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ナブリア国編
もふもふ日記 ~レラルの新しい家族~
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「ごめんね、レラル。お母さんじゃあ貴方を閉じ込めておくしか出来ないの。だからリアーナの処で待っていて。貴方が自分で自分の身を守れるようになったら、ううん、どこか貴方が隠れないで自由に過ごせる場所を見つけたら迎えに来るから。いい子で待っていてね」
そう言っておかあさんの友達だっていうリアーナのところにわたしは預けられた。ここではリアーナが守ってくれるから森の中でもあそんでいいわよ、って言われて自由にあそべるんだよ。
それまではいつも隠れているか、おそわれそうになっていたからおかあさんがリアーナのところにわたしを預けたんだって。
わたしが生まれたのは深い森の奥で、その時はおとうさんも一緒だった。けれどおとうさんもおかあさんもわたしを守ってくれたけれど、わたしはいつも襲われそうになって、そのせいでおかあさんも襲われそうになってた。
だからおかあさんがおとうさんと別れてわたしを連れてもっと森のあさい場所へと行ったの。おとうさんは森の奥から出ると、さわぎになるから、っておかあさんが言ってた。
おとうさんはすっごく強いまじゅうなんだって。魔物はわたしを襲って来たよ。まじゅうは違うの?っておかあさんい聞いたら、まじゅうは強いとお話できるから、お話できれば襲って来ないのよって言ってた。なんだか分からないけれど、おとうさんとはそれから会ってない。
おとうさんは大きかったよ。でも小さくもなれたの。おかあさんはそんなに大きくないから、おとうさんは大きくなったり小さくなったりしてたよ。でも大きくても小さくてもとっても温かかった。尻尾で包まれて眠ると気持ち良かった。
それからおかあさんと森の浅い場所にいたんだけれど、やっぱりわたしが弱いから魔物にも獣にも襲われそうになって、だからおかあさんが作った家から出られなかったの。
でもなんだかおかあさんが人を森で見かけるようになって来たから、わたしが見つかるともしかしたらさらわれてしまうかもしれない、って言ってリアーナのところに預けて行った。それからおかあさんにも会ってないの。
だけどリアーナは文字を教えてくれて、おかあさんにお手紙を書くといいよ、って言ってくれたから、頑張って文字を覚えて手紙を書いたらおかあさんから返事が来たんだよ。うれしかった。
だから寂しくなかったよ。リアーナが色んなことも教えてくれたから。森の薬草のこととかも教えて貰ったんだ。これで少しはおかあさんに会ったらわたしも役に立てるかな?
あの日はいつものように家の周りで一人であそんでいたら、なんだかどうしても西の方が気になって仕方なかったから、こらえきれなくて飛び出しちゃったんだけど急に怖くなって藪の中で小さくなって鳴いてしまったの。
なんでだろう。気になって仕方ないのに近づいたら怖くなっちゃった。
そうしていたらアリトがわたしも見つけてくれて抱き上げてくれた!ああ、この人だ、って感じたんだ。
うれしくてすりすりしたら、撫でてくれたからまたうれしくなった。アリトはそっと布で包んでくれて抱っこして歩いてくれた。なんだか温かく安心して、これからわたしはこの人と一緒にいたら大丈夫って何故だか感じた。
だから一緒に連れてってって言って、おかあさんにも一生懸命手紙にわたしの気持ちを書いたら、おかあさんがいいよって返事をくれた。でも、おかあさんみたいな姿には人前ではなったらダメだって。おとうさんみたいな姿でなら一緒に行っていいけれど、絶対おかあさんみたいな姿になれるって他の人に知られちゃだめだよって書いてあった。
わたしはどっちの姿でも別にいい。アリトと一緒にいると温かい気持ちになれるから、おとうさんみたいな獣姿でいなさいって言うならそれでいい。
「なあレラル。レラルは人前とか街では俺の従魔になるってことは、他の人には獣として扱われることになるんだよ。それでもいいのかな?嫌なんだったら、俺もレラルのお母さんに俺が守りますって手紙を書くよ。ダメだって言われても何度も書くから、ちゃんと嫌ならレラルは今言うんだぞ」
「ううん、大丈夫。だってどっちもわたしだから。わたしは別にどっちでもいいよ。だからおかあさんに言われたようにアリトの従魔として一緒に行く。…一緒に従魔として行ってもいい?」
「うん、勿論いいよ。俺はレラルが一緒に来てくれるのは凄くうれしい。分かった。じゃあ人前ではない処ではどっちの姿でもいいからな?街だとちょっと窮屈かもしれないし我慢させることになっちゃうけれど…」
「大丈夫だよ。わたしは街には行ったことないけれど、人がいっぱい、いっぱいいる場所だっておかあさんに教わったよ。そんなとこでわたしが立って歩いていても危ないよ。獣姿なら大丈夫ってことならそれでいいよ?」
「うん…。分かった、レラル。嫌だったらちゃんと俺に言うんだぞ?じゃあ改めてよろしくな、レラル」
そう言って座って手を差し伸べてくれたアリトの手と握手をした。うれしかった。こんなわたしのことをアリトはちゃんと一人として大切にしてくれてることが。
だから。
「じゃあアリト君。一応契約してみましょうか。レラルの母親が従魔でって言って来たってことは契約した方がいいってことよ。混血だから契約が出来るかはやってみないと分からないけれど、もしアリト君が契約をしなくて、レラルが契約をすることが出来たら、攫われてしまって無理に契約されないとは言えないのよ。本当はそんなことはないって言えたらいいんだけれど…。ちゃんとダメだったりレラルがおかしくなりそうな時は私が止めるわ。だからアリト君、やってみてくれないかしら」
「…ねえレラル。レラルは俺を契約してもいいの?」
「うん、いいよ。それでアリトとずっと一緒にいられるなら契約する」
「分かった。じゃあレラル、俺はレラルがずっと幸せだって言っていられるように頑張るよ」
「ふふふふ。じゃあレラル、獣姿になりなさい。契約をやってみましょう」
わたしは一番大きい獣の姿を思い浮かべて魔力を高めて変化した。
「…うわあ。これはまた、猫のようなチェンダの小さい子のような。子猫の時より猫っぽくはないんだな」
「ふふふふ。アリト君、手がわきわきしてるわよ。とりあえず今は契約をしましょう。いい。ゆっくり丁寧にやるのよ」
「は、はい。分かりました」
アリトと向かい合って座る。アリトが目の前に座って目をつぶって魔力を身体の中で循環させて高めている気配がする。そして目を開いたアリトはわたしの目をまっすぐに見て。柔らかい、温かい光をはなつ右手でわたしの額に触れた。
「これから宜しくな、レラル」
その瞬間、わたしの身体の中にアリトの温かい魔力が入って来て、ゆっくりとわたしの名前を描いて行くのを感じられた。
ああ、アリトはやっぱり温かいな。
ふっと強い光を放って消えると、わたしの中にアリトとの確かなつながりが出来たのを感じた。
『これ、アリト?』
「レラル!これは成功、したんですか?レラルは大丈夫なんですよね、リアーナさん!」
うわあ。アリトに心の中で話しかけられるようになったよ!凄い!契約って!
「大丈夫よ。ちゃんとレラルも受け入れてキチンとした契約が結ばれたわ。これでお互いにある程度居場所も感じられるようになるでしょう。これならある程度レラルも人の街へ行っても安全だわ」
「良かった!レラル、よろしくな?でもレラルは俺と契約したって言っても、自由にしていいんだからな。レラルはちゃんと一人の個人なんだから」
ああ、アリトの笑顔はなんて温かいんだろう。やっぱりアリトとずっと一緒にいたい。契約出来て良かった。
『うん、ありがとう、アリト。これから宜しくお願いします』
『うん、宜しくな、レラル』
こうしてわたしはアリトと一緒にリアーナのところから出て旅に出ることになったのだ。
その後はアリトがいっぱいいっぱい撫でてくれたよ。頭もお耳もお腹も尻尾も。かわいい、かわいいって言って。ブラシも作ってブラッシングもしてくれた。なんだか気持ちよくてふにゃーんって言っちゃったよ。
アリトはそれからわたしの旅用にって色々用意してくれた。色々入るカバンも、従魔だって証がいるからってマントみたいなスカーフも。かわいくてうれしくてついくるくる回ったらかわいい、って言ってくれた。
それと。わたしがアリトの従魔になったから、わたしにはおねいちゃんが出来たのだ。
「スノー、レラルが俺の従魔になって一緒に行くことになったよ。仲良くしてくれな。スノーの方が強いから、レラルのことを守ってやって欲しい」
『んー。アリトのことを乗せないならいいよ。スノーが強いからレラルを守るの?』
「そうだぞ。そうだな俺とスノーとアディーは家族みたいなものだろう?そこにレラルが家族として加わるんだから、下の子は守るものだろう?」
まあスノーの方が年は下かもしれないけれど。って小さくアリトが呟いてた。
わたしはおかあさんの血が濃いのか成長はケットシーと同じだって言ってたから成人まではまだかかる。けれどスノーはおとうさんと一緒だからもうすぐ成人だからおねいちゃん?になるのかな?
『家族?スノーの?』
『スノー、おねいちゃん?』
『!!おねいちゃん?スノー、おねいちゃんになるの?なる!スノーはおねいちゃん!だからレラルのことも守ってあげるの!』
そう言ってスノーおねいちゃんはわたしをペロってなめたの!
「うにゃ!」『く、くすぐったい!』
『おねいちゃんが毛づくろいするの!』
「あー。スノーはオースト爺さんのところで他の爺さんの従魔の家族を見てたからな。スノーは一人っ子みたいだったし。おねいちゃんって言われてうれしかったんだな」
『喜んでくれたの?レラル、強くないけれど、一緒に行ってもいいの?』
『うん!スノーはおねいちゃんだから大丈夫!おねいちゃんがレラルもアリトも守るの!』
『ありがとう、スノーおねいちゃん。よろしくお願いします』
こうしてわたしにおねいちゃんが出来たよ。アディーさんは怖そうなおじさんだったけれど、よろしくお願いしますって言ったら『仕方ないからお前も守ってやる』って言ってくれたよ。うれしかったな。
それからスノーおねいちゃんは毛づくろいをしてくれたり、背中に乗せてくれたり、狩りの仕方を教えてくれたりした。でも私は上手く出来なくてしょんぼりしていたら慰めてくれて、アリトのところに連れていってくれた。そしていっぱいアリトが撫でてくれた。
おかあさん。わたし、アリトとスノーおねいちゃんとアディーおじさんと一緒に行きます。みんな温かいです。いつかおかあさんに会えたら、今度はわたしがおかあさんを助けるね。
行って来ます!
****
お気に入り登録4000越え、ありがとうございます!とってもうれしいです!
おかげさまでちょうどこれで50話目となりました。
ちょっと次の章の出だしが手間取っているので、もふもふにしてみました!
レラルのことを本編であんまり触れなかったのでここで書いてみました。
…あんまりもふもふしていない、かも?…ううう。そのうちリベンジを!
これからも出来るだけ毎日更新目指して頑張ります。よろしくお願いします!
そう言っておかあさんの友達だっていうリアーナのところにわたしは預けられた。ここではリアーナが守ってくれるから森の中でもあそんでいいわよ、って言われて自由にあそべるんだよ。
それまではいつも隠れているか、おそわれそうになっていたからおかあさんがリアーナのところにわたしを預けたんだって。
わたしが生まれたのは深い森の奥で、その時はおとうさんも一緒だった。けれどおとうさんもおかあさんもわたしを守ってくれたけれど、わたしはいつも襲われそうになって、そのせいでおかあさんも襲われそうになってた。
だからおかあさんがおとうさんと別れてわたしを連れてもっと森のあさい場所へと行ったの。おとうさんは森の奥から出ると、さわぎになるから、っておかあさんが言ってた。
おとうさんはすっごく強いまじゅうなんだって。魔物はわたしを襲って来たよ。まじゅうは違うの?っておかあさんい聞いたら、まじゅうは強いとお話できるから、お話できれば襲って来ないのよって言ってた。なんだか分からないけれど、おとうさんとはそれから会ってない。
おとうさんは大きかったよ。でも小さくもなれたの。おかあさんはそんなに大きくないから、おとうさんは大きくなったり小さくなったりしてたよ。でも大きくても小さくてもとっても温かかった。尻尾で包まれて眠ると気持ち良かった。
それからおかあさんと森の浅い場所にいたんだけれど、やっぱりわたしが弱いから魔物にも獣にも襲われそうになって、だからおかあさんが作った家から出られなかったの。
でもなんだかおかあさんが人を森で見かけるようになって来たから、わたしが見つかるともしかしたらさらわれてしまうかもしれない、って言ってリアーナのところに預けて行った。それからおかあさんにも会ってないの。
だけどリアーナは文字を教えてくれて、おかあさんにお手紙を書くといいよ、って言ってくれたから、頑張って文字を覚えて手紙を書いたらおかあさんから返事が来たんだよ。うれしかった。
だから寂しくなかったよ。リアーナが色んなことも教えてくれたから。森の薬草のこととかも教えて貰ったんだ。これで少しはおかあさんに会ったらわたしも役に立てるかな?
あの日はいつものように家の周りで一人であそんでいたら、なんだかどうしても西の方が気になって仕方なかったから、こらえきれなくて飛び出しちゃったんだけど急に怖くなって藪の中で小さくなって鳴いてしまったの。
なんでだろう。気になって仕方ないのに近づいたら怖くなっちゃった。
そうしていたらアリトがわたしも見つけてくれて抱き上げてくれた!ああ、この人だ、って感じたんだ。
うれしくてすりすりしたら、撫でてくれたからまたうれしくなった。アリトはそっと布で包んでくれて抱っこして歩いてくれた。なんだか温かく安心して、これからわたしはこの人と一緒にいたら大丈夫って何故だか感じた。
だから一緒に連れてってって言って、おかあさんにも一生懸命手紙にわたしの気持ちを書いたら、おかあさんがいいよって返事をくれた。でも、おかあさんみたいな姿には人前ではなったらダメだって。おとうさんみたいな姿でなら一緒に行っていいけれど、絶対おかあさんみたいな姿になれるって他の人に知られちゃだめだよって書いてあった。
わたしはどっちの姿でも別にいい。アリトと一緒にいると温かい気持ちになれるから、おとうさんみたいな獣姿でいなさいって言うならそれでいい。
「なあレラル。レラルは人前とか街では俺の従魔になるってことは、他の人には獣として扱われることになるんだよ。それでもいいのかな?嫌なんだったら、俺もレラルのお母さんに俺が守りますって手紙を書くよ。ダメだって言われても何度も書くから、ちゃんと嫌ならレラルは今言うんだぞ」
「ううん、大丈夫。だってどっちもわたしだから。わたしは別にどっちでもいいよ。だからおかあさんに言われたようにアリトの従魔として一緒に行く。…一緒に従魔として行ってもいい?」
「うん、勿論いいよ。俺はレラルが一緒に来てくれるのは凄くうれしい。分かった。じゃあ人前ではない処ではどっちの姿でもいいからな?街だとちょっと窮屈かもしれないし我慢させることになっちゃうけれど…」
「大丈夫だよ。わたしは街には行ったことないけれど、人がいっぱい、いっぱいいる場所だっておかあさんに教わったよ。そんなとこでわたしが立って歩いていても危ないよ。獣姿なら大丈夫ってことならそれでいいよ?」
「うん…。分かった、レラル。嫌だったらちゃんと俺に言うんだぞ?じゃあ改めてよろしくな、レラル」
そう言って座って手を差し伸べてくれたアリトの手と握手をした。うれしかった。こんなわたしのことをアリトはちゃんと一人として大切にしてくれてることが。
だから。
「じゃあアリト君。一応契約してみましょうか。レラルの母親が従魔でって言って来たってことは契約した方がいいってことよ。混血だから契約が出来るかはやってみないと分からないけれど、もしアリト君が契約をしなくて、レラルが契約をすることが出来たら、攫われてしまって無理に契約されないとは言えないのよ。本当はそんなことはないって言えたらいいんだけれど…。ちゃんとダメだったりレラルがおかしくなりそうな時は私が止めるわ。だからアリト君、やってみてくれないかしら」
「…ねえレラル。レラルは俺を契約してもいいの?」
「うん、いいよ。それでアリトとずっと一緒にいられるなら契約する」
「分かった。じゃあレラル、俺はレラルがずっと幸せだって言っていられるように頑張るよ」
「ふふふふ。じゃあレラル、獣姿になりなさい。契約をやってみましょう」
わたしは一番大きい獣の姿を思い浮かべて魔力を高めて変化した。
「…うわあ。これはまた、猫のようなチェンダの小さい子のような。子猫の時より猫っぽくはないんだな」
「ふふふふ。アリト君、手がわきわきしてるわよ。とりあえず今は契約をしましょう。いい。ゆっくり丁寧にやるのよ」
「は、はい。分かりました」
アリトと向かい合って座る。アリトが目の前に座って目をつぶって魔力を身体の中で循環させて高めている気配がする。そして目を開いたアリトはわたしの目をまっすぐに見て。柔らかい、温かい光をはなつ右手でわたしの額に触れた。
「これから宜しくな、レラル」
その瞬間、わたしの身体の中にアリトの温かい魔力が入って来て、ゆっくりとわたしの名前を描いて行くのを感じられた。
ああ、アリトはやっぱり温かいな。
ふっと強い光を放って消えると、わたしの中にアリトとの確かなつながりが出来たのを感じた。
『これ、アリト?』
「レラル!これは成功、したんですか?レラルは大丈夫なんですよね、リアーナさん!」
うわあ。アリトに心の中で話しかけられるようになったよ!凄い!契約って!
「大丈夫よ。ちゃんとレラルも受け入れてキチンとした契約が結ばれたわ。これでお互いにある程度居場所も感じられるようになるでしょう。これならある程度レラルも人の街へ行っても安全だわ」
「良かった!レラル、よろしくな?でもレラルは俺と契約したって言っても、自由にしていいんだからな。レラルはちゃんと一人の個人なんだから」
ああ、アリトの笑顔はなんて温かいんだろう。やっぱりアリトとずっと一緒にいたい。契約出来て良かった。
『うん、ありがとう、アリト。これから宜しくお願いします』
『うん、宜しくな、レラル』
こうしてわたしはアリトと一緒にリアーナのところから出て旅に出ることになったのだ。
その後はアリトがいっぱいいっぱい撫でてくれたよ。頭もお耳もお腹も尻尾も。かわいい、かわいいって言って。ブラシも作ってブラッシングもしてくれた。なんだか気持ちよくてふにゃーんって言っちゃったよ。
アリトはそれからわたしの旅用にって色々用意してくれた。色々入るカバンも、従魔だって証がいるからってマントみたいなスカーフも。かわいくてうれしくてついくるくる回ったらかわいい、って言ってくれた。
それと。わたしがアリトの従魔になったから、わたしにはおねいちゃんが出来たのだ。
「スノー、レラルが俺の従魔になって一緒に行くことになったよ。仲良くしてくれな。スノーの方が強いから、レラルのことを守ってやって欲しい」
『んー。アリトのことを乗せないならいいよ。スノーが強いからレラルを守るの?』
「そうだぞ。そうだな俺とスノーとアディーは家族みたいなものだろう?そこにレラルが家族として加わるんだから、下の子は守るものだろう?」
まあスノーの方が年は下かもしれないけれど。って小さくアリトが呟いてた。
わたしはおかあさんの血が濃いのか成長はケットシーと同じだって言ってたから成人まではまだかかる。けれどスノーはおとうさんと一緒だからもうすぐ成人だからおねいちゃん?になるのかな?
『家族?スノーの?』
『スノー、おねいちゃん?』
『!!おねいちゃん?スノー、おねいちゃんになるの?なる!スノーはおねいちゃん!だからレラルのことも守ってあげるの!』
そう言ってスノーおねいちゃんはわたしをペロってなめたの!
「うにゃ!」『く、くすぐったい!』
『おねいちゃんが毛づくろいするの!』
「あー。スノーはオースト爺さんのところで他の爺さんの従魔の家族を見てたからな。スノーは一人っ子みたいだったし。おねいちゃんって言われてうれしかったんだな」
『喜んでくれたの?レラル、強くないけれど、一緒に行ってもいいの?』
『うん!スノーはおねいちゃんだから大丈夫!おねいちゃんがレラルもアリトも守るの!』
『ありがとう、スノーおねいちゃん。よろしくお願いします』
こうしてわたしにおねいちゃんが出来たよ。アディーさんは怖そうなおじさんだったけれど、よろしくお願いしますって言ったら『仕方ないからお前も守ってやる』って言ってくれたよ。うれしかったな。
それからスノーおねいちゃんは毛づくろいをしてくれたり、背中に乗せてくれたり、狩りの仕方を教えてくれたりした。でも私は上手く出来なくてしょんぼりしていたら慰めてくれて、アリトのところに連れていってくれた。そしていっぱいアリトが撫でてくれた。
おかあさん。わたし、アリトとスノーおねいちゃんとアディーおじさんと一緒に行きます。みんな温かいです。いつかおかあさんに会えたら、今度はわたしがおかあさんを助けるね。
行って来ます!
****
お気に入り登録4000越え、ありがとうございます!とってもうれしいです!
おかげさまでちょうどこれで50話目となりました。
ちょっと次の章の出だしが手間取っているので、もふもふにしてみました!
レラルのことを本編であんまり触れなかったのでここで書いてみました。
…あんまりもふもふしていない、かも?…ううう。そのうちリベンジを!
これからも出来るだけ毎日更新目指して頑張ります。よろしくお願いします!
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