109 / 415
それぞれの決着
108 エルラフィアの本気
しおりを挟む
約六千の兵を率いて進軍を開始したクラウス。脇には補佐としてシリウスがおり、シリウスの傍にはメルフィーとセムスの姿もあった。そして帝国から離脱し、エルラフィア軍に参加したトールも、隊を率いて進軍をしていた。
兵達が抱える想いは、多少なりとも異なるだろう。家族の為、愛する人の為、国の為、故郷の為。だが、共通するのは、守りたいという想い。
それは、クラウスの言葉でその想いは、より強くなった。平和な世界を愛する者達の為に、兵達は英雄の意思を心に宿した。
毒虫により一割の兵が戦線離脱したメルドマリューネ軍は、速度を落としながらも行軍を続ける。そして、王都から数十キロ先の平原で、両軍が衝突する事となった。
一人当たりが、高い魔法の能力を持つメルドマリューネ軍。ペスカが発案した、近未来武器で強化したエルラフィア軍。両軍共に魔法を基本とした戦い方をするが、その手段は全く異なる。
異なるのはもう一つ。
ただ命令を遂行するだけの人形と化したメルドマリューネ軍。クラウスの演説により、志気が高まっているエルラフィア軍。
その違いは、明らかな結果として出る。
「魔攻砲、放て~!」
先制を行ったのは、エルラフィア軍であった。クラウスの合図により、新型砲弾が打ち出される。
どれだけ訓練しても、人間の兵士では魔法が届く限界がある。魔攻砲はその倍以上の距離から攻撃可能である。それは局地戦において、圧倒的な優位性を持つだろう。
そして新型砲弾、記憶強制リセットくんの威力が発揮される。メルドマリューネ軍の前線は、脳の記憶領域に過度な魔法の干渉を受け、次々と意識を失い倒れていく。
エルラフィア軍は、第二射の装填を急ぐ。シリウスは初撃の様子を確認すると、クラウスに話しかけた。
「一先ずは成功のようですね、ルクスフィア卿」
「油断はいけない、メイザー卿。実証試験も済んでいない魔法だ。どんな影響が出るかわからない」
「ルクスフィア卿、続けますか?」
「あぁ。時間はかかるだろうが、殺すより生かした方が、将来的には効果が有るはずだ」
「そうですね。上手く行けば、民の半分を失った我が国で、労働力の足しになるでしょう」
「何名かは、直ぐに王都へ搬送。マルス殿が記憶の植え付け実験をする事になっている」
「それはお任せ下さい。自走式荷車を数台用意しております」
倒れた前線を乗り越えて、メルドマリューネ軍の第二部隊が前へと進んで来る。それを確認した、クラウスは再び魔攻砲の発射を命じる。
砲弾は第二部隊にも命中し、重度の意識混濁者を増やしていった。
メルドマリューネ軍の魔法は、エルラフィア軍に届かない。メルドマリューネ軍は、魔法と物理両方の障壁を何重にも張り、第三、第四部隊と次々に軍を進める。だが砲弾は、その障壁を難なく突き抜け、メルドマリューネ軍に着弾する。
これは、ペスカの師である王立魔法研究所の所長マルスが、弾丸に付与した魔法による影響であった。
マルスは、砲弾が放物線を描き落下する直前を狙って発動する、マナキャンセラーを砲弾に付与していた。その為、砲弾は魔法で張られた障壁を突き破り着弾する。王立魔法研究所が本領発揮した瞬間だった。
「流石マルス殿、見事だな。ペスカ様の師だけは有る」
「あの方は、姉上の魔法を一番理解してらっしゃる。私では、思いつきませんよ」
「メイザー卿。悔しいが私もだ」
「さて、ルクスフィア卿。そろそろ、終わりにしますか?」
「そうだな」
クラウスの合図で、ライフル部隊が前に進み、三日月状に広がる。尚も進んで来るメルドマリューネ軍を囲い込み、ライフルで一斉射撃した。戦闘開始からほんの数時間、メルドマリューネ軍は完全に沈黙した。
クラウスは、敵軍の状況確認を急がせる。
新型砲弾と銃弾で撃たれたメルドマリューネ軍は、昏睡状態にあるものの、生命の維持が確認された。
シリウスは詳しい状態を王都へ連絡し、数名を選び搬送させる。それと同時にクラウスは、専用の通信回線でグラスキルスとペスカ達に連絡を入れた。
「メルドマリューネ軍は壊滅、これから残党を探しながら北へ向かいます」
「クラウス。記憶強制リセットくんはどうだった?」
「おい、何だよペスカ。その変なのは?」
「お兄ちゃん。通信の邪魔しないで!」
「クラウスさん達に、迷惑かけてんじゃねぇだろうな」
「私がそんな事する訳ないでしょ! あれは、王都の研究室に行った時に置いてきた、メルドマリューネ用の対策なの。マルス所長に実験して貰おうと思っていて、お願いする機会が無かったんだよ」
「相変わらず、お二人は仲がよろしいですね。新型魔法は、リセットくんという物しか使用しておりません。撃たれた者は、意識混濁の上で昏睡。命は辛うじてといったところです。数名を王都に搬送させましたので、実験完了次第マルス殿から連絡があると思います」
「意識の回復は、治癒の魔法で何とでもなるけど、ニューロン自体が破壊されてたら、医療知識が無いこの世界の人達が、回復手術をするのは不可能だからね。実験後は、ちゃんとメモに書いたテストをする事! マルス所長に念押ししといてよ」
「単語の意味が解りませんが、手記の実証確認を取れと仰りたいのでしょうか?」
「そうだよ。クラウス、あんた平和になったら、日本に行って医大に通うと良いよ」
「イダイとやらの意味は解りませんが、確認の件は必ずマルス殿にお伝えします」
通信が終わり、深く息を吐くクラウス。その様子を見ていたシリウスが、クラウスに尋ねた。
「何やら難しい顔をなさってるが、姉上は何と?」
「メイザー卿。悪いが、マルス殿に連絡を頼めるか?」
「何でも仰って下さい」
「ペスカ様の手記に、被験者の実証確認をする手段が記されている様だ。必ず行う様に、念を押してくれ。それと実験の結果は、直ぐにペスカ様に報告した方が良いだろう。かなり精緻な作業のようだ」
「承知しました、連絡しておきます」
「それにしても、ペスカ様と話をすると、自分の稚拙さが身に沁みる」
「姉上の頭脳は、ルクスフィア卿でも着いて行くのがやっとですか? 私では何が何やらと言った所ですが」
苦笑いを浮かべるシリウスに、クラウスは少しばかりの笑顔を浮かべる。
シリウスが再び王都へ連絡を入れると、クラウスは各隊に残弾の確認等をさせ、進軍の準備を整える。
三国連合、エルラフィア軍共に快勝。だが、まだこれは序盤に過ぎない。
エルラフィア軍が勝利を収めた頃、国境を越え魔道大国メルドマリューネに入った三国連合は、人とモンスターの混成軍と対峙していた。
エルラフィア軍が、人命を救いつつ勝利を収めるには、かなり困難な状況が待ち受ける。そして、ペスカ達もメルドマリューネの領土に足を踏み入れる。
佳境を迎えつつある戦い。ペスカ達の進撃が始まる。
兵達が抱える想いは、多少なりとも異なるだろう。家族の為、愛する人の為、国の為、故郷の為。だが、共通するのは、守りたいという想い。
それは、クラウスの言葉でその想いは、より強くなった。平和な世界を愛する者達の為に、兵達は英雄の意思を心に宿した。
毒虫により一割の兵が戦線離脱したメルドマリューネ軍は、速度を落としながらも行軍を続ける。そして、王都から数十キロ先の平原で、両軍が衝突する事となった。
一人当たりが、高い魔法の能力を持つメルドマリューネ軍。ペスカが発案した、近未来武器で強化したエルラフィア軍。両軍共に魔法を基本とした戦い方をするが、その手段は全く異なる。
異なるのはもう一つ。
ただ命令を遂行するだけの人形と化したメルドマリューネ軍。クラウスの演説により、志気が高まっているエルラフィア軍。
その違いは、明らかな結果として出る。
「魔攻砲、放て~!」
先制を行ったのは、エルラフィア軍であった。クラウスの合図により、新型砲弾が打ち出される。
どれだけ訓練しても、人間の兵士では魔法が届く限界がある。魔攻砲はその倍以上の距離から攻撃可能である。それは局地戦において、圧倒的な優位性を持つだろう。
そして新型砲弾、記憶強制リセットくんの威力が発揮される。メルドマリューネ軍の前線は、脳の記憶領域に過度な魔法の干渉を受け、次々と意識を失い倒れていく。
エルラフィア軍は、第二射の装填を急ぐ。シリウスは初撃の様子を確認すると、クラウスに話しかけた。
「一先ずは成功のようですね、ルクスフィア卿」
「油断はいけない、メイザー卿。実証試験も済んでいない魔法だ。どんな影響が出るかわからない」
「ルクスフィア卿、続けますか?」
「あぁ。時間はかかるだろうが、殺すより生かした方が、将来的には効果が有るはずだ」
「そうですね。上手く行けば、民の半分を失った我が国で、労働力の足しになるでしょう」
「何名かは、直ぐに王都へ搬送。マルス殿が記憶の植え付け実験をする事になっている」
「それはお任せ下さい。自走式荷車を数台用意しております」
倒れた前線を乗り越えて、メルドマリューネ軍の第二部隊が前へと進んで来る。それを確認した、クラウスは再び魔攻砲の発射を命じる。
砲弾は第二部隊にも命中し、重度の意識混濁者を増やしていった。
メルドマリューネ軍の魔法は、エルラフィア軍に届かない。メルドマリューネ軍は、魔法と物理両方の障壁を何重にも張り、第三、第四部隊と次々に軍を進める。だが砲弾は、その障壁を難なく突き抜け、メルドマリューネ軍に着弾する。
これは、ペスカの師である王立魔法研究所の所長マルスが、弾丸に付与した魔法による影響であった。
マルスは、砲弾が放物線を描き落下する直前を狙って発動する、マナキャンセラーを砲弾に付与していた。その為、砲弾は魔法で張られた障壁を突き破り着弾する。王立魔法研究所が本領発揮した瞬間だった。
「流石マルス殿、見事だな。ペスカ様の師だけは有る」
「あの方は、姉上の魔法を一番理解してらっしゃる。私では、思いつきませんよ」
「メイザー卿。悔しいが私もだ」
「さて、ルクスフィア卿。そろそろ、終わりにしますか?」
「そうだな」
クラウスの合図で、ライフル部隊が前に進み、三日月状に広がる。尚も進んで来るメルドマリューネ軍を囲い込み、ライフルで一斉射撃した。戦闘開始からほんの数時間、メルドマリューネ軍は完全に沈黙した。
クラウスは、敵軍の状況確認を急がせる。
新型砲弾と銃弾で撃たれたメルドマリューネ軍は、昏睡状態にあるものの、生命の維持が確認された。
シリウスは詳しい状態を王都へ連絡し、数名を選び搬送させる。それと同時にクラウスは、専用の通信回線でグラスキルスとペスカ達に連絡を入れた。
「メルドマリューネ軍は壊滅、これから残党を探しながら北へ向かいます」
「クラウス。記憶強制リセットくんはどうだった?」
「おい、何だよペスカ。その変なのは?」
「お兄ちゃん。通信の邪魔しないで!」
「クラウスさん達に、迷惑かけてんじゃねぇだろうな」
「私がそんな事する訳ないでしょ! あれは、王都の研究室に行った時に置いてきた、メルドマリューネ用の対策なの。マルス所長に実験して貰おうと思っていて、お願いする機会が無かったんだよ」
「相変わらず、お二人は仲がよろしいですね。新型魔法は、リセットくんという物しか使用しておりません。撃たれた者は、意識混濁の上で昏睡。命は辛うじてといったところです。数名を王都に搬送させましたので、実験完了次第マルス殿から連絡があると思います」
「意識の回復は、治癒の魔法で何とでもなるけど、ニューロン自体が破壊されてたら、医療知識が無いこの世界の人達が、回復手術をするのは不可能だからね。実験後は、ちゃんとメモに書いたテストをする事! マルス所長に念押ししといてよ」
「単語の意味が解りませんが、手記の実証確認を取れと仰りたいのでしょうか?」
「そうだよ。クラウス、あんた平和になったら、日本に行って医大に通うと良いよ」
「イダイとやらの意味は解りませんが、確認の件は必ずマルス殿にお伝えします」
通信が終わり、深く息を吐くクラウス。その様子を見ていたシリウスが、クラウスに尋ねた。
「何やら難しい顔をなさってるが、姉上は何と?」
「メイザー卿。悪いが、マルス殿に連絡を頼めるか?」
「何でも仰って下さい」
「ペスカ様の手記に、被験者の実証確認をする手段が記されている様だ。必ず行う様に、念を押してくれ。それと実験の結果は、直ぐにペスカ様に報告した方が良いだろう。かなり精緻な作業のようだ」
「承知しました、連絡しておきます」
「それにしても、ペスカ様と話をすると、自分の稚拙さが身に沁みる」
「姉上の頭脳は、ルクスフィア卿でも着いて行くのがやっとですか? 私では何が何やらと言った所ですが」
苦笑いを浮かべるシリウスに、クラウスは少しばかりの笑顔を浮かべる。
シリウスが再び王都へ連絡を入れると、クラウスは各隊に残弾の確認等をさせ、進軍の準備を整える。
三国連合、エルラフィア軍共に快勝。だが、まだこれは序盤に過ぎない。
エルラフィア軍が勝利を収めた頃、国境を越え魔道大国メルドマリューネに入った三国連合は、人とモンスターの混成軍と対峙していた。
エルラフィア軍が、人命を救いつつ勝利を収めるには、かなり困難な状況が待ち受ける。そして、ペスカ達もメルドマリューネの領土に足を踏み入れる。
佳境を迎えつつある戦い。ペスカ達の進撃が始まる。
0
お気に入りに追加
391
あなたにおすすめの小説
うっかり女神さまからもらった『レベル9999』は使い切れないので、『譲渡』スキルで仲間を強化して最強パーティーを作ることにしました
akairo
ファンタジー
「ごめんなさい!貴方が死んだのは私のクシャミのせいなんです!」
帰宅途中に工事現場の足台が直撃して死んだ、早良 悠月(さわら ゆずき)が目覚めた目の前には女神さまが土下座待機をして待っていた。
謝る女神さまの手によって『ユズキ』として転生することになったが、その直後またもや女神さまの手違いによって、『レベル9999』と職業『譲渡士』という謎の職業を付与されてしまう。
しかし、女神さまの世界の最大レベルは99。
勇者や魔王よりも強いレベルのまま転生することになったユズキの、使い切ることもできないレベルの使い道は仲間に譲渡することだった──!?
転生先で出会ったエルフと魔族の少女。スローライフを掲げるユズキだったが、二人と共に世界を回ることで国を巻き込む争いへと巻き込まれていく。
※9月16日
タイトル変更致しました。
前タイトルは『レベル9999は転生した世界で使い切れないので、仲間にあげることにしました』になります。
仲間を強くして無双していく話です。
『小説家になろう』様でも公開しています。

俺に王太子の側近なんて無理です!
クレハ
ファンタジー
5歳の時公爵家の家の庭にある木から落ちて前世の記憶を思い出した俺。
そう、ここは剣と魔法の世界!
友達の呪いを解くために悪魔召喚をしたりその友達の側近になったりして大忙し。
ハイスペックなちゃらんぽらんな人間を演じる俺の奮闘記、ここに開幕。

元ゲーマーのオタクが悪役令嬢? ごめん、そのゲーム全然知らない。とりま異世界ライフは普通に楽しめそうなので、設定無視して自分らしく生きます
みなみ抄花
ファンタジー
前世で死んだ自分は、どうやらやったこともないゲームの悪役令嬢に転生させられたようです。
女子力皆無の私が令嬢なんてそもそもが無理だから、設定無視して自分らしく生きますね。
勝手に転生させたどっかの神さま、ヒロインいじめとか勇者とか物語の盛り上げ役とかほんっと心底どうでも良いんで、そんなことよりチート能力もっとよこしてください。
能力値カンストで異世界転生したので…のんびり生きちゃダメですか?
火産霊神
ファンタジー
私の異世界転生、思ってたのとちょっと違う…?
24歳OLの立花由芽は、ある日異世界転生し「ユメ」という名前の16歳の魔女として生きることに。その世界は魔王の脅威に怯え…ているわけでもなく、レベルアップは…能力値がカンストしているのでする必要もなく、能力を持て余した彼女はスローライフをおくることに。そう決めた矢先から何やらイベントが発生し…!?

【完結】天下無敵の公爵令嬢は、おせっかいが大好きです
ノデミチ
ファンタジー
ある女医が、天寿を全うした。
女神に頼まれ、知識のみ持って転生。公爵令嬢として生を受ける。父は王国元帥、母は元宮廷魔術師。
前世の知識と父譲りの剣技体力、母譲りの魔法魔力。権力もあって、好き勝手生きられるのに、おせっかいが大好き。幼馴染の二人を巻き込んで、突っ走る!
そんな変わった公爵令嬢の物語。
アルファポリスOnly
2019/4/21 完結しました。
沢山のお気に入り、本当に感謝します。
7月より連載中に戻し、拾異伝スタートします。
2021年9月。
ファンタジー小説大賞投票御礼として外伝スタート。主要キャラから見たリスティア達を描いてます。
10月、再び完結に戻します。
御声援御愛読ありがとうございました。
【完結】転生7年!ぼっち脱出して王宮ライフ満喫してたら王国の動乱に巻き込まれた少女戦記 〜愛でたいアイカは救国の姫になる
三矢さくら
ファンタジー
【完結しました】異世界からの召喚に応じて6歳児に転生したアイカは、護ってくれる結界に逆に閉じ込められた結果、山奥でサバイバル生活を始める。
こんなはずじゃなかった!
異世界の山奥で過ごすこと7年。ようやく結界が解けて、山を下りたアイカは王都ヴィアナで【天衣無縫の無頼姫】の異名をとる第3王女リティアと出会う。
珍しい物好きの王女に気に入られたアイカは、なんと侍女に取り立てられて王宮に!
やっと始まった異世界生活は、美男美女ぞろいの王宮生活!
右を見ても左を見ても「愛でたい」美人に美少女! 美男子に美少年ばかり!
アイカとリティア、まだまだ幼い侍女と王女が数奇な運命をたどる異世界王宮ファンタジー戦記。
30代社畜の私が1ヶ月後に異世界転生するらしい。
ひさまま
ファンタジー
前世で搾取されまくりだった私。
魂の休養のため、地球に転生したが、地球でも今世も搾取されまくりのため魂の消滅の危機らしい。
とある理由から元の世界に戻るように言われ、マジックバックを自称神様から頂いたよ。
これで地球で買ったものを持ち込めるとのこと。やっぱり夢ではないらしい。
取り敢えず、明日は退職届けを出そう。
目指せ、快適異世界生活。
ぽちぽち更新します。
作者、うっかりなのでこれも買わないと!というのがあれば教えて下さい。
脳内の空想を、つらつら書いているのでお目汚しな際はごめんなさい。

神々に見捨てられし者、自力で最強へ
九頭七尾
ファンタジー
三大貴族の一角、アルベール家の長子として生まれた少年、ライズ。だが「祝福の儀」で何の天職も授かることができなかった彼は、『神々に見捨てられた者』と蔑まれ、一族を追放されてしまう。
「天職なし。最高じゃないか」
しかし彼は逆にこの状況を喜んだ。というのも、実はこの世界は、前世で彼がやり込んでいたゲーム【グランドワールド】にそっくりだったのだ。
天職を取得せずにゲームを始める「超ハードモード」こそが最強になれる道だと知るライズは、前世の知識を活かして成り上がっていく。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる