末っ子騎士の恋模様

寮監

文字の大きさ
上 下
1 / 3

末っ子騎士見習い

しおりを挟む
末っ子騎士見習いカイルの朝は早い

騎士を育成するノルデン騎士学園の朝はただでさえ早いのだが、騎士の家系で男6人兄弟の末っ子として育ったカイルは早く起きなければ朝食を育ち盛りの兄達に食べられてしまっていた。
そのため、早起きをしなければならないという実家にいた習慣が染み付いてしまっている。

カイルの実家は一応侯爵を賜っているため貴族ではあるが六人兄弟の末っ子ともなると爵位を継げるわけでもなく他の兄弟を差し置いて家の要職につけるわけでもない。食い扶持は自分で稼がなければならない。騎士学園を卒業したあとは自分で出世して騎士爵等の爵位を得ていかなければならない。
そのため最近は朝起きたら木剣の素振りをしているのである。

半刻ほどの素振りを終えて食堂に向かう途中の談話室では上級生たちが色恋の話で盛り上がっているため結構な声が聞こえてくる。ダンスパーティが近いため誰を誘ったかだったり、婚約者の話だったり様々であるが最近は隣の女学院の誰が一番可愛いかという話題が学校全体を巻き込んだ論争を起こしていたりもする。

男の園ではそういった話は意外によくあることだが誰が可愛いかとかカイルにはよくわからなかった。

まずは食い扶持を得ることが最優先事項であったため、カイルは自分が恋愛をしている姿が想像できなかったのだ。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

気づいたときには遅かったんだ。

水無瀬流那
恋愛
 「大好き」が永遠だと、なぜ信じていたのだろう。

王妃のわたしよりも明らかに妹の側妃の方が愛されている件について

天災
恋愛
 わたしよりも側妃の妹なのですか?

お飾り王妃です。この度、陛下から離婚を申されたので

ラフレシア
恋愛
 陛下から離婚を申されたので。

私を顧みず幼馴染ばかり気にかける旦那と離婚して残りの人生自由に行きます

ララ
恋愛
夫と結婚してもう5年経つ。 私は子爵家の次女。 夫は男爵家の嫡男。 身分的には私が上だけれど下位貴族なのであまりそこは関係ない。 夫には幼馴染がいる。 彼女は没落した貴族の娘。 いつだって彼女を優先する。 結婚当初からちょくちょく相談を夫に持ちかけたり呼び出しがあったり‥‥。 最初は彼女も大変だろうから行ってあげて、と送り出していたがあまりに多い呼び出しや相談に不快感は増すばかり。 4話完結のショートショートです。 深夜テンションで書き上げました。

王妃ですが、明らかに側妃よりも愛されていないので、国を出させて貰います

ラフレシア
恋愛
 王妃なのに、側妃よりも愛されない私の話……

夫と妹がゲーム感覚で浮気していました。

ほったげな
恋愛
グレンと結婚し、幸せに暮らしている私。だが、彼は私の妹と浮気していた。いつバレるかというゲームをしていたらしい。

処理中です...