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混乱の東京
310 インビジブルサイト その7
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サイレンを鳴らして首都高を二台のパトカーが爆走する。東名高速へ入り、そのまま横浜町田ICへ。更に国道十六号をサイレンを鳴らしながら、走り続けた。その間も、無線による連絡が絶え間なく入って来る。しかし、欲しい情報はなかなか得られない。
そして対策本部は、混乱状態にあった。
もう直ぐ現場周辺から避難が完了する。そんな報告とは別に、市民に被害が出たと救急車を求める連絡があった。また、緊急停止した列車内で乗客が暴動を起こしたという報告まで上がる一方で、緊急停止した電車は最寄り駅まで引き返したと言う報告まで上がる。
情報が錯綜し正しい情報が、判然としない。少なくとも鉄道に関する報告は、JR等に確認した所、誤りである事が判明した。
今回の現場指揮者である安西には、連絡が取れない状態が続き、ようやく連絡が取れたかと思えば、これまで上がって来た報告とは異なる点が多かった。
この時点で対策本部は、本事件に関わる警察官全てに無線使用の禁止を通達する。そして一切の指揮は、これから向かう特霊局の遼太郎と、対策本部の佐藤に一任する事を決定した。
「佐藤、わかってるな」
「はい。今回のホシは、利用されたと考えるのが、妥当でしょう。意図的に、事件を起こそうとしている奴がいる。それも複数」
「流石に安西一人じゃ、手に余る状況だ。着いたらお前は、警官の指揮に当たれ。俺は現場を何とかする」
「わかってます。東郷さん」
車内は、緊張感が漂う。そんな中、黙って車外の景色を眺めていたアルキエルが、徐に口を開いた。
「ミスラよぉ。さっきエスエヌエスって言ってたよな。そりゃ何だ?」
「情報伝達の技術だ。拡散効果もある」
「色々とめんどくせぇな。後なぁお前らが使ってた、無線やら電話やらの仕組みもわからねぇけどよぉ。なんだその通信ってのか? それを操作できるのが居たら、奴さんらの勝ちが確定するな。お前らの世界じゃ、そいつで情報のやり取りしてんだろ?」
アルキエルの言葉は、佐藤と遼太郎を青ざめさせるには充分な内容だった。起こり得る可能性も含めて。
事件の裏でどんな意図が働いていたとしても、後手に回っている事は確かだろう。それでも今は、現在進行中の事件を収めなければならない。最悪の事態を起こさせない為に。
二台のパトカーは国道をひた走り、現場へと近づいていく。誘導する警察官と、それに従い駅周辺から遠ざかる人々の流れが見えてくる。繁華街の通りは、警察官によって封鎖されている。
封鎖を抜けて見えてくるのは、結界を維持する男と、安全帯を装着しようとしている男女であった。そしてアルキエルは、はしゃぐ様に後部座席から前方へ体を乗り出す。
「おいミスラ。あの小娘、見た事あるぞ」
「空ちゃんを知ってるのか? まさか、あいつらあの中に飛び込もうってんじゃねぇだろうな!」
「はっはははっはぁ! 良い面してやがるぜあの小娘、グレイラスの時に居たペスカの連れだろ! 流石は神気を受けて、失神しなかっただけあるぜぇ」
「おい、アルキエル。何するつもりだ!」
「大体の状況は理解したぜ。任せとけミスラぁ!」
スピードを上げて道路を走るパトカーのドアを開けて、アルキエルは身を乗り出していた。現場に近づくや否や、アルキエルは車から勢いよく飛び出す。大きく跳躍したアルキエルは、周囲を見渡しながら空の近くへ着地する。
「面白れぇ状況だ! おい小娘、俺が力を貸してやる。止めて見せろや!」
ほんの僅か唖然とした空だが、直ぐに警戒を露わにし、安西を背に庇う。それもそうだろう、冬也が倒した戦いの神が目の前に現れたのだから。空の警戒を理解したのか、アルキエルは言葉を続ける。
「危害を加えようってんじゃねぇんだ、小娘」
「何であなたが? 消滅したんじゃないの?」
「あぁ? 何も聞いてねぇのか、めんどくせぇ。まぁいい。てめぇは、結界の中に入って、あの亀裂を消滅させようってんだろ? 今のてめぇじゃ、やるだけ無駄だ!」
「はぁ? ふざけないで!」
「神の俺が言ってるんだ。間違いねぇ、馬鹿野郎!」
アルキエルの神格は、女神セリュシオネの手で消滅させると、空は聞かされていた。そして、その後の状況を知らない。
かつては敵が、再び目の前に現れた。少しでも判断を誤れば、危機的状況を更に悪化させる事に成り兼ねない。空がそう考えても、おかしくはないだろう。空は慎重に、アルキエルを探りながら会話をする。それは、アルキエルの真意を確かめる為。
威圧的な態度は相変わらず。しかし、かつて圧倒的だった神気はなりを潜め、殺気も感じない。何かが変だ、アルキエルの言う事は本当なのか? 半信半疑に陥る空を、真に安堵させたのは、聞きなれた親友の声だった。
「こら! 空ちゃんをいじめるな!」
「ペスカぁ。てめぇ、俺が力を貸そうってのに、何ほざきやがる!」
「うっさい! 空ちゃん、大丈夫だった? 痛い事されてない?」
「ペスカちゃん・・・」
空の胸に熱いものが込み上げる。これは幼い頃から、何度も繰り返されていた光景だった。遠く離れた親友との再会で、再びそんな言葉が聞けるとは思っていなかった。
張り詰められた糸が、優しく緩んでいくのがわかる。肩から余計な力が抜けていくのがわかる。溢れそうになる涙を、空は懸命に堪える。
そんな場合じゃない、今は異常事態に対処しなければ!
気持ちを切り替えようとする空。しかし、空の心を揺さぶるのは、ペスカだけでは無かった。
「はしゃいでんじゃねぇよ、アルキエル!」
随分と長い間、声を聴いていない。忘れられてしまったのかと思う位に。堪えた涙が、零れそうになる。姿を見れば、許してしまいそうになる。二年以上もの間、放置し続けた事を許してはいけない。この男を許して良いはずが無い。
空は冬也から顔を背け、亀裂の方に視線を向けた。それでも胸の高まりが早まる一方。顔が熱い、緊張で声が出ない、凄く汗をかいている気がする。
お願い、近づかないで!
ゆっくりと冬也が近づいて来るのを感じ、空はじわじわと距離を取ろうとした。どれだけ空が、視界にいれない様にしても、どれだけ離れようとしても、冬也は距離を詰めてくる。そして、隣に立つと優しく語り掛けきた。
「空ちゃん、済まない。言いたい事は有るだろうけど、今はあっちが先だ」
冬也の声は、優しく空の耳へ届く。甘く溶かす様な冬也の声に惹かれ、空はふと冬也に視線を向ける。
しかし冬也の視線は、亀裂の一点を見据えていた。その瞬間、空は理解した。いや、再認識させられたと言うのが、正解かもしれない。
冬也はこう言う男だ。頑固な程に真っ直ぐで、仲間想い。日本へ来たのは、邪神ロメリア関連の清算をする為。ここに駆け付けたのは、自分達を助ける為だろう。
わかってる。でも、久しぶりの再会での一言は、会いたかったでも良いはず。嘘でもいい、そんな言葉が聞きたかった。
わかっていた。私はこの男の中で、決して一番にはなれないのだ。
どれだけの間、片思いをして来たと思う、どれだけの間、この男を見て来たと思う。私は妹の友人でしかない。それ以上になんてなれない。妹の代替品にすらなれない。
そのとき空を襲ったのは、絶望にも近い感情だったのかもしれない。しかし、どれだけ絶望しようとも、心の中から冬也を追い出す事は出来ない。
空は一言も発する事が出来ず、再び亀裂に視線を戻す。そして雑念を取り払おうと、大きく頭を振る。色々な想いがごちゃ混ぜになったまま、一歩は踏み出せない。
何をしにこの場所へ来た。何を求めて、日本へ戻って来た。あの世界に、どんな想いを残して来た。
人の命が簡単に失われる世界、医療技術が発達しておらず、救える命も救えない世界。あの世界の医療を進歩させる為に、帰って来たのではないのか? その為に日本で、頑張って来たのではないのか?
そして、ゆっくりと空は集中し始める。そんな空を見て、ペスカは誇らしさでいっぱいになっていた。
ただ同時に、冬也に対しては、猛烈な怒りを感じていた。同じ人を愛しているからこそ、冬也の態度は許せない。殴り飛ばしてやりたい衝動を抑えて、ペスカは言い放つ。
「はい、はい! みんな、作戦を伝えるからこっちに集中ね! あっと、パパリンは自分の仕事しててね」
そして対策本部は、混乱状態にあった。
もう直ぐ現場周辺から避難が完了する。そんな報告とは別に、市民に被害が出たと救急車を求める連絡があった。また、緊急停止した列車内で乗客が暴動を起こしたという報告まで上がる一方で、緊急停止した電車は最寄り駅まで引き返したと言う報告まで上がる。
情報が錯綜し正しい情報が、判然としない。少なくとも鉄道に関する報告は、JR等に確認した所、誤りである事が判明した。
今回の現場指揮者である安西には、連絡が取れない状態が続き、ようやく連絡が取れたかと思えば、これまで上がって来た報告とは異なる点が多かった。
この時点で対策本部は、本事件に関わる警察官全てに無線使用の禁止を通達する。そして一切の指揮は、これから向かう特霊局の遼太郎と、対策本部の佐藤に一任する事を決定した。
「佐藤、わかってるな」
「はい。今回のホシは、利用されたと考えるのが、妥当でしょう。意図的に、事件を起こそうとしている奴がいる。それも複数」
「流石に安西一人じゃ、手に余る状況だ。着いたらお前は、警官の指揮に当たれ。俺は現場を何とかする」
「わかってます。東郷さん」
車内は、緊張感が漂う。そんな中、黙って車外の景色を眺めていたアルキエルが、徐に口を開いた。
「ミスラよぉ。さっきエスエヌエスって言ってたよな。そりゃ何だ?」
「情報伝達の技術だ。拡散効果もある」
「色々とめんどくせぇな。後なぁお前らが使ってた、無線やら電話やらの仕組みもわからねぇけどよぉ。なんだその通信ってのか? それを操作できるのが居たら、奴さんらの勝ちが確定するな。お前らの世界じゃ、そいつで情報のやり取りしてんだろ?」
アルキエルの言葉は、佐藤と遼太郎を青ざめさせるには充分な内容だった。起こり得る可能性も含めて。
事件の裏でどんな意図が働いていたとしても、後手に回っている事は確かだろう。それでも今は、現在進行中の事件を収めなければならない。最悪の事態を起こさせない為に。
二台のパトカーは国道をひた走り、現場へと近づいていく。誘導する警察官と、それに従い駅周辺から遠ざかる人々の流れが見えてくる。繁華街の通りは、警察官によって封鎖されている。
封鎖を抜けて見えてくるのは、結界を維持する男と、安全帯を装着しようとしている男女であった。そしてアルキエルは、はしゃぐ様に後部座席から前方へ体を乗り出す。
「おいミスラ。あの小娘、見た事あるぞ」
「空ちゃんを知ってるのか? まさか、あいつらあの中に飛び込もうってんじゃねぇだろうな!」
「はっはははっはぁ! 良い面してやがるぜあの小娘、グレイラスの時に居たペスカの連れだろ! 流石は神気を受けて、失神しなかっただけあるぜぇ」
「おい、アルキエル。何するつもりだ!」
「大体の状況は理解したぜ。任せとけミスラぁ!」
スピードを上げて道路を走るパトカーのドアを開けて、アルキエルは身を乗り出していた。現場に近づくや否や、アルキエルは車から勢いよく飛び出す。大きく跳躍したアルキエルは、周囲を見渡しながら空の近くへ着地する。
「面白れぇ状況だ! おい小娘、俺が力を貸してやる。止めて見せろや!」
ほんの僅か唖然とした空だが、直ぐに警戒を露わにし、安西を背に庇う。それもそうだろう、冬也が倒した戦いの神が目の前に現れたのだから。空の警戒を理解したのか、アルキエルは言葉を続ける。
「危害を加えようってんじゃねぇんだ、小娘」
「何であなたが? 消滅したんじゃないの?」
「あぁ? 何も聞いてねぇのか、めんどくせぇ。まぁいい。てめぇは、結界の中に入って、あの亀裂を消滅させようってんだろ? 今のてめぇじゃ、やるだけ無駄だ!」
「はぁ? ふざけないで!」
「神の俺が言ってるんだ。間違いねぇ、馬鹿野郎!」
アルキエルの神格は、女神セリュシオネの手で消滅させると、空は聞かされていた。そして、その後の状況を知らない。
かつては敵が、再び目の前に現れた。少しでも判断を誤れば、危機的状況を更に悪化させる事に成り兼ねない。空がそう考えても、おかしくはないだろう。空は慎重に、アルキエルを探りながら会話をする。それは、アルキエルの真意を確かめる為。
威圧的な態度は相変わらず。しかし、かつて圧倒的だった神気はなりを潜め、殺気も感じない。何かが変だ、アルキエルの言う事は本当なのか? 半信半疑に陥る空を、真に安堵させたのは、聞きなれた親友の声だった。
「こら! 空ちゃんをいじめるな!」
「ペスカぁ。てめぇ、俺が力を貸そうってのに、何ほざきやがる!」
「うっさい! 空ちゃん、大丈夫だった? 痛い事されてない?」
「ペスカちゃん・・・」
空の胸に熱いものが込み上げる。これは幼い頃から、何度も繰り返されていた光景だった。遠く離れた親友との再会で、再びそんな言葉が聞けるとは思っていなかった。
張り詰められた糸が、優しく緩んでいくのがわかる。肩から余計な力が抜けていくのがわかる。溢れそうになる涙を、空は懸命に堪える。
そんな場合じゃない、今は異常事態に対処しなければ!
気持ちを切り替えようとする空。しかし、空の心を揺さぶるのは、ペスカだけでは無かった。
「はしゃいでんじゃねぇよ、アルキエル!」
随分と長い間、声を聴いていない。忘れられてしまったのかと思う位に。堪えた涙が、零れそうになる。姿を見れば、許してしまいそうになる。二年以上もの間、放置し続けた事を許してはいけない。この男を許して良いはずが無い。
空は冬也から顔を背け、亀裂の方に視線を向けた。それでも胸の高まりが早まる一方。顔が熱い、緊張で声が出ない、凄く汗をかいている気がする。
お願い、近づかないで!
ゆっくりと冬也が近づいて来るのを感じ、空はじわじわと距離を取ろうとした。どれだけ空が、視界にいれない様にしても、どれだけ離れようとしても、冬也は距離を詰めてくる。そして、隣に立つと優しく語り掛けきた。
「空ちゃん、済まない。言いたい事は有るだろうけど、今はあっちが先だ」
冬也の声は、優しく空の耳へ届く。甘く溶かす様な冬也の声に惹かれ、空はふと冬也に視線を向ける。
しかし冬也の視線は、亀裂の一点を見据えていた。その瞬間、空は理解した。いや、再認識させられたと言うのが、正解かもしれない。
冬也はこう言う男だ。頑固な程に真っ直ぐで、仲間想い。日本へ来たのは、邪神ロメリア関連の清算をする為。ここに駆け付けたのは、自分達を助ける為だろう。
わかってる。でも、久しぶりの再会での一言は、会いたかったでも良いはず。嘘でもいい、そんな言葉が聞きたかった。
わかっていた。私はこの男の中で、決して一番にはなれないのだ。
どれだけの間、片思いをして来たと思う、どれだけの間、この男を見て来たと思う。私は妹の友人でしかない。それ以上になんてなれない。妹の代替品にすらなれない。
そのとき空を襲ったのは、絶望にも近い感情だったのかもしれない。しかし、どれだけ絶望しようとも、心の中から冬也を追い出す事は出来ない。
空は一言も発する事が出来ず、再び亀裂に視線を戻す。そして雑念を取り払おうと、大きく頭を振る。色々な想いがごちゃ混ぜになったまま、一歩は踏み出せない。
何をしにこの場所へ来た。何を求めて、日本へ戻って来た。あの世界に、どんな想いを残して来た。
人の命が簡単に失われる世界、医療技術が発達しておらず、救える命も救えない世界。あの世界の医療を進歩させる為に、帰って来たのではないのか? その為に日本で、頑張って来たのではないのか?
そして、ゆっくりと空は集中し始める。そんな空を見て、ペスカは誇らしさでいっぱいになっていた。
ただ同時に、冬也に対しては、猛烈な怒りを感じていた。同じ人を愛しているからこそ、冬也の態度は許せない。殴り飛ばしてやりたい衝動を抑えて、ペスカは言い放つ。
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