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訪れる危機
優しい光景
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クミルに礼をされたのが、照れくさかったのだろう。さくらは、クミルからベッドの上に視線を移す。
ベッドには少し膨らんだ、使い古しのリュックが置かれている。
孝道にお金を渡し、買いに行かせた下着や歯ブラシ等の日用品を、中に詰めたのだろう。
大した量ではない、大した額がかかった訳でもない。だが、大事にしていると感じれば、嬉しくもなる。
「礼をされる事はしてないよ。それより車で、孝則が待ってるんだ。行くとしようかね」
病室の入り口に体を向けて、さくらは言い放った。しかしクミルは、首を横に振る。
「さくら、さん。わたし、あるきたい」
その言葉に、思わずさくらは立ち止まる。振り返ると、目を皿の様にしてクミルを見つめた後、貞江と三笠を交互に見やった。
「まあ、そういう事なんだ。これから生活する場所を、自分の目と足で確かめたいそうだ。簡単な地図を描いたから、迷う事も無いだろう」
「一応、タオルや水は持たせますので」
二人の言葉で、さくらは悟る。
既にひと悶着有ったのだろう。そして二人は、クミルの熱意に負けて、譲歩したのだ。
ならば、敢えて自分が語る言葉はあるまい。
「そうかい。なら先に帰ってるからね。ゆっくり歩いておいで」
さくらは、多くを語らずに、病室を出る。その後に、三笠達が続く。
待合室を超え自動ドアを潜ると、熱気が襲ってくる。温度差にやや眩みながらも、さくらと三笠は車まで歩いた。
クミルは、車に荷物を積み込むと振り返り、やや名残惜しそうに、診療所を眺めている。
彼にとって、二週間は長かったのか、それとも短く感じたのか。どちらにしても、滞在していた場所だ。思う所は有るだろう。
そんなクミルに、伸江が心配そうに声をかける。
「いい? 絶対に無理はしない事、わかったわね? 休みながら、歩きなさい。それと水分補給を忘れないでね」
「はい。ゆっくり、あるく。もらったみず、ちゃんと、のむ」
一方車内では、三笠が事情を孝則に説明をしていた。
「はぁ? あいつ、倒れねぇだろうなぁ?」
「問題あるまい」
「過保護かい?」
「余計なお世話だ。来ないなら、行くぞ!」
やがて、がなり立てる音が、徐々に遠くなる。クミルは車を見送ると、徐に歩き出した。
じっとりと重くなった空気が、まとわりつく。たった数歩、足を動かしただけでも、汗が噴き出す。
クミルは、日差しを遮る様に手をかざす。指の間から差し込む強い光に、少し目を細めながら、空を見上げた。
ふうっと息を吐くと、クミルは汗を拭う。そして、蒼穹に浮かぶ白色の城から、青々とした緑へ視線を落とす。
見慣れた自然に溶け込む、見慣れない光景は、クミルに驚きを与える。新たな出会いに溢れ、好奇心が走り出す。
疎らに並ぶ、主を失った灰色を通り過ぎれば、息をする建物に辿り着く。しかし、弾む心とは裏腹に、クミルの息は上がっている。
慣れないのは、日差しだけだろか? 熱気を受けて、溶けださん程に熱くなった路面が、クミルの体力を奪う。
クミルは建物の影に避難すると、リュックからペットボトルを取り出して、喉の渇きを潤した。
そして、丁寧に折りたたんだ地図を、ズボンのポケットから取り出す。
「ここ、やくば。もうすこし、さき。まがる」
影に居ても、流れ出す汗は止められない。だが、それすらも今のクミルには、喜びであった。
逃れようのない暑さ、体全体で感じる痛みが示している、お前は生を全うしろと。
生きている。その実感こそが、一つの許しなのだろう。
自分だけが生き残り、安全な場所で安穏としている。それを悔いない日は無かった、これからも悔やみ続けるだろう。
だが、それでいい。変えようが無い、事実なのだから。後悔という重荷を抱えても尚、前に進むべきなのだから。
それが、生き残った者の、定めなのだろう。
クミルは、再び歩き始める。
役場から少し歩けば、地図に描かれたポイントに辿り着く。そこからは、見慣れた路面に変わる。
久しぶりに感じる、土の感触を確かめると、ほっとする。
クミルを安心させるのは、足から伝わる感触だけでは無かろう。その瞳には、畑が映っている。
鮮やかに色付いた、様々な作物が目に飛び込む。風に運ばれてくる肥やしの香りは、懐かしさすら感じさせる。
クミルは、畑に近づくと、膝を突く。そして土を手に取り、じっくりと眺めた後、匂いを嗅ぎ、感触を確かめる様に握る。
クミルは、これまで農奴として暮らしてきた。土の良し悪しは、わかっているつもりだ。
この畑の土は素晴らしい。故郷でも、これだけの土は見たことが無い。また、これだけ豊かな実りを付ける畑も、見たことが無い。
土の作り方や作業の工程に、大きな違いが有るのだろう。
故郷を思い出し、やや郷愁を覚えながら、クミルは畑を見つめる。
暫くすると、遠くから声が聞こえてくる。
一つは、村の住人だろう。聞き覚えの有る声だ。他の声は、人間が発するものではない。
件のゴブリンは、さくらと村長の妻みのり、息子の孝道に慣れていると、三笠に教えられた。
クミルは、それを聞いた時、目を皿の様にした。
さくらに懐くのは、理解が出来る。
助けてくれた恩人だから、心を許しているのだろう。
だが、元来ゴブリンという種族は、臆病で警戒心が強い。
人を見かければ、姿を隠すか逃げ出す。また、集落に近づく人間を、集団で攻撃する。
過去に、人間と触れ合うゴブリンが存在した事実を、クミルは知らない。
そしてゴブリンは、小さな動物を狩る捕食者で有ると同時に、大型の害獣から狙われる被食者でも有る。
また計算高く、狡猾な一面も持つ。
集団での狩りや、狩りで使用する罠も、その一例であろう。人を恐れる割に、人里近くに集落を作るのも、食料確保の保険で有ろう。
彼らが特別なのか、それとも特別な環境に適応したのか。明らかに、普通のゴブリンとは違う。
このまま、この場所でじっとしていれば、彼らがクミルを見つけるだろう。
孝道は兎も角、ゴブリン達とは、これから一つの家で生活するのだ。今、会っておいても、損にはなるまい。
ただ、彼らはクミルの事を覚えているだろうか? 警戒はされないだろうか?
クミルが思考を巡らせていると、声が近づいて来るのを感じた。
「おい! お前、クミルだよな? そうか、今日が退院だったな。でも、なんでこんなところに居るんだ? 車は乗らなかったのか?」
話しかけて来た男性は、会話をした事が有る。自分に色々な物を届けてくれた人だ。
一見、ぶっきらぼうに見えるが、とても優しい。
今の彼からは、ほんの僅かな疑念、それと心配する感情が伝わってくる。村長の息子故に、事情を把握しているのだろう。
ただ、何と言って説明すればいい? 自分がここに居るのは、我儘を通した結果だ。そのまま話して、返って心配をかけないだろうか?
それと、男性の背後に隠れる様にして、二匹のゴブリンが顔を覗かせている。
やはり、警戒心が強いのだ。それに、自分の事を忘れてしまったんだろう。それを責めても仕方ない。
だが、どうやって、彼らと意思疎通すればいい?
クミルが葛藤している中、孝道は返事を待っていた。
炎天下の仲、退院したばかりの奴が、何をしている? 歩いてここに来たのか? 歩いても平気なのか?
そう言えば、農作業の経験が有ると言っていた様な気がする。うちの畑に、興味があるのか? もしかしてギイ達と同じく、手伝ってくれるのか? それはありがたい。
だが今、彼を悩ませているのは、そんな事では無いだろう?
今、彼はもどかしさの只中に居るはずだ。
覚え始めたばかりの日本語では、意思を上手く伝えられないだろう。どんな言葉を返していいか、わからないのだろう。
それ以前に、ほぼ初対面の相手と、どんな会話をすれば適当なのか、迷っているはずだ。
言葉遣いは、気にしなくてもいい。話す内容も。
ただそれは、ある程度親しい間柄なら、通用する事だろう。ほぼ、初対面なら気を使うはずだ。
特に、クミルという男は、そんなタイプに見える。
互いに、距離感が掴めずにいる。互いに次の言葉が、かけられずにいる。それは、思いやりの結果なのかもしれない。
そんな、もどかしさを打ち消そうと、行動に出たのはギイとガアであった。
ギイ達は、孝道の後ろに隠れるのを止め、クミルに近づいていく。
そして、静かに片手を差し出した。それは、初めて孝道に会った時に、行った挨拶の一つ。
ギイ達は、行動の意味を理解して、クミルに接しようとしている。孝道の表情に笑みが浮かぶ。
「これは、挨拶だ。ギイ達の手を、握ってやれ」
孝道の言葉が、クミルの心に染み渡る。
優しい人達と、特別なゴブリンなのだ。悩まなくて、いいのかもしれない。自分は自分らしく、彼らと接すればいいだけなのかもしれない。
孝道につられる様に、クミルにも優し気な笑顔が浮かぶ。
「ぎい。があ。よろしく、おねがいし、ます」
そしてギイとガアは、握られた手に少し力を籠める。この瞬間、互いに確信をした。
種族が違う、言葉が通じない。だが、心配する事はない。多分、上手く行く。この相手となら、一緒に生活が出来る。
優しい光景に包まれ、さくらの家に新たな住人が出来た。
しかし、彼らはまだ知らない。村に暗雲が立ち込めている事に。
ベッドには少し膨らんだ、使い古しのリュックが置かれている。
孝道にお金を渡し、買いに行かせた下着や歯ブラシ等の日用品を、中に詰めたのだろう。
大した量ではない、大した額がかかった訳でもない。だが、大事にしていると感じれば、嬉しくもなる。
「礼をされる事はしてないよ。それより車で、孝則が待ってるんだ。行くとしようかね」
病室の入り口に体を向けて、さくらは言い放った。しかしクミルは、首を横に振る。
「さくら、さん。わたし、あるきたい」
その言葉に、思わずさくらは立ち止まる。振り返ると、目を皿の様にしてクミルを見つめた後、貞江と三笠を交互に見やった。
「まあ、そういう事なんだ。これから生活する場所を、自分の目と足で確かめたいそうだ。簡単な地図を描いたから、迷う事も無いだろう」
「一応、タオルや水は持たせますので」
二人の言葉で、さくらは悟る。
既にひと悶着有ったのだろう。そして二人は、クミルの熱意に負けて、譲歩したのだ。
ならば、敢えて自分が語る言葉はあるまい。
「そうかい。なら先に帰ってるからね。ゆっくり歩いておいで」
さくらは、多くを語らずに、病室を出る。その後に、三笠達が続く。
待合室を超え自動ドアを潜ると、熱気が襲ってくる。温度差にやや眩みながらも、さくらと三笠は車まで歩いた。
クミルは、車に荷物を積み込むと振り返り、やや名残惜しそうに、診療所を眺めている。
彼にとって、二週間は長かったのか、それとも短く感じたのか。どちらにしても、滞在していた場所だ。思う所は有るだろう。
そんなクミルに、伸江が心配そうに声をかける。
「いい? 絶対に無理はしない事、わかったわね? 休みながら、歩きなさい。それと水分補給を忘れないでね」
「はい。ゆっくり、あるく。もらったみず、ちゃんと、のむ」
一方車内では、三笠が事情を孝則に説明をしていた。
「はぁ? あいつ、倒れねぇだろうなぁ?」
「問題あるまい」
「過保護かい?」
「余計なお世話だ。来ないなら、行くぞ!」
やがて、がなり立てる音が、徐々に遠くなる。クミルは車を見送ると、徐に歩き出した。
じっとりと重くなった空気が、まとわりつく。たった数歩、足を動かしただけでも、汗が噴き出す。
クミルは、日差しを遮る様に手をかざす。指の間から差し込む強い光に、少し目を細めながら、空を見上げた。
ふうっと息を吐くと、クミルは汗を拭う。そして、蒼穹に浮かぶ白色の城から、青々とした緑へ視線を落とす。
見慣れた自然に溶け込む、見慣れない光景は、クミルに驚きを与える。新たな出会いに溢れ、好奇心が走り出す。
疎らに並ぶ、主を失った灰色を通り過ぎれば、息をする建物に辿り着く。しかし、弾む心とは裏腹に、クミルの息は上がっている。
慣れないのは、日差しだけだろか? 熱気を受けて、溶けださん程に熱くなった路面が、クミルの体力を奪う。
クミルは建物の影に避難すると、リュックからペットボトルを取り出して、喉の渇きを潤した。
そして、丁寧に折りたたんだ地図を、ズボンのポケットから取り出す。
「ここ、やくば。もうすこし、さき。まがる」
影に居ても、流れ出す汗は止められない。だが、それすらも今のクミルには、喜びであった。
逃れようのない暑さ、体全体で感じる痛みが示している、お前は生を全うしろと。
生きている。その実感こそが、一つの許しなのだろう。
自分だけが生き残り、安全な場所で安穏としている。それを悔いない日は無かった、これからも悔やみ続けるだろう。
だが、それでいい。変えようが無い、事実なのだから。後悔という重荷を抱えても尚、前に進むべきなのだから。
それが、生き残った者の、定めなのだろう。
クミルは、再び歩き始める。
役場から少し歩けば、地図に描かれたポイントに辿り着く。そこからは、見慣れた路面に変わる。
久しぶりに感じる、土の感触を確かめると、ほっとする。
クミルを安心させるのは、足から伝わる感触だけでは無かろう。その瞳には、畑が映っている。
鮮やかに色付いた、様々な作物が目に飛び込む。風に運ばれてくる肥やしの香りは、懐かしさすら感じさせる。
クミルは、畑に近づくと、膝を突く。そして土を手に取り、じっくりと眺めた後、匂いを嗅ぎ、感触を確かめる様に握る。
クミルは、これまで農奴として暮らしてきた。土の良し悪しは、わかっているつもりだ。
この畑の土は素晴らしい。故郷でも、これだけの土は見たことが無い。また、これだけ豊かな実りを付ける畑も、見たことが無い。
土の作り方や作業の工程に、大きな違いが有るのだろう。
故郷を思い出し、やや郷愁を覚えながら、クミルは畑を見つめる。
暫くすると、遠くから声が聞こえてくる。
一つは、村の住人だろう。聞き覚えの有る声だ。他の声は、人間が発するものではない。
件のゴブリンは、さくらと村長の妻みのり、息子の孝道に慣れていると、三笠に教えられた。
クミルは、それを聞いた時、目を皿の様にした。
さくらに懐くのは、理解が出来る。
助けてくれた恩人だから、心を許しているのだろう。
だが、元来ゴブリンという種族は、臆病で警戒心が強い。
人を見かければ、姿を隠すか逃げ出す。また、集落に近づく人間を、集団で攻撃する。
過去に、人間と触れ合うゴブリンが存在した事実を、クミルは知らない。
そしてゴブリンは、小さな動物を狩る捕食者で有ると同時に、大型の害獣から狙われる被食者でも有る。
また計算高く、狡猾な一面も持つ。
集団での狩りや、狩りで使用する罠も、その一例であろう。人を恐れる割に、人里近くに集落を作るのも、食料確保の保険で有ろう。
彼らが特別なのか、それとも特別な環境に適応したのか。明らかに、普通のゴブリンとは違う。
このまま、この場所でじっとしていれば、彼らがクミルを見つけるだろう。
孝道は兎も角、ゴブリン達とは、これから一つの家で生活するのだ。今、会っておいても、損にはなるまい。
ただ、彼らはクミルの事を覚えているだろうか? 警戒はされないだろうか?
クミルが思考を巡らせていると、声が近づいて来るのを感じた。
「おい! お前、クミルだよな? そうか、今日が退院だったな。でも、なんでこんなところに居るんだ? 車は乗らなかったのか?」
話しかけて来た男性は、会話をした事が有る。自分に色々な物を届けてくれた人だ。
一見、ぶっきらぼうに見えるが、とても優しい。
今の彼からは、ほんの僅かな疑念、それと心配する感情が伝わってくる。村長の息子故に、事情を把握しているのだろう。
ただ、何と言って説明すればいい? 自分がここに居るのは、我儘を通した結果だ。そのまま話して、返って心配をかけないだろうか?
それと、男性の背後に隠れる様にして、二匹のゴブリンが顔を覗かせている。
やはり、警戒心が強いのだ。それに、自分の事を忘れてしまったんだろう。それを責めても仕方ない。
だが、どうやって、彼らと意思疎通すればいい?
クミルが葛藤している中、孝道は返事を待っていた。
炎天下の仲、退院したばかりの奴が、何をしている? 歩いてここに来たのか? 歩いても平気なのか?
そう言えば、農作業の経験が有ると言っていた様な気がする。うちの畑に、興味があるのか? もしかしてギイ達と同じく、手伝ってくれるのか? それはありがたい。
だが今、彼を悩ませているのは、そんな事では無いだろう?
今、彼はもどかしさの只中に居るはずだ。
覚え始めたばかりの日本語では、意思を上手く伝えられないだろう。どんな言葉を返していいか、わからないのだろう。
それ以前に、ほぼ初対面の相手と、どんな会話をすれば適当なのか、迷っているはずだ。
言葉遣いは、気にしなくてもいい。話す内容も。
ただそれは、ある程度親しい間柄なら、通用する事だろう。ほぼ、初対面なら気を使うはずだ。
特に、クミルという男は、そんなタイプに見える。
互いに、距離感が掴めずにいる。互いに次の言葉が、かけられずにいる。それは、思いやりの結果なのかもしれない。
そんな、もどかしさを打ち消そうと、行動に出たのはギイとガアであった。
ギイ達は、孝道の後ろに隠れるのを止め、クミルに近づいていく。
そして、静かに片手を差し出した。それは、初めて孝道に会った時に、行った挨拶の一つ。
ギイ達は、行動の意味を理解して、クミルに接しようとしている。孝道の表情に笑みが浮かぶ。
「これは、挨拶だ。ギイ達の手を、握ってやれ」
孝道の言葉が、クミルの心に染み渡る。
優しい人達と、特別なゴブリンなのだ。悩まなくて、いいのかもしれない。自分は自分らしく、彼らと接すればいいだけなのかもしれない。
孝道につられる様に、クミルにも優し気な笑顔が浮かぶ。
「ぎい。があ。よろしく、おねがいし、ます」
そしてギイとガアは、握られた手に少し力を籠める。この瞬間、互いに確信をした。
種族が違う、言葉が通じない。だが、心配する事はない。多分、上手く行く。この相手となら、一緒に生活が出来る。
優しい光景に包まれ、さくらの家に新たな住人が出来た。
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