16 / 93
反発と理解
捜索開始
しおりを挟む
時は、会議の終了時に戻る。
さくらは、孝則の制止を聞かずに、単独で捜索に向かう。そして、孝則はみのりを抱えて、入院用のベッドに連れていく。
そして貞江は、事務室に戻りスマートフォンを手にすると、江藤に連絡する。そして、住人全員に緊急の通信回線を繋ぐように依頼した。
会議が終わったばかりにも関わらず、貞江からの緊急連絡が入る。それも、会議とは違う形の、集団通話である。それには、住民も首を傾げるばかりであった。
しかし内容は、つい先程の会議で話題にしていた、事案に関わる問題である。
青年が自力で何処かに消えた。それも、何処に行ったかわからない。
仮に、立って歩ける状態であったとしても、青年は安静にしているべき状態である。無理をして傷口が開けば、大変な事になる。しかも、合併症や副作用の可能性は消えていない。
万が一の事が有ってからでは遅い。直ぐに診療所へ連れ帰らないとならない。
また、子供達が何処に消えたのかも、わからない。
何もない村だからといって、危険がない訳ではない。今まで、住み慣れた住人だけだから、事故が無かっただけである。
街頭が少なく、月明かりだけでは、見落とす物もある。
畑に突っ込んで、軽い怪我をする程度の事を、心配しているのではない。万が一、気が付かずに用水路に落ちたら、大きな怪我を負うだろう。
何よりも危険なのは、無暗に山へ入る事だ。熊が出没する時期なのだ、遭遇する可能性だってある。
焦った様に早口で捲し立てる貞江の姿で、住人達は事の重要さを思い知らされた。
「くそっ! なんてこった! 貞江、俺が直ぐに車を出す。お前は、診療所で待機してろ!」
「慌てるな孝道! さくら、聞いているんだろ? その若者は、何処に行ったのか、検討がついているのか?」
「あぁ。多分、山道付近だろうね。帰り道を探しているんじゃないのかい?」
「そうか。ただ、そっちは応援が必要だな」
「俺が行く」
「なら孝道、そっちは任せるぞ!」
「ああ、先生。任せておけ」
孝道は、直ぐに家を飛び出すと、車を動かして診療所方面に向かう。
「ただ、問題は子供達だな。さくら、行きそうな場所に、心当たりはないか?」
「先生、あたしにもわからないよ。みんなに迷惑をかけるけど、手分けをして探してもらうしかないよ」
聞かれても答えられないのは、当然だろう。
同じ人間同士でも、出会ったばかりなら、人となりを理解するまでには、至らないだろう。
ましてや人間ではなく、言葉も通じない、どこで何をしていたのかもわからない相手だ。仮に行動を予測出来たとしても、当たる確率が低い占いと同じだ。
「先生、それにさくらぁ。こんな時は、仕方ねぇよ。みんなで手分けして探すぞ!」
「あいよ」
「わかったよ、郷善さん」
「それしかアリマセンね」
「あなた。連絡を取り合いながらにしないと」
「中継や位置情報は、任せて下さい」
「おう、江藤。任せるぞ」
郷善の一声で、住人達が動き出す。それぞれスマートフォンを持ったまま、懐中電灯を探しに家の中を歩き回る。
その会話を聞きながら、さくらは歩みを進める。同時に、子供達の行方について、考えを巡らせていた。
子供達とは、何処から来た? いや、それよりも何処で会った?
そうだ、街道の脇には森が有った。そこから、来たんじゃないのか?
それなら向かう場所は、山の可能性が高いんじゃないのか?
簡単な思考プロセスであろう。しかし、さくらの推測は、間違っていない。
「みんな、済まないね。それとね、子供達なんだけど、森に住んでいた気がするんだよ。そうすると、山に向かったかもしれない。もし、山に入っているなら、あたしも連れてっておくれ」
しかし、さくらの言葉に真っ向から反対したのは、山瀬幸三であった。
「そりゃあ、聞けねぇ相談だな。さくら、前にも言ったよな! 熊が降りて来てるんだ! そんな危険な所に、行かせられない! 調べるのは、俺達に任せろ!」
「わかってる、だけどお願いだよ」
「いや、あんたはわかってない。俺は、見知らぬガキより、あんたの方が大切だって言ってんだ!」
「それでも、あたしが行かないといけないんだ! もしあの子達が、森の中で不安になってるなら、あたしが抱きしめてやらないと」
「さくらさん! 師匠の気持ちも、理解してあげて下さい。みんなも、山には近づかない事! それと、上流付近に近づくのも駄目だ! それに捜索する時は、まとまってくれ。絶対に守ってくれ!」
声が段々と大きくなるさくらの言葉を遮る様に、三島洋二が口を開く。
さくらの気持ちは理解出来る。だがそれ以上に、住人達は幸三に肯定的であった。
命は、替えがきかない。そんな事は、誰だって知っている。だからこそ、恩の有るさくらを危険な場所に向かわせたくない。それは、住人達の総意であっただろう。
しかし一人だけ、幸三の想いを理解しながらも、同時に問題の核心を理解している者がいた。
「洋二。さくらに、幸三の気持ちをわかれと言うなら、お前はさくらの気持ちを理解してやれ」
「先生、何を?」
「わからないか? 幸三、洋二、恐らく子供達は、お前達を見れば逃げるだろう。お前達に、子供達を連れ帰る事は、不可能なんだ。みのりでも厳しいかも知れない。子供達が心を許したのは、さくらだ。さくらしか、子供達を連れて帰る事は出来ない!」
それは、正に核心を突いた言葉であった。
確かに、みのりは子供達と接した。少しは、心を許している可能性が有る。見知らぬ土地で、不安が有っただろう。そんな子供達は、何故さくらについて来た。
それは、さくらを信用していたからに違いあるまい。
それにも関わらず、診療所から逃げ出した。
何の理由が有って、逃げ出したのかまで、推測する事は難しい。その状況で、見知らぬ他人が迎えに行っても、素直について来るとは思えない。
直ぐにでも外に飛び出そうとしていた住人達は、家の中で立ち止まる。そして、事の成り行きを、見届ける事に決めた。
どの道、意見が割れた状況で、無作為に行動しても、成果が出ないのは、わかりきっている。
「それでも、俺は反対だ! 山を探すのは、俺と洋二だけだ。それだけは、引けねぇぞ!」
「わかってないのかい? 話している暇も無いんだよ! あんたは車を使って、辺りを調べて来な! その後、あたしと合流して山に入るんだ!」
「冗談で言ってるんじゃねえんだぞ! あんたは、山がどれだけ危険なのか、わかってねえ! それに、今は月明かりも、届かねぇ場所なんだ。都会出のあんたに、行ける場所じゃねえんだよ! 俺が強引にでも連れて来てやる! それで、文句はねえだろ? どうしてもって言うなら、あんたは麓で待ってろ!」
「それじゃ駄目なんだよ! あの子達が、何で逃げ出したのか、わかってないのかい? あの子達は、人間を怖がってるんだ。最初に診療所に入った時、孝則の事を怖がってたからね。いきなりあんたみたいな、ぶっきらぼうな奴が行ってみな。先生の言う通り、あの子達は全力で逃げるよ!」
「だったら、なんでそんなのを連れて来たんだ!」
「困ってた。それ以外に理由が有るのかい?」
両者共に引かないのは、聞いている皆が理解出来た。
幸三は、頑固である。それ以上に、さくらは一度決めた事を、覆す事はない。
一分一秒も惜しい、そんな中で膠着状態に入り、結論を出せないでいる。そんな間に割って入ったのは、入院用の部屋から戻った孝則であった。
「幸三、さくらの言う通りにしてやれ。これは、村長命令だ! それと、江藤。全員の位置はわかるんだよな?」
「勿論です」
「なら決まりだ。江藤、お前はみんなの位置を、逐一報告しろ! 幸三は山の付近を調べろ、足跡を見つけたら直ぐに連絡しろ。さくらとの合流地点は、診療所だ! 洋二は川の辺りを重点的に探せ! 他の奴らは、郷善の指示に従って動け! 用水路なんかは、徹底的に調べろ! 先生は待機だ! 文句はねぇよなぁ?」
「あぁ。私が出ても、皆に迷惑をかけるだけだ」
「よし! じゃあ、みんな急げ! 直ぐにケリを付けるぞ!」
やはり孝則は、村長で皆のまとめ役なのだ。幸三も頷くしかない。
そして幸三は、ぼやく様に呟く。
「村長、それじゃ二度手間だ。合流が先だ。それと、ガキ共の匂いがついてる物を、用意しておいてくれ」
「あなた、それじゃあ」
「そうだ、隆子。太郎と三郎を連れて来い。洋二、銃を持って出るのを忘れるな! ガキが山に入ったのを確認出来たら、俺と合流だ。頑固なババアを守ってやれ」
妻の隆子は、幸三の言葉に笑みを浮かべて、家の外に出る。何だかんだと、面倒見のいい幸三の様子に、洋二も笑みを浮かべる。
また孝則も笑い声を上げながら、子供達を寝かせた時に、かけていたタオルケットを取りに行く。
そして念を押す様に、江藤が全員にアナウンスを送った。
「夜道は危険ですので、通話はイヤホンマイクで行って下さい。スマートフォンの電源は切らないで下さい。充電が少ない方は、予備のバッテリーを渡しに行きます。皆さん、くれぐれも気を付けて」
住人達は、それぞれに動き出す。
その頃、孝道は既に診療所に到着し、妻の貞江を乗せて、さくらの向かった方面へ車を飛ばした。
ひと悶着が有り、ようやく捜索が始まった。しかし、本当に大変なのは、ここからであった。
さくらは、孝則の制止を聞かずに、単独で捜索に向かう。そして、孝則はみのりを抱えて、入院用のベッドに連れていく。
そして貞江は、事務室に戻りスマートフォンを手にすると、江藤に連絡する。そして、住人全員に緊急の通信回線を繋ぐように依頼した。
会議が終わったばかりにも関わらず、貞江からの緊急連絡が入る。それも、会議とは違う形の、集団通話である。それには、住民も首を傾げるばかりであった。
しかし内容は、つい先程の会議で話題にしていた、事案に関わる問題である。
青年が自力で何処かに消えた。それも、何処に行ったかわからない。
仮に、立って歩ける状態であったとしても、青年は安静にしているべき状態である。無理をして傷口が開けば、大変な事になる。しかも、合併症や副作用の可能性は消えていない。
万が一の事が有ってからでは遅い。直ぐに診療所へ連れ帰らないとならない。
また、子供達が何処に消えたのかも、わからない。
何もない村だからといって、危険がない訳ではない。今まで、住み慣れた住人だけだから、事故が無かっただけである。
街頭が少なく、月明かりだけでは、見落とす物もある。
畑に突っ込んで、軽い怪我をする程度の事を、心配しているのではない。万が一、気が付かずに用水路に落ちたら、大きな怪我を負うだろう。
何よりも危険なのは、無暗に山へ入る事だ。熊が出没する時期なのだ、遭遇する可能性だってある。
焦った様に早口で捲し立てる貞江の姿で、住人達は事の重要さを思い知らされた。
「くそっ! なんてこった! 貞江、俺が直ぐに車を出す。お前は、診療所で待機してろ!」
「慌てるな孝道! さくら、聞いているんだろ? その若者は、何処に行ったのか、検討がついているのか?」
「あぁ。多分、山道付近だろうね。帰り道を探しているんじゃないのかい?」
「そうか。ただ、そっちは応援が必要だな」
「俺が行く」
「なら孝道、そっちは任せるぞ!」
「ああ、先生。任せておけ」
孝道は、直ぐに家を飛び出すと、車を動かして診療所方面に向かう。
「ただ、問題は子供達だな。さくら、行きそうな場所に、心当たりはないか?」
「先生、あたしにもわからないよ。みんなに迷惑をかけるけど、手分けをして探してもらうしかないよ」
聞かれても答えられないのは、当然だろう。
同じ人間同士でも、出会ったばかりなら、人となりを理解するまでには、至らないだろう。
ましてや人間ではなく、言葉も通じない、どこで何をしていたのかもわからない相手だ。仮に行動を予測出来たとしても、当たる確率が低い占いと同じだ。
「先生、それにさくらぁ。こんな時は、仕方ねぇよ。みんなで手分けして探すぞ!」
「あいよ」
「わかったよ、郷善さん」
「それしかアリマセンね」
「あなた。連絡を取り合いながらにしないと」
「中継や位置情報は、任せて下さい」
「おう、江藤。任せるぞ」
郷善の一声で、住人達が動き出す。それぞれスマートフォンを持ったまま、懐中電灯を探しに家の中を歩き回る。
その会話を聞きながら、さくらは歩みを進める。同時に、子供達の行方について、考えを巡らせていた。
子供達とは、何処から来た? いや、それよりも何処で会った?
そうだ、街道の脇には森が有った。そこから、来たんじゃないのか?
それなら向かう場所は、山の可能性が高いんじゃないのか?
簡単な思考プロセスであろう。しかし、さくらの推測は、間違っていない。
「みんな、済まないね。それとね、子供達なんだけど、森に住んでいた気がするんだよ。そうすると、山に向かったかもしれない。もし、山に入っているなら、あたしも連れてっておくれ」
しかし、さくらの言葉に真っ向から反対したのは、山瀬幸三であった。
「そりゃあ、聞けねぇ相談だな。さくら、前にも言ったよな! 熊が降りて来てるんだ! そんな危険な所に、行かせられない! 調べるのは、俺達に任せろ!」
「わかってる、だけどお願いだよ」
「いや、あんたはわかってない。俺は、見知らぬガキより、あんたの方が大切だって言ってんだ!」
「それでも、あたしが行かないといけないんだ! もしあの子達が、森の中で不安になってるなら、あたしが抱きしめてやらないと」
「さくらさん! 師匠の気持ちも、理解してあげて下さい。みんなも、山には近づかない事! それと、上流付近に近づくのも駄目だ! それに捜索する時は、まとまってくれ。絶対に守ってくれ!」
声が段々と大きくなるさくらの言葉を遮る様に、三島洋二が口を開く。
さくらの気持ちは理解出来る。だがそれ以上に、住人達は幸三に肯定的であった。
命は、替えがきかない。そんな事は、誰だって知っている。だからこそ、恩の有るさくらを危険な場所に向かわせたくない。それは、住人達の総意であっただろう。
しかし一人だけ、幸三の想いを理解しながらも、同時に問題の核心を理解している者がいた。
「洋二。さくらに、幸三の気持ちをわかれと言うなら、お前はさくらの気持ちを理解してやれ」
「先生、何を?」
「わからないか? 幸三、洋二、恐らく子供達は、お前達を見れば逃げるだろう。お前達に、子供達を連れ帰る事は、不可能なんだ。みのりでも厳しいかも知れない。子供達が心を許したのは、さくらだ。さくらしか、子供達を連れて帰る事は出来ない!」
それは、正に核心を突いた言葉であった。
確かに、みのりは子供達と接した。少しは、心を許している可能性が有る。見知らぬ土地で、不安が有っただろう。そんな子供達は、何故さくらについて来た。
それは、さくらを信用していたからに違いあるまい。
それにも関わらず、診療所から逃げ出した。
何の理由が有って、逃げ出したのかまで、推測する事は難しい。その状況で、見知らぬ他人が迎えに行っても、素直について来るとは思えない。
直ぐにでも外に飛び出そうとしていた住人達は、家の中で立ち止まる。そして、事の成り行きを、見届ける事に決めた。
どの道、意見が割れた状況で、無作為に行動しても、成果が出ないのは、わかりきっている。
「それでも、俺は反対だ! 山を探すのは、俺と洋二だけだ。それだけは、引けねぇぞ!」
「わかってないのかい? 話している暇も無いんだよ! あんたは車を使って、辺りを調べて来な! その後、あたしと合流して山に入るんだ!」
「冗談で言ってるんじゃねえんだぞ! あんたは、山がどれだけ危険なのか、わかってねえ! それに、今は月明かりも、届かねぇ場所なんだ。都会出のあんたに、行ける場所じゃねえんだよ! 俺が強引にでも連れて来てやる! それで、文句はねえだろ? どうしてもって言うなら、あんたは麓で待ってろ!」
「それじゃ駄目なんだよ! あの子達が、何で逃げ出したのか、わかってないのかい? あの子達は、人間を怖がってるんだ。最初に診療所に入った時、孝則の事を怖がってたからね。いきなりあんたみたいな、ぶっきらぼうな奴が行ってみな。先生の言う通り、あの子達は全力で逃げるよ!」
「だったら、なんでそんなのを連れて来たんだ!」
「困ってた。それ以外に理由が有るのかい?」
両者共に引かないのは、聞いている皆が理解出来た。
幸三は、頑固である。それ以上に、さくらは一度決めた事を、覆す事はない。
一分一秒も惜しい、そんな中で膠着状態に入り、結論を出せないでいる。そんな間に割って入ったのは、入院用の部屋から戻った孝則であった。
「幸三、さくらの言う通りにしてやれ。これは、村長命令だ! それと、江藤。全員の位置はわかるんだよな?」
「勿論です」
「なら決まりだ。江藤、お前はみんなの位置を、逐一報告しろ! 幸三は山の付近を調べろ、足跡を見つけたら直ぐに連絡しろ。さくらとの合流地点は、診療所だ! 洋二は川の辺りを重点的に探せ! 他の奴らは、郷善の指示に従って動け! 用水路なんかは、徹底的に調べろ! 先生は待機だ! 文句はねぇよなぁ?」
「あぁ。私が出ても、皆に迷惑をかけるだけだ」
「よし! じゃあ、みんな急げ! 直ぐにケリを付けるぞ!」
やはり孝則は、村長で皆のまとめ役なのだ。幸三も頷くしかない。
そして幸三は、ぼやく様に呟く。
「村長、それじゃ二度手間だ。合流が先だ。それと、ガキ共の匂いがついてる物を、用意しておいてくれ」
「あなた、それじゃあ」
「そうだ、隆子。太郎と三郎を連れて来い。洋二、銃を持って出るのを忘れるな! ガキが山に入ったのを確認出来たら、俺と合流だ。頑固なババアを守ってやれ」
妻の隆子は、幸三の言葉に笑みを浮かべて、家の外に出る。何だかんだと、面倒見のいい幸三の様子に、洋二も笑みを浮かべる。
また孝則も笑い声を上げながら、子供達を寝かせた時に、かけていたタオルケットを取りに行く。
そして念を押す様に、江藤が全員にアナウンスを送った。
「夜道は危険ですので、通話はイヤホンマイクで行って下さい。スマートフォンの電源は切らないで下さい。充電が少ない方は、予備のバッテリーを渡しに行きます。皆さん、くれぐれも気を付けて」
住人達は、それぞれに動き出す。
その頃、孝道は既に診療所に到着し、妻の貞江を乗せて、さくらの向かった方面へ車を飛ばした。
ひと悶着が有り、ようやく捜索が始まった。しかし、本当に大変なのは、ここからであった。
0
お気に入りに追加
1
あなたにおすすめの小説

ご飯を食べて異世界に行こう
compo
ライト文芸
会社が潰れた…
僅かばかりの退職金を貰ったけど、独身寮を追い出される事になった僕は、貯金と失業手当を片手に新たな旅に出る事にしよう。
僕には生まれつき、物理的にあり得ない異能を身につけている。
異能を持って、旅する先は…。
「異世界」じゃないよ。
日本だよ。日本には変わりないよ。

【完結済】ラーレの初恋
こゆき
恋愛
元気なアラサーだった私は、大好きな中世ヨーロッパ風乙女ゲームの世界に転生していた!
死因のせいで顔に大きな火傷跡のような痣があるけど、推しが愛してくれるから問題なし!
けれど、待ちに待った誕生日のその日、なんだかみんなの様子がおかしくて──?
転生した少女、ラーレの初恋をめぐるストーリー。
他サイトにも掲載しております。

"わたし"が死んで、"私"が生まれた日。
青花美来
ライト文芸
目が覚めたら、病院のベッドの上だった。
大怪我を負っていた私は、その時全ての記憶を失っていた。
私はどうしてこんな怪我をしているのだろう。
私は一体、どんな人生を歩んできたのだろう。
忘れたままなんて、怖いから。
それがどんなに辛い記憶だったとしても、全てを思い出したい。
第5回ライト文芸大賞にて奨励賞を受賞しました。ありがとうございました。

セリフ集
ツムギ
ライト文芸
フリーのセリフ集を置いています。女性用、男性用、性別不詳で分けておりますが、性別関係なく、お好きなセリフをお読み下さって大丈夫です。noteにも同じ物をのせています。
配信や動画内でのセリフ枠などに活用して頂いて構いません。使用報告もいりません。可能ならば作者である望本(もちもと)ツムギの名前を出して頂けると嬉しい限りです。
随時更新して行きます。
神楽囃子の夜
紫音
ライト文芸
※第6回ライト文芸大賞にて奨励賞を受賞しました。応援してくださった皆様、ありがとうございました。
【あらすじ】
地元の夏祭りを訪れていた少年・狭野笙悟(さのしょうご)は、そこで見かけた幽霊の少女に一目惚れしてしまう。彼女が現れるのは年に一度、祭りの夜だけであり、その姿を見ることができるのは狭野ただ一人だけだった。
年を重ねるごとに想いを募らせていく狭野は、やがて彼女に秘められた意外な真実にたどり着く……。
四人の男女の半生を描く、時を越えた現代ファンタジー。

【完結】離婚の危機!?ある日、妻が実家に帰ってしまった!!
つくも茄子
ライト文芸
イギリス人のロイドには国際結婚をした日本人の妻がいる。仕事の家庭生活も順調だった。なのに、妻が実家(日本)に戻ってしまい離婚の危機に陥ってしまう。美貌、頭脳明晰、家柄良しの完璧エリートのロイドは実は生活能力ゼロ男。友人のエリックから試作段階の家政婦ロボットを使わないかと提案され、頷いたのが運のツキ。ロイドと家政婦ロボットとの攻防戦が始まった。
僕の彼女は婦人自衛官
防人2曹
ライト文芸
ちょっと小太りで気弱なシステムエンジニアの主人公・新田剛は、会社の先輩の女子社員に伊藤佳織を紹介される。佳織は陸上自衛官という特殊な仕事に就く女性。そのショートカットな髪型が良く似合い、剛は佳織に一目惚れしてしまう。佳織は彼氏なら職場の外に人が良いと思っていた。4度目のデートで佳織に告白した剛は、佳織からOKを貰い、2人は交際開始するが、陸上自衛官とまだまだ底辺エンジニアのカップルのほのぼのストーリー。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる