35 / 93
訪れる危機
反撃
しおりを挟む
佐川を連れて被害届を提出させた刑事は、同僚に連絡をする。
「当日撮影に来た、番組制作会社は突き止めたか?」
「あぁ、村に行ったスタッフもだ。スタッフは三名。その内の一人は、任意で確保した。他の二人は、会社に戻っていない。お前の近くにいるぜ」
「その二人の潜伏場所は?」
「昨晩、駅前のホテルに、チェックインしている」
「上々だ。その二人を、任意同行で引っ張れ」
「撮影には、新人アイドルとマネージャーも同行している。そっちはどうする?」
「今回の件には、関与してないだろ。スタッフの三人を引っ張ったら、指紋の照合をしろ」
「で? 建造物侵入罪だろ? 送検するのか?」
「いいや。今回は、司法取引だ」
「オッケー、後は任せろ」
電話を終えると、刑事はニヤリと笑みを零した。
「想像以上に小者だった訳か。まぁ、これで借りを一つ返せそうだな、ばあさん」
一方、SNSで拡散した噂による野次馬と、多くの報道陣のせいで、株価が下落した上に業務が滞った宮川グループは、役員会議を開いていた。
「社長。早急に記者会見を開いて、事態の鎮静化を行わなければ」
「わかってる。それには、準備の必要が有る」
「準備とは?」
「報道関係者が、虚偽の報道をした証拠を突き付けるんだ」
「証拠? 証拠とは?」
「現在、警察がスタッフの元へ向かってる。そこで、証言が得られるはずだ。それと」
「それと、なんです?」
「江藤さんから、面白い映像が届いてる。これを流せば、立場は一気に逆転する」
「では、それらの物証が揃い次第、記者会見を行うと?」
「ああ。並行して、顧問弁護士と相談してくれ。報道各局を、名誉棄損と業務妨害で訴える!」
「それで、マスコミの連中が黙るでしょうか?」
「黙るさ。母がね、友人の方々に声をかけてくれた。一気に畳み込むぞ!」
「かしこまりました、社長」
また事態を重く見た内閣は、緊急の閣議を開いていた。
様々な意見が飛び交う中、内閣総理大臣は、内閣官房長官へ意見を求める。
「阿沼さん。今回の件に関しては、あなたが裏で動いていた事はわかっています。詳細な状況と今後の方針を説明して貰えますか?」
「総理、少し長くなりますが、この場で全てご報告します。結論から申し上げますと、写真にあった謎の生物は、実在します。ですが我々政府は、全てを隠蔽します。そして、本件に関わる全ての情報を統制し、当該村への行き来も制限します」
内閣官房長官の阿沼信太は、信川村での出来事を詳らかにした。ギイ、ガアと名付けれた生物と、クミルと名乗る青年が、地球と違う世界から訪れた異邦者である事も含めて。
「調査の名目で、一時的に村への行き来を制限します。その後、政府の正式な発表として、未知の生物が存在しないと発表します。それとあの村には、国庫財産となっている土地が多く存在してます。自衛隊の基地をあの場所に設置します」
「基地か? 野党がなんと言うか……」
「野党には根回し済みです。予算は通るはずです」
「隔離状態から、なし崩し的に保護下に置くと言う事ですね? 妙な生物のせいで、世界中が混乱するよりまし、そういう事ですか。ただ、全てなかったとする事も、今なら可能ですよ?」
「そんな事をしたら、我々の立場が危うくなるどころか、我が党が与党では無くなりますよ」
「はぁ、宮川氏……ですか。あのご老体も、よくやる。我々政治家よりも、よっぽど影響力が有るのでは?」
「同感ですよ、総理。かく言う私も、彼女のシンパですから」
「それで、住民の説得は?」
「私がしますよ」
「ご老体によろしくお伝えください、阿沼さん」
「承知しました、総理」
日本中が騒動に包まれる中、翌日の朝に宮川グループが、緊急の記者会見を行った。
記者会見では、グループと信川村の関係を明らかにし、福祉に関する機器及び設備の開発を進めている事を、資料と共に発表した。
通常、記者会見では様々な質問が投げかけられる。特に、悪意の有る質問が多く投げかけられるのは、良くある光景であろう。
だが、それに先んじて、宮川グループはとある映像を公開した。
それは先日、報道記者や一般市民が行った、違法行為の数々を納めた映像であった。
住居不法侵入、農作物の窃盗等、投石による器物損壊等、多くの罪に疑われる行為が、はっきりと映っていた。
公開した映像は、もう一つ。
当日、取材を行ったスタッフと、当該会社の代表者を撮影した映像である。映像内で彼らは、放送した内容は全て虚偽であると、明確に告げていた。
流石に記者達も、質問をする事が出来なかった。そして宮川グループは、宣言する。
「今回の騒動に関する、報道各社の責任は重い。直ぐに迷惑行為を止め、然るべき責任を取るべきである。また我がグループは、甚大な損害を被った信川村及びその住民へ、援助を惜しまない」
異例の形で、記者会見は終了した。だが反撃は、こんな物では終わらない。
記者会見の一部始終を放送し、番組司会者が頭を下げる中、追い打ちがかけられる。
この度、放送各局は誤った内容を放送し、国民を混乱させました。
本騒動により、スポンサードを行う我が社のイメージは、著しく損なわれました。これは、スポンサー契約に反すると判断します。
これにより、スポンサー契約を破棄すると共に、各局へ賠償責任を追及します。
宮川グループの会見を受けて、幾つかの大企業が声明を発表する。また声明を発表した大企業と取引の有る企業が、これに習い同様の声明を発表した。
これは、大手テレビ局及び、新聞各社や出版業界も震撼させた。
宮川グループが記者会見を行ったのは、午前七時から八時の間。そして、スポンサー契約解除が、各社から発表されたのが、午前九時前後。
流れる様な展開に、報道各社は昨日までとは一転して、取り留めの無い内容の放送でお茶を濁した。
また世論とは、移ろいやすいものである。
記者会見上で発表した、信川村への援助が多くの支持を得る。昨日に急落した宮川グループの株価は、急速に戻りつつあった。
ただし、これで騒動が解決する訳ではない。
報道各社が、手痛いしっぺ返しを受け、自粛を始めた。それによって、一部のネットの住民達と、信川村を訪れた野次馬達が、置き去りにされた。
おもちゃを取り上げられた、彼らの怒りは収まるまい。そして、怒りの矛先が何処に向くのか。
信川村に集まった無法者達は、更なる怒りを持って暴徒と化す。警察と暴徒達の諍いで、村は更なるダメージを追うだろう。
それだけならいい。仮面を被った悪意は、ネットの闇に潜み、猛攻撃を展開させるだろう
そうなれば、情報統制が難解となる。
しかし、予想される事態の悪化を防ぐ手段こそが、内閣官房長官の阿沼信太を動かす事であった。
午前十時、信川村の調査を行う事を、日本政府が発表した。
また発表に際して、偏向報道及び、一部違法行為に及ぶ集団を非難する。そして、本騒動に関わる情報拡散を、自粛する様に呼びかけた。
これを受けて警察庁は、信川村で違法行為を働く集団を、一斉摘発する旨を宣言する。そして機動隊が、信川村に向けて出発した。
どこまでが、想定されたものだったのだろう。
恐らくは、全てであろう。
決して喧嘩を売っては、いけなかった。
財界、政界、行政を動かせる人物が、その村には居たのだから。先回りし、罠を張れる知恵者が、その村には居たのだから。
軽々しく手を出せば、深刻なダメージを受ける。
信川村へは不干渉。これは、識者達の中で、常識となった。
「当日撮影に来た、番組制作会社は突き止めたか?」
「あぁ、村に行ったスタッフもだ。スタッフは三名。その内の一人は、任意で確保した。他の二人は、会社に戻っていない。お前の近くにいるぜ」
「その二人の潜伏場所は?」
「昨晩、駅前のホテルに、チェックインしている」
「上々だ。その二人を、任意同行で引っ張れ」
「撮影には、新人アイドルとマネージャーも同行している。そっちはどうする?」
「今回の件には、関与してないだろ。スタッフの三人を引っ張ったら、指紋の照合をしろ」
「で? 建造物侵入罪だろ? 送検するのか?」
「いいや。今回は、司法取引だ」
「オッケー、後は任せろ」
電話を終えると、刑事はニヤリと笑みを零した。
「想像以上に小者だった訳か。まぁ、これで借りを一つ返せそうだな、ばあさん」
一方、SNSで拡散した噂による野次馬と、多くの報道陣のせいで、株価が下落した上に業務が滞った宮川グループは、役員会議を開いていた。
「社長。早急に記者会見を開いて、事態の鎮静化を行わなければ」
「わかってる。それには、準備の必要が有る」
「準備とは?」
「報道関係者が、虚偽の報道をした証拠を突き付けるんだ」
「証拠? 証拠とは?」
「現在、警察がスタッフの元へ向かってる。そこで、証言が得られるはずだ。それと」
「それと、なんです?」
「江藤さんから、面白い映像が届いてる。これを流せば、立場は一気に逆転する」
「では、それらの物証が揃い次第、記者会見を行うと?」
「ああ。並行して、顧問弁護士と相談してくれ。報道各局を、名誉棄損と業務妨害で訴える!」
「それで、マスコミの連中が黙るでしょうか?」
「黙るさ。母がね、友人の方々に声をかけてくれた。一気に畳み込むぞ!」
「かしこまりました、社長」
また事態を重く見た内閣は、緊急の閣議を開いていた。
様々な意見が飛び交う中、内閣総理大臣は、内閣官房長官へ意見を求める。
「阿沼さん。今回の件に関しては、あなたが裏で動いていた事はわかっています。詳細な状況と今後の方針を説明して貰えますか?」
「総理、少し長くなりますが、この場で全てご報告します。結論から申し上げますと、写真にあった謎の生物は、実在します。ですが我々政府は、全てを隠蔽します。そして、本件に関わる全ての情報を統制し、当該村への行き来も制限します」
内閣官房長官の阿沼信太は、信川村での出来事を詳らかにした。ギイ、ガアと名付けれた生物と、クミルと名乗る青年が、地球と違う世界から訪れた異邦者である事も含めて。
「調査の名目で、一時的に村への行き来を制限します。その後、政府の正式な発表として、未知の生物が存在しないと発表します。それとあの村には、国庫財産となっている土地が多く存在してます。自衛隊の基地をあの場所に設置します」
「基地か? 野党がなんと言うか……」
「野党には根回し済みです。予算は通るはずです」
「隔離状態から、なし崩し的に保護下に置くと言う事ですね? 妙な生物のせいで、世界中が混乱するよりまし、そういう事ですか。ただ、全てなかったとする事も、今なら可能ですよ?」
「そんな事をしたら、我々の立場が危うくなるどころか、我が党が与党では無くなりますよ」
「はぁ、宮川氏……ですか。あのご老体も、よくやる。我々政治家よりも、よっぽど影響力が有るのでは?」
「同感ですよ、総理。かく言う私も、彼女のシンパですから」
「それで、住民の説得は?」
「私がしますよ」
「ご老体によろしくお伝えください、阿沼さん」
「承知しました、総理」
日本中が騒動に包まれる中、翌日の朝に宮川グループが、緊急の記者会見を行った。
記者会見では、グループと信川村の関係を明らかにし、福祉に関する機器及び設備の開発を進めている事を、資料と共に発表した。
通常、記者会見では様々な質問が投げかけられる。特に、悪意の有る質問が多く投げかけられるのは、良くある光景であろう。
だが、それに先んじて、宮川グループはとある映像を公開した。
それは先日、報道記者や一般市民が行った、違法行為の数々を納めた映像であった。
住居不法侵入、農作物の窃盗等、投石による器物損壊等、多くの罪に疑われる行為が、はっきりと映っていた。
公開した映像は、もう一つ。
当日、取材を行ったスタッフと、当該会社の代表者を撮影した映像である。映像内で彼らは、放送した内容は全て虚偽であると、明確に告げていた。
流石に記者達も、質問をする事が出来なかった。そして宮川グループは、宣言する。
「今回の騒動に関する、報道各社の責任は重い。直ぐに迷惑行為を止め、然るべき責任を取るべきである。また我がグループは、甚大な損害を被った信川村及びその住民へ、援助を惜しまない」
異例の形で、記者会見は終了した。だが反撃は、こんな物では終わらない。
記者会見の一部始終を放送し、番組司会者が頭を下げる中、追い打ちがかけられる。
この度、放送各局は誤った内容を放送し、国民を混乱させました。
本騒動により、スポンサードを行う我が社のイメージは、著しく損なわれました。これは、スポンサー契約に反すると判断します。
これにより、スポンサー契約を破棄すると共に、各局へ賠償責任を追及します。
宮川グループの会見を受けて、幾つかの大企業が声明を発表する。また声明を発表した大企業と取引の有る企業が、これに習い同様の声明を発表した。
これは、大手テレビ局及び、新聞各社や出版業界も震撼させた。
宮川グループが記者会見を行ったのは、午前七時から八時の間。そして、スポンサー契約解除が、各社から発表されたのが、午前九時前後。
流れる様な展開に、報道各社は昨日までとは一転して、取り留めの無い内容の放送でお茶を濁した。
また世論とは、移ろいやすいものである。
記者会見上で発表した、信川村への援助が多くの支持を得る。昨日に急落した宮川グループの株価は、急速に戻りつつあった。
ただし、これで騒動が解決する訳ではない。
報道各社が、手痛いしっぺ返しを受け、自粛を始めた。それによって、一部のネットの住民達と、信川村を訪れた野次馬達が、置き去りにされた。
おもちゃを取り上げられた、彼らの怒りは収まるまい。そして、怒りの矛先が何処に向くのか。
信川村に集まった無法者達は、更なる怒りを持って暴徒と化す。警察と暴徒達の諍いで、村は更なるダメージを追うだろう。
それだけならいい。仮面を被った悪意は、ネットの闇に潜み、猛攻撃を展開させるだろう
そうなれば、情報統制が難解となる。
しかし、予想される事態の悪化を防ぐ手段こそが、内閣官房長官の阿沼信太を動かす事であった。
午前十時、信川村の調査を行う事を、日本政府が発表した。
また発表に際して、偏向報道及び、一部違法行為に及ぶ集団を非難する。そして、本騒動に関わる情報拡散を、自粛する様に呼びかけた。
これを受けて警察庁は、信川村で違法行為を働く集団を、一斉摘発する旨を宣言する。そして機動隊が、信川村に向けて出発した。
どこまでが、想定されたものだったのだろう。
恐らくは、全てであろう。
決して喧嘩を売っては、いけなかった。
財界、政界、行政を動かせる人物が、その村には居たのだから。先回りし、罠を張れる知恵者が、その村には居たのだから。
軽々しく手を出せば、深刻なダメージを受ける。
信川村へは不干渉。これは、識者達の中で、常識となった。
0
お気に入りに追加
1
あなたにおすすめの小説
光のもとで1
葉野りるは
青春
一年間の療養期間を経て、新たに高校へ通いだした翠葉。
小さいころから学校を休みがちだった翠葉は人と話すことが苦手。
自分の身体にコンプレックスを抱え、人に迷惑をかけることを恐れ、人の中に踏み込んでいくことができない。
そんな翠葉が、一歩一歩ゆっくりと歩きだす。
初めて心から信頼できる友達に出逢い、初めての恋をする――
(全15章の長編小説(挿絵あり)。恋愛風味は第三章から出てきます)
10万文字を1冊として、文庫本40冊ほどの長さです。

白のティナ
一刀星リョーマ
ライト文芸
事務所の倒産、グループの解散…路頭に迷うアイドルはひとりの男の出会いにより再デビューのチャンスをつかむこととなる。自らの顔を白く隠すことによって…
そして彼女には再び素顔で表舞台に立つためのあるミッションに挑むことになる…
看取り人
織部
ライト文芸
宗介は、末期癌患者が最後を迎える場所、ホスピスのベッドに横たわり、いずれ訪れるであろう最後の時が来るのを待っていた。
後悔はない。そして訪れる人もいない。そんな中、彼が唯一の心残りは心の底で今も疼く若かりし頃の思い出、そして最愛の人のこと。
そんな時、彼の元に1人の少年が訪れる。
「僕は、看取り人です。貴方と最後の時を過ごすために参りました」
これは看取り人と宗介の最後の数時間の語らいの話し

BL世界に転生したけど主人公の弟で悪役だったのでほっといてください
わさび
BL
前世、妹から聞いていたBL世界に転生してしまった主人公。
まだ転生したのはいいとして、何故よりにもよって悪役である弟に転生してしまったのか…!?
悪役の弟が抱えていたであろう嫉妬に抗いつつ転生生活を過ごす物語。
【完結】もう…我慢しなくても良いですよね?
アノマロカリス
ファンタジー
マーテルリア・フローレンス公爵令嬢は、幼い頃から自国の第一王子との婚約が決まっていて幼少の頃から厳しい教育を施されていた。
泣き言は許されず、笑みを浮かべる事も許されず、お茶会にすら参加させて貰えずに常に完璧な淑女を求められて教育をされて来た。
16歳の成人の義を過ぎてから王子との婚約発表の場で、事あろうことか王子は聖女に選ばれたという男爵令嬢を連れて来て私との婚約を破棄して、男爵令嬢と婚約する事を選んだ。
マーテルリアの幼少からの血の滲むような努力は、一瞬で崩壊してしまった。
あぁ、今迄の苦労は一体なんの為に…
もう…我慢しなくても良いですよね?
この物語は、「虐げられる生活を曽祖母の秘術でざまぁして差し上げますわ!」の続編です。
前作の登場人物達も多数登場する予定です。
マーテルリアのイラストを変更致しました。

優等生の裏の顔クラスの優等生がヤンデレオタク女子だった件
石原唯人
ライト文芸
「秘密にしてくれるならいい思い、させてあげるよ?」
隣の席の優等生・出宮紗英が“オタク女子”だと偶然知ってしまった岡田康平は、彼女に口封じをされる形で推し活に付き合うことになる。
紗英と過ごす秘密の放課後。初めは推し活に付き合うだけだったのに、気づけば二人は一緒に帰るようになり、休日も一緒に出掛けるようになっていた。
「ねえ、もっと凄いことしようよ」
そうして積み重ねた時間が徐々に紗英の裏側を知るきっかけとなり、不純な秘密を守るための関係が、いつしか淡く甘い恋へと発展する。
表と裏。二つのカオを持つ彼女との刺激的な秘密のラブコメディ。

摘んで、握って、枯れて。
朱雨
ライト文芸
この世にはまだ特効薬が見つかってない病が数多く存在する。
その1つが『花吐き病』である。
花吐き病とは原因不明の花を吐くという奇病である。
吐く花の種類によって治療法も緊急処置も結末も異なる。
処置の有無に関わらず、最悪『死』に陥ってしまう可能性もある。
花吐き病の他にも数多くの奇病が存在するが、世間には全くもって知られていない。
治療法や進行速度には個人差がある。
治療をするか、否か。
どのような決断を発症者はするのだろう。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる