に正しい道を提示するのもまた、私の使命なのです」
「……」
「貴方が肩に抱えている医療所の女性は、どうするおつもりですか?」
「どうって……色々役立ってもらうつもりだよ」
「ふむ…山賊のアジトにいたのは何故ですか?貴女なら囚われの身になる事はなかったでしょう」
「なんだ、分かってて助けたの?」
「いえ、貴女が只者で無いと気付いたのは、帰り道におんぶしていた時ですよ。時折力の片鱗のようなものを感じていたのです」
「ふっ、ふふふふはははっ。アタシもまだまだね、そんなミスをしていたなんて」
「いえいえ、とてもお上手でしたよ」
「ふん…あんたを相手にするには…この身体では無理ね。今日は退散するわ」
「考え直して下さいましたか」
「んな訳ないでしょ。──全く、調子狂うなぁ」
最後の言葉だけ、全く違う声質が混ざりました。
にやり、と笑ったかと思ったら少女は突然、糸が切れた人形のように倒れてしまいました。
「おっと…」
近づいて少女と医療所の女性を抱きとめました。
二人とも息はしていますが意識は無い様子です。
「大切な人を助けて頂き感謝する」
女性の騎士が近づいて来て、頭を下げられました。
「いえいえ、困っている人がいたら助けるのは当たり前です。困った時はお互い様ですよ」
「…そうだな」
何やら照れくさそうに女性騎士は頬をかいています。
「このお二人を寝かせられる場所はありませんか?」
「そうだな…こういう時はギルドが役に立つんだ。ギエリールは私が運ぶよ」
そう言うと女性騎士は医療所の女性を抱え、私は少女を抱えて行く事になりました。
随分と体がお辛そうですが、意地でもそうする雰囲気です。
「私の名前はアイシャ・ガルランツ。神聖法王国で聖騎士をしている」
アイシャさんはそう言いながら手を差し出してきました。
「私は鈴村次郎と申します。東にある帝国からやって参りました」
彼女の手をしっかりと握りました。
アイシャさんが歯を見せて笑っておられます。
「へぇ、東の帝国って聞いた事無いけど、海を渡った遥か遠くから来たのかい?」
「ええ、どうやら魔法で飛ばされたらしく、ここがどれほど離れている場所かも、分からないほどです」
「貴方も大変な目にあったんだな。助けてもらって本当に感謝している。この子は私の親友でね、危うく誘拐される所だったよ」
「それは危ない所でした。間に合って幸いです」
アイシャさんが物珍しそうに、私の顔をじっと見つめています。
「やはり私の顔はこの辺りでは珍しいでしょうか?」
「あ、いやいや、……真っ黒な瞳と黒い髪の毛って珍しいなと思ってさ。悪気は無いんだよ」
「お気になさらないで下さい。別に気分を害した訳ではありませんので」
「スズムラはきっと名のある騎士なんだろうね」
「どうしてそう思われましたか?」
「貴方が抱えてるその子さ、かなりヤバイ魔法を使ってたんだ。それを貴方は防いでたし、オーラの洗練された使い方を見ればすぐ分かるさ」
「恐縮です。しかし、私などこちらの地ではレベル2の冒険者ですよ」
「ふふ。魔法でこっちに飛ばされて何年も経っていないんじゃないか?」
「ええ、その通りです。まだこちらに来て二ヶ月といった所でしょうか」
「やっぱり。そうだろうね」
彼女は納得したのか深く頷きました。
そうして色々と会話をしながら、私たちはギルド支部へ到着すると、残業で残っていたカハーナさんに事情を説明しました。
事情を理解したカハーナさんの配慮で、快く宿泊施設を使わせて頂ける事になりました。ただし少女は手足を縛った上に監視を付けるとの事でした。
町中で爆発魔法を使う危険人物ですから、これは仕方の無いことですね。
この日はそのまま何事も無く過ぎ、私は眠りに落ちました。
それが収まると、目の前には見知らぬ男が立っていた。
黒い軍服にサーベルのような細長い武器を腰から下げている。
風に揺られる黒髪は艶やかで、後ろ姿からでも分かる鍛えられた体。
男がちらり、とこちらを見る。
「お怪我はありませんか?」
まるで場違いな程に、安心感を感じさせる丁寧な言葉遣い。
身に纏うオーラは洗練されており、まるで聖騎士の同胞を見ているかのようだった。
「あ…ああ、なんとか」
聖騎士にこんな男がいたか?などと逡巡し、思わず言葉に詰まる。
「それは良かった」
この男は私を助けてくれたのだ、そう理解するのに時間が必要だった。
誰かに助けられるなど、聖騎士になってから初めての経験だった。
聖騎士は基本的に地域へ派遣され、優れた個人の能力により、各地の治安維持に貢献するもの。
魔法は回避するべし、と教えられ、それを今まで実践してきた。
先の爆発魔法でギエリールを庇った為、まともに受けてかなりのダメージを負ってしまった。
今もこうして回復魔法をかけ続けていないと、立っているのも辛い。
更にあの魔法を受けていたら、確実に死んでいただろう。
☆
爆発が町を揺らしました。
爆発地点は少女を連れて行った医療所。不安は的中したようです。
目の前で山賊のアジトから救い出した少女が、女性の騎士らしき人物に向けて、魔法を放とうとしています。
オーラで戦艦に使われるような強度の透明な装甲を再現し、女性の前に出現させます。
爆発力を抑え込んだ所で装甲を消して、女性と少女の間に割り込みます。
「これはどうしたのでしょうか?ただならぬ雰囲気ですが」
少女が苦笑いを浮かべて私を見据えます。
「…あんたに用は無いの。何処かへ行ってもらえないかしら」
「そうはいきません。せっかく助けた貴方に正しい道を提示するのもまた、私の使命なのです」
「……」
「貴方が肩に抱えている医療所の女性は、どうするおつもりですか?」
「どうって……色々役立ってもらうつもりだよ」
「ふむ…山賊のアジトにいたのは何故ですか?貴女なら囚われの身になる事はなかったでしょう」
「なんだ、分かってて助けたの?」
「いえ、貴女が只者で無いと気付いたのは、帰り道におんぶしていた時ですよ。時折力の片鱗のようなものを感じていたのです」
「ふっ、ふふふふはははっ。アタシもまだまだね、そんなミスをしていたなんて」
「いえいえ、とてもお上手でしたよ」
「ふん…あんたを相手にするには…この身体では無理ね。今日は退散するわ」
「考え直して下さいましたか」
「んな訳ないでしょ。──全く、調子狂うなぁ」
最後の言葉だけ、全く違う声質が混ざりました。
にやり、と笑ったかと思ったら少女は突然、糸が切れた人形のように倒れてしまいました。
「おっと…」
近づいて少女と医療所の女性を抱きとめました。
二人とも息はしていますが意識は無い様子です。
「大切な人を助けて頂き感謝する」
女性の騎士が近づいて来て、頭を下げられました。
「いえいえ、困っている人がいたら助けるのは当たり前です。困った時はお互い様ですよ」
「…そうだな」
何やら照れくさそうに女性騎士は頬をかいています。
「このお二人を寝かせられる場所はありませんか?」
「そうだな…こういう時はギルドが役に立つんだ。ギエリールは私が運ぶよ」
そう言うと女性騎士は医療所の女性を抱え、私は少女を抱えて行く事になりました。
随分と体がお辛そうですが、意地でもそうする雰囲気です。
「私の名前はアイシャ・ガルランツ。神聖法王国で聖騎士をしている」
アイシャさんはそう言いながら手を差し出してきました。
「私は鈴村次郎と申します。東にある帝国からやって参りました」
彼女の手をしっかりと握りました。
アイシャさんが歯を見せて笑っておられます。
「へぇ、東の帝国って聞いた事無いけど、海を渡った遥か遠くから来たのかい?」
「ええ、どうやら魔法で飛ばされたらしく、ここがどれほど離れている場所かも、分からないほどです」
「貴方も大変な目にあったんだな。助けてもらって本当に感謝している。この子は私の親友でね、危うく誘拐される所だったよ」
「それは危ない所でした。間に合って幸いです」
アイシャさんが物珍しそうに、私の顔をじっと見つめています。
「やはり私の顔はこの辺りでは珍しいでしょうか?」
「あ、いやいや、……真っ黒な瞳と黒い髪の毛って珍しいなと思ってさ。悪気は無いんだよ」
「お気になさらないで下さい。別に気分を害した訳ではありませんので」
「スズムラはきっと名のある騎士なんだろうね」
「どうしてそう思われましたか?」
「貴方が抱えてるその子さ、かなりヤバイ魔法を使ってたんだ。それを貴方は防いでたし、オーラの洗練された使い方を見ればすぐ分かるさ」
「恐縮です。しかし、私などこちらの地ではレベル2の冒険者ですよ」
「ふふ。魔法でこっちに飛ばされて何年も経っていないんじゃないか?」
「ええ、その通りです。まだこちらに来て二ヶ月といった所でしょうか」
「やっぱり。そうだろうね」
彼女は納得したのか深く頷きました。
そうして色々と会話をしながら、私たちはギルド支部へ到着すると、残業で残っていたカハーナさんに事情を説明しました。
事情を理解したカハーナさんの配慮で、快く宿泊施設を使わせて頂ける事になりました。ただし少女は手足を縛った上に監視を付けるとの事でした。
町中で爆発魔法を使う危険人物ですから、これは仕方の無いことですね。
この日はそのまま何事も無く過ぎ、私は眠りに落ちました。
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